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名前を覚えるのが苦手だ。ヒト・モノ問わず、とにかく全然覚えられない。
だから、映画はこの歳にしてはかなり本数観ているだろうに、「なんだっけ、アレ、外人が
出てきてさぁ、お兄ちゃんがダウン症候群で、えーと、アレ」みたいなことになる。
そんなわけだから、映画監督の名前なんてほんとに全然分からない。
だけど、何で知らんが、ウディ・アレンは覚えてた。
あの飄々とした風貌。大きな鼻の、憎めない表情。ウディ・アレン、という名前に、なんだかぴったり。
そのウディ・アレン最新作、『タロットカード殺人事件』を観てきた。
前日にレポート3本抱え、睡眠時間1時間弱で観にいってきた。それでも、観て、ほんとに良かった、
と思った。くさくさした気分が一掃されて、ともかく愉快、愉快。
場面転換の仕方が、絶妙だ。
ともすると尻切れトンボみたいな、とっ、とした場面転換。
新聞記者の弔いシーンから、当の新聞記者が、死神の船頭する船でどこぞへ連れられていくシーンへ。
また現世界へ。
あれあれ、と思うまもなく、引き込まれていく。
あれあれ、船から飛び降りた。しかも、船動いてないし。なんかちゃっちいセットみたいだし。
霧立ち込めてるし。しかし、死んだ人間達が船に乗せられてどっか連れてかれるだなんて、
どういう宗教なんだ。
ヒュー・ジャックマンの歯のエナメルのキレイさに魅せられる、ぽけーっとした表情。
ひとが殺されるって時に、のんきに泳いでる白鳥の群れ。
必死に走ってる車が、めっちゃちっこい。
ゴーストが、マジシャンのマジックボックスから突如現れる、という、なんだか収まりの悪い感じ。
収まりがわるい、だからもぞもぞして笑いたくなってしまうのだ、この映画。
しかもスカーレット・ヨハンソンは必要以上にセクシーだ。
必要以上にセクシーなのに、そのごリッパな胸をはって、
「わたし、水泳部の主将だったの」とふんぞり返ったりしている。
ああ、ほんとに面白い。
というわけで、タロットカード・殺人事件、おススメです。
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