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陰陽五行の部屋

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茶道と関係の深い「陰陽五行」のお話です
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華 1

華道は空間や木・草・花・水・石・砂・金属などを使って
春夏秋冬の大自然を表現します。
花の形態から立花(りっか)・生花(しょうか)・投入(なげいれ)・盛花(もりばな)・自由花
などに分けられます。

初期の立花は天地自然の和合の姿、宇宙そのものを表し、
神仏への供花(くげ/献花)としての性格を強く残しています。
そのため一枝一葉に祈りを込めて立てられました。



江戸時代初期に池坊専好は
須弥山(しゅみせん)の山岳信仰や山水美の理想化などの思想を背景に
求道の祈りを込めた七つの役枝(やくえだ/主な枝)の配置を考え
立花構成の基本を確立しました。

花瓶(かへい)は万物が発生する根源の大地とも大海とも見られ
花瓶の左右に付いた耳飾りは月日の象徴として陰陽を表し、阿吽の姿をとるとされます。
光線が入る方向によって向かって右が陰、左が陽となる場所には
本勝手(ほんがって)の立花が置かれ、その場合の花態は
向かって右が陽、左が陰となります。
花態の上が陽、下が陰、前が陽で後ろが陰です。
花瓶口から右へ旋回して出る形を陰、左へ旋回しているものを陽と呼びます。
大型の花材は陽で、小型は陰。偶数の花材は陰で、奇数は陽。
陰数を嫌うことから陽数(奇数)の花材を使って立てる習いになっています。


独身のころ茶道と池坊を習っていましたが(先生が両方教えていらっしゃったので)、
当時この訳のわからない「陰・陽」がいやで、結婚してからは茶道だけ習っています。
でもこうやって調べてみると なかなかおもしろいなぁ と思うようになりました。
茶道 2

竹台子や真台子には陰陽五行が顕著に表れています。
天板は天 地板は地 四本の柱は東西南北や春夏秋冬を表しています。

裏千家の行之行台子伝法では竹台子と八卦盆(はっけぼん)を使います。
八卦盆は丸盆で太陽を表し、真塗りに螺鈿で八つの卦が細工されています。
この盆の手前に火・南の卦 反対側に水・北の卦が来るように
竹台子の天板中央に置きます。

地板の上には土風炉と杓立てと水指の「土」 釜や唐銅建水・火箸の「金」
釜や水指の中の「水」 風炉中の「火」 炭の「木」 台子と水指しの蓋の「木」
の五つの要素がバランスよく配置されています。
行之行台子では五種のお菓子が出されますが、これも五行にちなんだ数でしょう。


茶道の棚物のなかには陰陽五行の理にかなった棚が多くあります。
五行棚(11代玄々斎好み)方円卓(14代淡々斎好み)
などはその典型です。

五行棚は地板に土風炉を据えて中置※用として使用され、天板(乾)と地板(坤)に
棚・炭の「木」 風炉中の「火」 土風炉の「土」 釜の「金」 釜の中の「水」
の五行を納めることから付けられた名称で、台子と同じ扱いになります。

方円卓は天板が円形で、地板が方形で陰陽の形をとっています。

陰陽五行を頭の片隅においてお稽古すると、新たな発見があるかも。

※中置 風炉点前の際、道具畳の中心に風炉を置くこと。
    十月初旬から開炉までの時期に行う。
    火気が恋しくなる時季に、お客さまの方へ風炉を近づけ、
    反対に水指を勝手付きの方へ遠ざける心尽くしの扱い。
茶道 1

お茶を点てるときは火と水が必要です。
なんだか反対のような気がしますが、火は陰 水は陽 となります。
お茶を飲むことによって、自然を構成する陰陽(天地)の気と
五行(木火土金水)の要素が体内で均等に保たれ、身体が健康になり
病魔の侵入を防ぐとされます。

袱紗さばきにも陰陽があります。
濃茶用の茶入を清めるときに
四方(よほう)さばきをして東西南北を清め、
袱紗を二等辺三角形に折って腰につけたとき、
表側が天で裏側が地となり、陰陽を表しています。

炭手前でも灰形の仕上げに、底中央に一本の火箸で 水の卦 を書きます。
これは風炉中の火を守るおまじないの意味があるそうです。

炭の木 五徳の金 炭火の火 白色の前土器の土 水の卦
と五行の要素が風炉中で融合してるのです。

点前座は自然万物を生じる大宇宙であり
宇宙に座して茶を点てることになるのです。

心を大きくもたないと、つぶれていまいそう!

現在では立秋の前の夏の土用だけが広く知られていますが
立春・立夏・立冬の前にもあるのです。
木・火・金・水のどの生成にも土は欠かせない根本要素なのです。

五行を方位に配当する場合
木は東 火は南 金は西 水は北 土は中央
とするように中央(土の要素)を根本として重視しました。

夏の土用は立秋の前日以前の18日間をいいますが
丑にあたる日に鰻を食べることは、江戸後期の平賀源内による
鰻屋振興策とされます。
夏バテ防止に鰻が効果があるといわれるのは
「夏やせに むなぎ とりめせ」と万葉の歌人 大伴家持の歌もあり
伝統的食生活なのです。

立秋と聞けば一般には秋の訪れを示す印象がありますが
これは文字通り秋が立つのであって
夏が極まって秋への移行が本格的に始まる頃という意味で
秋になるのではなく、秋らしさが始まる目安なのです。

「立秋とはいえ暑い」のは当たり前で、
四季のかすかな移ろいを発見し、体感して楽しむことが
五行と共にある生き方なのだそうです。

これぞ茶人の生き方ですね。

季節の循環は五行説で説明されます。
五行の順は

五行生成説 ― 水・火・木・金・土
五行相生説 ― 木・火・土・金・水
五行相勝説 ― 土・木・金・火・水

の三種類ありますが、相生説が代表的です。

木⇒火⇒土⇒金⇒水⇒木

の順に循環します。
木は火を生じ、火は土を生じ、土は金を生じ・・・
と前者が後者を生成する要因となっている訳です。

五行の季節への配当は

木は春  火は夏  土は土用  金は秋  水は冬

とされ、一つの季節を90日として四季が移るとき
移行期間として土用が各季の終わりに18日ずつある、と説明されています。

一季72日の四季と、各季18日ずつ4回の土用計72日とは同数となって
一年は四季と四季ごとの土用が等しい期間で循環しているのです。     

                                   つづく

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