「大津京」駅改称、見直す考えなし 市長、市民団体に回答
市民団体「市民運動ネットワーク滋賀」は11日、JR西大津駅(大津市)の「大津京」駅への改称について、妥当性を問う公開質問状に、目片信市長から回答があった、と発表した。改称について「見直す考えはない」とする内容で、同団体は「不誠実な内容」と批判している。
駅名の改称は、市が地元からの請願を受け、JR側に要望した。しかし、名称について「学術的に存在を疑問視する声があり問題」として、同ネットが質問状を提出していた。
回答では、大津京が歴史的に存在したかどうかについて「学識経験者ではないので、回答を控える」としたうえで「地元の総意に基づき、市議会で請願採択と予算の議決を得ており、手続きを進めていく」としている。
同ネットの池田進代表は「歴史上の有無という、最大の論点を無視しており、残念」と批判。今後識者と連携して講演会を開くなどの取り組みを広げていく、としている。1月12日10時39分配信 京都新聞
全国的には、鉄道マニアと考古学マニア以外にはあんまり知られていないかもしれませんが、関西、特に京滋地域ではちょっとした事件なのです。
大阪・京都と北陸を最短距離で結ぶJR湖西線の「西大津」駅は、JRの春のダイヤ改正に伴って「大津京」駅と改称されることになっています。ただ、この「大津京」という名称について、考古学研究者をはじめ多くの考古学ファンから非難の的になっているのです。
考古学において「大津京」は存在せず、中大兄皇子が西暦667年(天智称制6年)に飛鳥から遷都したのは「(近江)大津宮」であり、「大津京」ではないとされています。
「宮」とは、歴代天皇の皇居のあった場所の地名を冠して称したもので、「橿原宮」「倉梯宮」「難波宮」などがあります。
「京」とは、当然ながら皇居が存在し、それに加え律令によって【条坊制】【京職】の存在が確認されている場所とされていて、「平城京」「長岡京」「平安京」などがあります。
上の規定に当てはめると、「大津宮」は存在しても、「大津京」は存在していないというコトになります。それに、近江遷都中も飛鳥には「留守の司」が置かれていたこともあり、「大津京」という名称を、公的称号として駅に使用することは不適格だ、という意見が考古学研究者からは出ているようです。
個人的には「近江皇子山」駅、ってのがエエんやないかと思うのですが、それじゃあインパクトがないんかな。
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