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先週の1日記事に引き続き、
今日の朝礼で話した、LEC10則の3・4、
そして、10の約束の3・4の解説です。
<LEC10則>
3番目は「社会・企業は、信頼と信用によって築かれる。」
続けて、不言実行・有言実行・知行合一という言葉が出てきます。
この「信頼」と「信用」は、新しいブランドブックの方では入れていません。
10の約束、最後の10番目にいくと
「信頼の輪を築き」という言葉が入ってくるので、
そこで「信頼」という言葉を入れていますが。
「安心社会」と「信頼社会」という言葉を
聴いたことがあるでしょうか。
「安心社会」というのは日本的な統一的な
皆がある程度同じ民族だったり、
同じ文化・言語を共有している社会において、
いちいち言葉にしなくても通じるが、その代わり、
よそ者・自分達と違う人たちには厳しい、という社会を指します。
同じだから安心、というわけです。
これに対して、欧米は、異なる言語、様々な民族が交じり合い、
異なるバックヤードの人が共存している社会では、
しっかりと言葉に出して、お互いに主張して折り合いをつける、
そのときは何らかの契約を結んだりして、
その契約を守るところに「信頼」が生まれる社会です。
日本の企業は安心社会に基づく、阿吽の呼吸でやってしまうこともありますが、
そうではなくて信頼・信用を大事にしていこう、という趣旨です。
「信用」という言葉はどちらかといえば未来です。
「信頼」の方は、約束した事を守るということで、
「信用」はこれからのことについても、
「あなたを信用してお金貸しますよ」という風に未来のことを指します。
「不換紙幣が通貨として信用されるのは
政府への信頼があるから」という言葉がありますが、
ここでは、(未来への)信用と、
(主に過去に対する)信頼、という対比が見えます。 →世界で初の不換紙幣を発行した、とされる
モンゴル帝国について末尾を参照。
LEC10則の4番目「最善のサービスは、
お客様への思いやりの心・お客様の心の痛みを体感する」。
これが、10の約束では3番目に来ます。
<10の約束>
3番目は「共感し合う心をもち」。
ここの「共感」という言葉は「お客様の心の痛み」
と比べると少し弱いですが、同じ趣旨です。
受験では「試験に落ちてしまった」とか、
公共では「就職ができない」とか「母子家庭で苦しんでいる」とか
そういったいろんな苦しみというものを知りましょう、という話です。
あと、10則の方では後に出てきますが、
チャレンジしましょうという趣旨で
「Create new value」、「新たな価値をつくり」が4番目にあります。
Valueというのは、買ったお客様にとって
何らかのプラスがあるということです。
当たり前のことかもしれませんが、
「何がValue何ですか?」というのが、説明しにくいものが多いです。
よく「モノからコトへ」という言葉がありますが、
最近は、モノを売るのではなく、
体験(experience)を売ることを考えるのがマーケティングになっています。
結局モノを持つことにあまり意味がないんです。
最近は車を買うのではなく、カーシェアのように車を使うだけ
という人が増えています。
昔はトヨタのクラウン持っているとか、
ベンツを持っていることがひとつのステータスになったわけですが、
最近はそういった動機で車を買う人は減っています。
車を所有することがValueにならないために、
「とりあえずレンタカーでいいや」という風になっています。
LECはそもそもモノを売っているわけではなく、情報を提供しています。
Valueとしては試験に合格することですが、
ただ合格すればいい、のではなく、
その後の実務につながるように合格してほしいと思いますし、
勉強しているプロセスも含めて
experience、お客さんが感じる価値、
お客さんにとって何が大事なのか、を常に考えましょう。
<『歴史とは何か』「世界史の誕生』感想>
両方とも岡田英弘氏の著書です。
ほぼ同じ内容が繰り返し登場するので、
いずれか1冊を読めば十分ですが、
モンゴル帝国の不換紙幣=資本主義の始まり
という大きな歴史の流れを感じるには
『世界史の誕生』の方がオススメです。
『歴史とは何か』では、
皇紀2600年、と戦時中に言っていた人から
すると、噴飯モノの話も登場しますが、
この本を読むと、中国に対する見方が確実に変わります。
読みやすい本でもあるので、
ぜひ、実際の本を読んで欲しいです。
日本は、海外にて決定的な敗北を経験した後の
立ち直りの素早さ・集中力が強みだと改めて感じました。
以下3点は、世界史の中で特筆すべき業績です。
①白村江の戦いでの敗戦から、
中国に対抗できる統一王朝を作り上げ、
平城京・平安京を建設できるまでになったこと
(天皇家の形はこの時期に確立。その後
1300年以上も大きく途切れることなく存続)
②黒船という新技術、そして清国が西欧諸国に
占領されていく危機的状況に直面し、
鎖国状態・分権的な幕藩体制からいち早く脱却し、
中央集権・国民国家・皆兵制の国軍という
近代の新たな仕組みを導入して、
アジア諸国で随一の先進国となったこと
(19世紀から20世紀初頭までは、中国をはじめとして
アジア諸国は日本を見習おうとした)
③第二次世界大戦での敗戦から
急速に復興を遂げ、冷戦下における防共の砦
という地政学上のメリットも活かし、
経済大国(しかも、格差の少ない安定した国家)
へ成長したこと
(石油ショック後の安定成長が可能であったのは、
日本型雇用システムと国民性による部分が大きく、
資本主義にも様々なスタイルがあることを示した実例と言える)
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経営・マネジメント
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9月に入って、毎週月曜の朝礼で
LEC10則という行動基準と、
ブランドブックに記載した「10の約束」を
2つずつ解説しています。
朝礼の議事録は、社内のイントラネットで
社員に共有され、多分、社外秘扱いになっていると思いますが、
営業秘密の漏洩にならない範囲で概要を紹介します。
<LEC10則の1>
LEC10則の最初はLECの理念です。
ここに「21世紀における第五次産業の発展」
という言葉が出てきています。
「第五次」といっているときは、四と五の比較になっています。
第四次産業は、イメージとしてはGoogleとかリクルートのように、
無形資産である情報を扱いつつ、
その情報を整理することをサービスとしている会社です。
情報を自分たちで作るわけでもなく、プラットフォームとも呼ばれます。
→「ザ・プラットフォーム」という新書については末尾を参照
これに対し、第五次は情報を自ら作り上げていく産業です。
音楽で言うと、作詞家・作曲家・歌手・プロダクションは第五次、
ラジオ局やアップル、聞き放題サービスのプラットフォームは第四次、
という分類になります。
「LECは開発型でないといけない」と、よく会議で話しています。
もの作りの要素を忘れずに、教材なりカリキュラムなり、
そういったものに手を加えていかないと、
単に、講師と受講生の間に入って、ピンハネしているだけになってしまいます。
自ら情報を作り上げていくこと、それが第五次産業であり、LECの理念です。
<10の約束の1・2>
約束の1番目は「知識労働者としての誇り」です。
知識労働者はいろんな言い方があって、
普通に英訳するとKnowledge workerですが、
ここでは「professionalism」としています。
知識労働者については、ドラッカーの著作で何度も登場するので、
どれか1冊でも読んで欲しいですが、
簡単に言うと「常に学習し続けなければいけない、
学習を継続していく」というのが基本のコンセプトです。
重要なのは「学び続ける」ということです。
ということで、理念と知識労働者はセットで見てもらえればと思います。 2番目には「想い・知識を行動に変え」という言葉が出てきます。
これはLEC10則で出てくる「知合合一」を一般的な用語に変えたものです。
最近のIT業界だと「Deploy」という言葉があります。
伊藤穣一氏が行なったTEDトークの中で『Deploy or Die』という言葉が出てきます。
⇒日本語訳はこちらで見れます
昔は「Demo or Die」でした。これには元ネタがあって「Publish or Perish」です。
これは学者の間で言われている言葉で、
要は「論文を書きなさい。論文を書かないと学界からは見捨てられる」
という意味でした。
これをもじって、IT系の企業の人がまず「「Demo or Die」と言い始め、
デモを作らないとダメだ、と言いました。
デモというのはべータ版みたいなものです。Demoをさらに発展させたのがDeployです。
Deployは、日本語訳すると「配備する、配置する、展開する」といった意味です。
実際に市場に出してしまうことを指します。
デモはあくまで試作期ですが、現在では、
ベータ版の状態で世の中に出してしまって反応を見る、
という風にスピードが速くなっています。ユーザーの反応を聞きながら改善させていく。
プログラミングだとアジャイルと言う用語がありますが、
そのようなことがよく言われていて、要は何かと言いますと、
みなさんは何かしらアイデアを持っているかと思いますが、
そのアイデアを行動に移していかないと、
特にこれから変化が激しいので、対応できませんよ、ということです。
<『ザ・プラットフォーム』感想>
この新書は、尾原和啓さん、という
マッキンゼーやリクルート、Google、楽天など
11社を渡り歩いてきた方が書いたものです。
副題は「IT企業はなぜ世界を変えるのか?」
とあり、確かに、冒頭部で
GoogleやFacebookなどのIT企業が
どのようなビジョン・理念を掲げているか、
を述べていますが、
私としては、リクルートのゼクシィを素材として
述べられていた「BtoBtoC」の情報仲介ビジネス
の方が興味深かったです。
曰く、
ゼクシィが結婚式場の情報を集めていく過程で、
結婚指輪、新婚旅行、2人の生い立ちムービー制作など、
周辺のサービスも1箇所に集まるようになって、
情報の「幅」が生まれ、その結果、より多くの人が集まり、
その結果、100万円、200万円を結婚式にかける
カップルだけでなく、少額の写真だけの結婚式とか
レストランウェディングなど、従来とは異なる「質」の
サービスが可視化されるようになる、
という「幅」の広がりが「質」の広がりを生み、
新たなサービスが生まれていく(プラットフォーム自身が
生み出したわけではないが、金融と同じように、
プラットフォームがあったからこそ、ビジネスとして
立ち上がった新しいビジネスがある)、
という点で社会に新たな価値を提供している、
といった話です。
プラットフォームに対しては、場だけを作っていて、
コンテンツの作り手の努力にただ乗りしているかのように
評価されることがありますが、
プラットフォームの存在によって新たな価値が意識(可視化)され、
サービスが生まれることもある、というプラス面もあること
に注意が必要です。
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ちょうど1週間前、12日23時30分頃、
天津市内の濱海地区の化学薬品倉庫において
爆発事故がありました。
天津「市」だけで広さが1万1760㎢あり、
ちょうど秋田県と同じ大きさです。
そして、濱海地区は天津港を要する一大工業地帯であり、
この地区だけで2270㎢。
この面積は東京都全体(2190㎢)よりも広いので、
天津港の取引高が世界4位の規模、というのも納得です。
爆発の様子はYoutube等で検索すると
色々と見つかります。
高層ビルを超える高さの炎が立ち上がる、
映画のようなシーンが展開します。
倉庫に保管されていた
シアン化ナトリウム、硝酸ナトリウム等が
消防士のかけた水と反応して
爆発した、と言われており、
損保ジャパンが本日付けで発表したレポート
(⇒リンク先はこちら)が詳しいです。
港湾機能は、昨日(18日)、一部再開されたそうですが、
水や空気に有毒物質が拡散している、
といった情報も流れているため、
作業員が戻ってこないという問題も起きており、
仮に物的設備が回復しても
人員面で以前の状態に戻すことは難しいと思われます。
大きな事故が起きた際の取材合戦は
政府や自治体にとって都合が悪い場合もあるのでしょうが、
下手に検閲や情報操作をしてしまうと、
どの情報を信じてよいか分からなくなってしまいます。
本当に安全であったとしても、
住民・労働者の信頼が得られなくなります。
報道の自由、取材の自由も大切であることが分かります。
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今日は、ライバル企業の提携ニュースを
2つ紹介します。 1つ目は、Schooというオンライン上で 講義を生中継して講師と受講生が リアルタイムで遣り取りできるシステムで 授業を(無料)提供しているサービス。 人材(求人・転職支援)会社のエン・ジャパンと 提携するとの発表がありました。 Schooは、有料会員の受講生も一定数いるものの、 基本的には無料サービスで、広告掲載もしていません。 マネタイズについては、設立当初から 人材紹介業との連携、 無料のオンライン講義を起点としつつ企業研修の売り込み という2つの路線があったようですが、 今回、「エン転職」に登録した人を対象に SchooがプログラミングやWEB系のカリキュラムを組み、 受講を終えた人には修了認定を行って、 その受講履歴を活用してエン・ジャパンが転職サポートを行うそうです。 以前は、LECも資格もの、勉強方法の コンテンツを提供していましたが、 最近は、大半のコンテンツが WEB系のデザイナー・技術者向けとなっていました。 今回の提携を機に、Schooの戦略は 伸び盛りの業界(売り手市場)で 実務的カリキュラムを提供し、人材会社と組んでいく という方向性であることが明らかになりましたが、 この方向性の場合、カリキュラムの質を高めていくことも 要求されるので、今までのプラットフォーム的な発想とは異なる、 ものづくり的な、教育内容に踏み込む発想が必要になるのでは? と見ています。 もう1つは、TACが語学系の出版社の大手 桐原書店を買収したニュースです。 TACは、早稲田セミナーから引き継いだ 早稲田経営出版と、TAC出版を合わせると 23億円を超える書籍売上となっています。 これは出版業界では24位程度の規模です。 (日経BPよりも上で、NHK出版よりも下、という位置) 桐原書店は、IR情報によると 昨年度の売上が約37億円もあるので、 TACよりも大きい規模ですが、 書店売上そのものは10億円〜15億円ほどで 中学・高校の英語・国語教科書の売上の方が大きい と見られています。 中高の教科書市場は少子化の影響を もろに受けますし、今後、電子書籍化も進むので、 紙の安定した収益が続くとは思えません。 TACとしては、 社会人向け語学研修に力を入れていくための布石 という狙いがあるのかもしれませんが、 語学書籍も飽和状態ですし、 先月、出版取次4位の栗田出版販売が 民事再生法の適用を申請した事件(※) に象徴されるように、業界では「制度疲労」が指摘されています。 書籍売上そのものは低下している中、 大量に発刊して本屋に押し込み、 返品が返ってくるまでに 新たな発刊をして資金を回していく <自転車操業>が一般的です。 大きな出版社は内部留保を取り崩したり、、 リストラで人件費を削減したり、といった手法で 延命し、ヒット作が出るのを待つ、 という手法も可能ですが、 中小(といっても、売上規模20〜40億円)の 出版社は、合併で管理コストを削減したり、 法的整理を申請したり、といった動きが出てくると思われます。 ※出版社は本を納品すると、 売掛金を取次に対して有します。 この支払いサイトはかなり長く(新刊の場合、半年)、 取次が法的整理となることは、出版社からすると、 その売掛金が回収不能となることを意味します。 |
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ダイヤモンド社が発行している
『経kei』という無料雑誌で
アライアンス・バーンスタイン株式会社の
後藤順一郎氏が「オヤジの幸福論」という
エッセイを連載しています。
ここで「オヤジ」とは、50歳以上を指しており、
長寿化が進む中で、(企業人生の)引退後
第二の人生を考えていくべき世代であるのに、
財産形成や資産運用に対して関心を持っていない
という調査結果を解説しています。
曰く、確定拠出年金の加入者(約5000人)を
対象とした調査で、
50代が会社から提供を望む情報の第1位は
「公的年金などの社会保障制度」で、
第2位は「会社の福利厚生制度、退職金制度」
という政府や会社が用意してくれている保障であり、
これに対し、
特に提供を望まない情報の1位が
「資産運用」、2位が「キャリア形成」となったそうです。
この連載は、ダイヤモンド・オンラインのHPで
見ることができますが、今日(13日)現在、
第41回までしか読むことができず、
上記の記事(第43回)はもう少し後の配信になりそうです。
⇒記事のバックナンバーはこちら
「財産形成」に最も関心が高いのは
20代〜40代の女性で、
実際に投資信託などの長期・分散投資を
積極的に行っているのは、30代・40代の男性で、
50代の男性は、
ライフプラン作成の比率は高い(おそらく、
会社からセミナーへの参加を義務付けられている)ものの、
研修に受け身で参加しているだけで、
長期投資への意識が若い世代に比べて低い、
という問題点が指摘されています。
人生90年が当たり前となっている中、
会社退職後に20〜30年も続く人生を
アクティブに過ごすためには
お金が必要であり、そのために長期投資が
必要となる時代です。
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