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『京都炭屋 おもてなしはお茶の心で』 2006年12月12日 草思社刊 先代の堀部公充(こういん)さんは平成16年(2004)に亡くなられましたが、 裏千家の老分という大役についていらっしゃった方で、 「炭屋」はお茶事のできる旅館として知られています。 公充さんは奈良の御所(ごせ)の山持ちの家に生まれました。 吉野の山から紀州にかけての材木を伐り出して売って、田地は小作人に耕してもらっている、 という気楽なお家のお父様は考古学に凝っていらっしゃいました。 考古学の教授について発掘のお手伝いをされていました。 大正から昭和の始めの頃のことですので、だいたい何先生か想像できますね。 公充さんはお父様のことを人に聞かれると 「なんや知らんけど、とにかく岩を掘りに行ってはるのや」と言っていたそうです。 本文から引用します。 親父がそんなんで、あんまり考古学に凝ったりするもんやから、一時、神経衰弱になってしもうてね。 「それは、あんまり昔の人の墓なんかを暴いたりするから、その業がたたって体の調子が悪うなるのや」 と人にも言われて、だいぶシュンとしていたような時代もありましたな。それから、 「もう、そんなことはやめて、あんさん、お茶をやりなはれ。お茶は精神の安定によろしいでえ」 そういうアドバイスをしてくれた人があったんですね。 さすがの親父も、もうこれはあかんと観念したらしく、殊勝にも、お茶を始めることになるわけですよ。 それで、庭の一部をつぶしてお茶室を建てたりしてました。(中略)。 ま、そんなんで、うちの家では、わたしが幼稚園へ通うてる時分から、 自然とお茶に親しむようになったんです。 わたしはこの部分を読んで、ひゃぁ〜そういう人もいるんだなぁ、と思いました。 日本の考古学者で墓を暴いたから神経衰弱になった人なんていたかしら? だいたい神経衰弱になってたら考古学なんてやってられないし・・・。 これがプロとアマチュアの違い?とか思ったり・・・。 現にこのわたしもお墓をいくつも暴いているし・・・。 福岡では弥生時代の甕棺の中にハンサムな17歳男子の骨がそっくり残っているのを 掘ったこともありますが、神経衰弱にはならなかったな・・・。 エジプトのツタンカーメンの墓の発掘に携わった人たちは謎の死を遂げていますが・・・。 思うことは様々ありますが、考古学が公充さんをお茶に導いた、という事実を知り
ちょっとうれしくもありました。 そしてわたしが今こうやってお茶に関わっているのも、何か関係があるかも・・・ なんて思っています。 |
宗恵の本棚
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とき青年部の機関誌「ときタイムス」で紹介した本や、気になった本などの事
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わたしの好きな言葉は です。 木曜日、最後の委員長会議に出席したおり (社)茶道裏千家淡交会総本部より青年部あてに 読売ぶっくれっと 『時代の証言者 15 茶のこころ』 千 玄室著 が数冊送られてきたので、一冊お借りしてきました。 裏千家・千玄室大宗匠は現お家元のお父様。choriさんのお祖父様です。 わたしも何回か大宗匠とほんの少しですが、お話させていただく機会がありました。 なんとも言えない大きなオーラを発せられて、目を見てお話くださるお言葉は優しく、 利休さんから15代続く風格と人間的な温かさが伝わってきました。 この本の冒頭に「一期一会」という文があります。 茶室の中のお点前は、非常に静のものですが、本当は生き死にかかるぐらいのすごい緊張感があるのです。 例えば「一期一会」で有名な井伊直弼の一会集を読んでも、私は普通の茶人が感ずるようには一期一会を感じません。一期一会は、カーッとした本当の火花が出るような触れ合いなのですね。「今このお茶に呼ばれたら死んでもいい」「このお茶をあなたに差し上げたら私も死んでもいい」というぐらいの気迫です。 あなたのために、何もない部屋に、この掛け物を掛け、この花を生ける。そして、今ここでお茶を一服点てて差し上げる。客が帰ったらみな片付けてしまい、何もない、また無なんです。無から出発していることを教える場が茶室であり、その空間は無限です。そこに無限の哲学というものが潜んでいる。 これを読んで、今までわたしは生き死にかかるぐらいにお茶を点てたことがあるだろうか・・・
と茶道に対する甘さを痛切に認識しました。 今年もあと半月。来年からは楽しいお茶はもちろんですが、 その奥にある厳しいお茶を自分なりに追及していかなくては・・・と思います。 そのような時にも、ばらを育て、ばらの香りを聞き、優しい時間を過ごせたら最高ですね。 |
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『ダ・ヴィンチ』1月号にchoriさんが出ていますよ! 「新進気鋭 Close up INTERVIEW」 「目で読んで面白い詩と、耳で聴いて楽しい詩は違う。 それぞれ一番ビビッドな形で残したい」 詩の世界に風穴を開けるアーティスト初の詩集。 丸々1ページに写真入で載ってます♪ 詳しくは本誌をご覧ください! choriさんのブログも覗いてくださいね。
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白洲正子さんの『おとこ友達との会話』新潮文庫 を読みました。 赤瀬川原平・前登志夫・仲畑貴志・青柳恵介・河合隼雄・養老孟司らの 「おとこ友達」との対談集です。 お話するだけで本になっちゃうなんてスゴイですね。 白洲さんは聞き上手なんです。 好奇心旺盛の白洲さんの気魄で相手に喋らせてしまう・・・。 文庫ですのですぐ読めます。 それにしても素晴らしい「おとこ友達」の面々・・・。 普通の主婦には「おとこ友達」なんてできませんね。
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詩集『chori』が届きました。 |





