焼き物雑記

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試行錯誤

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臭い〜〜

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前回、<これは何でしょう? その5>として、ナイロン風呂敷の実験をアップした

ところ、猫砂粘土を何故使用したのか?についての説明不足があったようですので、

あらためて記事にします。

写真は一年ほど前に使用済猫砂をビニール袋に入れて地上に置いておいたものです。

この匂いを嗅いでみます。

臭い〜〜〜〜〜。。。

一年前とほとんど変わっていません。ロコの匂い、いまだ健在なり。

つまり、ビニール袋に濡れた粘土を入れて地上に置いておいても、粘土の内部でほと

んど微生物は活動しないという事です。この事は、普段何気なく粘土をビニール袋に

入れたまま放置していますが、粘土にとっては健康な状態ではないわけです。

普通の粘土は匂いがありませんから気付かないだけです。

目に見えない微生物の働きを観察するために、猫砂を使用したのです。猫の手を借

りる、いや、猫のオシッコを借りたのです。ーロコちゃん、有難う♪ー

もっとも、市販の粘土は作りやすいように調整してありますので、さして熟成に留意

する必要はありません。無機的粘力だけでは粘力が不足する場合に有機的粘力を補う

には熟成が有効な方法だからです。ただ、経験上、作りづらい土ほど良い釉調になる

傾向があるので、昔から粘土を寝かして使用してきたのでしょう。

寝かし効果は粘力補強効果だけではなく、さらし効果と合わせて考える必要があるよ

うですが、それは実験していません。

猫砂は作品用ではありませんので、誤解しないで下さいね。

前の記事は→ http://blogs.yahoo.co.jp/souyouroko/47027829.html

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一番上の写真のものは『粘土熟成用包装布』です。

と言っても、単なるナイロン風呂敷です。

最近では風呂敷が見直されてきていますが、このナイロン風呂敷は、法事のお返しを

包むために使われたものです。

今では紙袋が一般的ですから、ナイロン風呂敷にお目にかかる事も無くなりました。

我家には、かつて多用された、このナイロン風呂敷が沢山あります。貧乏性DNAを受

け継いだ私としても、捨てるにしのびず、<何かに使えないかな?>と考えていたの

です。

思いついたのが、粘土をナイロン風呂敷に包んで土中に埋めておくという方法でした。

ナイロンはビニールと違って水と空気を通します。目が細かく、腐りませんから好都

合です。土の中は湿り気があり、地熱のために凍りませんし、微生物の住処ですから

粘土には最適の場所です。

ナイロン風呂敷に使用済み猫砂(ロコ様御愛用品)を包んで土中に埋めたのが一年ほ

ど前でした。猫砂にしたのは実験だからという理由と処理に困るほどあったからです。

掘り出してみると、ほどよい水かげんです。周りの土も付着していません。クンクン。。

匂いもしません。粘土にまで草のヒゲ根が入り込んでいます。尿素がタップリ入って

栄養がありましたからね。ナイロン風呂敷1枚で10kgの粘土の熟成が出来ました。

これなら陶芸用粘土の<寝かし>にも有効なようです。しかもジャマになりません。

但し、陶芸用粘土の場合には二重に包んだ方がよさそうです。

粘土は永く寝かすほど使い易くなるものです。微生物のフンが粘土の可塑性を高めま

すし、粘土粒子同士がなじんで来るからです。夫婦と同じですね。(あくまで一般論

ですが。。。)

ただ、一般家庭では暗く湿り気のある場所など、そうはありませんし、ビニール袋に

入れておいたのでは空気が入らないために寝かし効果が出ません。無釉のカメに入れ

て土中に埋めておいても良いのですが、カメも案外と高価です。

これで効果は確認出来たのですが、この方式の欠点にも気付きました。

それは埋めた場所を忘れる危険性です。この辺に埋めたはずだが、、、と掘ってみる

と出てこなかったりします。最近は健忘症が目立つようになってきましたから、埋め

た場所と日を記録しておく必要がありそうです。これからは埋蔵文化財ならぬ埋蔵粘

土財記録簿を付ける事にします。

猫砂については http://blogs.yahoo.co.jp/souyouroko/22431780.html

の記事を参照して下さい。

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写真のものは『粒度測定器』です。

といっても、単なる空のペットボトルに基準となる粘土を同量入れただけですから、

コストはゼロです。

右から楽用粘土、木節粘土(白木節水簸)、蛙目粘土(大道土水簸)が入っています。

粒度については余り関心が払われませんが、粘土、化粧土、釉薬にいたるまで、大き

な影響を与えています。

原土を入れてみれば、砂礫部分と粘土部分とに明確に分かれますし、粘土のおよその

性質の見当がつきます。

楽土は火山灰起源の粘土ですから、粒子の細かいものが多くなりますが、噴出した火

山の性質や堆積地の火山からの位置によっても粒子の大きさは異なります。

木節粘土は火山から噴出した花崗岩などが風化された後に水で運ばれ有機物と共に堆

積したものです。(二次粘土)

蛙目粘土は花崗岩などが元々の場所で風化して粘土になったものです。(一次粘土)

粘土とは2ミクロン以下の粒度のものを指しますが、その大きさや形は様々です。

現在使用されている粘土は木節粘土と蛙目粘土が主ですが、原土から坏土を調整する

場合は、基準となる粘土との差を知るために、こうしたペットボトルを活用する方法

が簡単便利です。もっとも、ありふれた方法ではありますが。。。

ペットボトルに水を2リットル入れて、そこに線を引いておきます。そして粘土を入

れて線を揃えれば、重さを計る事で同量の粘土で比較する事が出来ます。

細かい粘土は沈下速度が遅く、粒子の大きい粘土は沈下速度が速くなります。粘土粒

子が細かいほど可塑性が高いわけですが、木節粘土だけでは粘性が強すぎるうえに、

収縮率が大きすぎるので、通常は木節粘土と蛙目粘土とをブレンドし、硅砂などと混

ぜて坏土にしています。

(写真一番上)右端から楽白土(市販)、木節粘土水簸もの、蛙目粘土(大道白土)
  水簸もの、を同時に撹拌した状態。なお、木節粘土は木節粘土の原土を自分で水
  簸したもので蛙目粘土は大道土の原土を自分で水簸したものです。

(写真上から二番目)30分後の状態。大道土は大幅に沈澱した。楽土と木節粘土は
  同じ位の沈澱状態。

(写真上から三番目)1時間後の状態。大分はっきりとしてきた。

(写真上から四番目)1日後の状態。沈澱の状態が明確になっている。粒子の大きさは
  右端が一番細かく、左端が大きい事が見てとれる。

(写真下から二番目)撹拌してから2時間後の状態。左から大道土、市販の磁器土、
  市販の信楽粘土、木節粘土、楽土、モンモリロナイト系粘土の順。モンモリロナ
  イト系の粘土はほとんど沈澱していません。
  モンモリロナイト系の粘土は自分で採取して水簸したものですが、通常は陶芸用
  の粘土としては使用出来ません。粒子が1ミクロン以下と小さすぎる上に膨潤性
  があるために収縮率が大きすぎるためです。見た目では区別しずらくとも粒子の
  大きさを比較すれば簡単に判別出来ます。市販の粘土はブレンドして調整してあ
  るので、粒子の大きさはバラバラですが、沈澱の状態で可塑性の程度を推測する
  事が出来ます。つまりは、自分で調整した坏土の可塑性が適切かどうかを判断す
  る目安とする事が出来ます。

(写真一番下)上記の1日後の状態。市販の信楽土は木節粘土よりも沈澱していない。
  ブレンド調整処理の効果が窺える。

気分は焼成

粘土と釉薬と焼成とは陶芸技術の三要素ですが、この三要素の技術をバランスよく

獲得する事は困難です。

三つの要素は相互に密接に連関していますから、たとえ一つの要素が進んでいても

他の技術が遅れていては何にもなりません。

例えば各々を10点評価するとすれば、もっとも低い点数の要素が全体を決定づけ

る事になります。

ですから、絶えず三要素の内の二つを固定して、後の一つの要素を変化させて製品

の質の向上を図る必要があります。

この場合、粘土の調整や釉薬の調合の実験は普段に行う事が出来ますが、焼成の変化

は窯詰めした製品全部をダメにする危険があるので簡単ではありません。

そのために焼成方法を探る実験用の小さい窯がどうしても必要となります。

電気窯は容積の小さい窯が多く、還元もかけられるものもあるので楽ですし、温度

管理もしやすいので実験には好都合なのですが、窯の値段が高く、構造を変化させ

る事も出来ません。

その点、耐火煉瓦を使用して小さな薪窯を造れば費用もかからず、自分の好みの構造

にする事が出来ます。

それに、薪窯ですと焼成のあらゆるパターンを実験する事が出来るので、多くの事

を学べます。

ただし、薪窯は手間がかかるので容積の小さい窯で短時間で焼成出来るようにして、

何回も焼成可能なようににする必要があります。

年によって粘土に力点を置いたり、釉薬、焼成に力を入れたりと気分で変化してい

ますが、今年は焼成に気が向いています。

かなり薪が作れたので、これから窯を造って、少なくとも10回以上は薪での焼成

実験をする予定です。

いつも、すぐに解体出来るように造るのですが、どうゆう構造にするか考えるのも

楽しいものです。

思考実験

仮説は幾つ考えたか憶えてもいません。

仮説とは、さらに一歩前進するための橋頭堡みたいなものです。

へたな鉄砲も数打ちゃ当たる、で多くの仮説を立てていくうちには、正解?に辿り着

く事もあるでしょう。

誰も真実を知らない事項について、単に『こう思う』と言っても、意味ありません。

『こうではないか?』という仮説を立てて、実験し、検証していく以外に真実に接近

する道は無いからです。

例えば、井戸茶碗について見てみましょう。

井戸茶碗の名前の由来については諸説あるようです。

中に水を入れて見た感じが井戸を覗いた感じに似ているからだとか、生産地の地名に

由来するものだとか、所有していた人の名前に由来するものだとか言われています。

名前の由来というものほど面倒なものはありません。

自分の名前にしてからが、親が付けたというだけで、何故この名前になったのか知ら

ないのですから。。

生産地の地名に由来するものであれば、いずれは発掘によって判明するかも知れません。

所有していた人の名前や外観に由来するのであれば、いずれは埋もれていた文献によっ

て判明するかも知れません。

いずれにしても、生産者の視点とは縁がありません。

しかし、仮説ならば自由に生産者の視点からも立てる事が出来ます。

例えば、こんな風に。。

『備前では連房式登り窯の燃焼室の事を初戸(ウド)と呼んでいるが、この言葉(発
音)は朝鮮語に由来すると思われる。朝鮮語の母音は日本語よりも多く、イとウとの
中間音も存在するし、方言もある。そうであるならば、初戸(ウド)が井戸(イド)
に変形しても不思議ではない。井戸茶碗の釉薬の特徴であるカイラギや縮緬皺の現出
する釉薬と同時代の他の釉薬とを比較した場合、井戸茶碗の釉薬の焼成温度の方が高
いと思われる。当時の民窯では少しでも多くの製品を焼成するために、初戸にも少量
の茶碗を入れたサヤを置いて焼成したのではないか?そのために相対的に高温釉の調
合にした結果として、特異な釉調となり、類品の少ないものとなったのではないだろ
うか?』

これは韓国ドラマを見ながらフト思いついた仮説ですから、細部の検証もしていませ

んし、実証される可能性もありませんが、生産過程の由来をあえて求める事によって、

温度と雰囲気をある程度特定し実験する事が出来ます。

なお、韓流ドラマは日本語の字幕で見ないと面白くありませんし、こうした発想に結び

つく事もありません。

仮説にも、産声をあげたばかりの仮説もあれば、幾多の検証に耐えて生き残ってきた仮

説もあります。そして、何の根拠も無い昔からの言い伝えなどには、一部に真実が含ま

れている事が多いものです。そうした点と点とを繋いでいく作業が思考実験としての仮

説作りです。

炬燵でウトウトしながらでも、ドラマを見ながらでも絶えず陶芸の事が頭から離れない

熱心さが窺える話ですが、外観は単に怠けている姿にしか見えない点が、この思考実験

の最大の欠点なのです。(嘆息)

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