昨日は、ほとんど眠ることができなかった。深夜、NHKを見ていたら、日航ジャンボ機の御巣鷹山での事故について、新たに分かってきた真実の報道、続いて、広島の原爆被災者から募った手紙を紹介する「ヒバクシャからの手紙」という番組があったからである。
日航ジャンボ機の事故はちょうど祖母が入院し、生死をさまよっていた時期と重なるためよく覚えている。が、墜落地点を特定するのに時間がかかったことはあまり覚えていない。ちょうど祖母の容態が一番悪い日だったからかもしれない。テレビも見ることなくベッドのそばについていたためだ。この事故では兄の知り合いが犠牲になった。
御巣鷹山は群馬県上野村近くにある。上野村は大学院でお世話になった先生が住む村。そのため、御巣鷹山事故の慰霊碑の園にもみんなで出かけたことがある。不思議と縁がある。
接点があるたびになぜだろうと思う。祖母がお墓参りに来てと言っているのか、あるいは全く違う縁があるのか。
広島の被爆者たちからの手紙の朗読は、涙なくして聞くことはできない。生き延びて、今まで心の内を閉ざしてきた人には、大きな負担があることが感じられた。亡くなった人たちの分まで生きねばと思う心。なぜあの時、は母や妹を助けてあげられなかったのか、という後悔。
若い世代への取材も盛り込まれていた。被爆者であった祖父は被爆当時と同じ歳になった孫娘に手紙を書いていた。ご本人はすでに他界しているが、祖父がなぜその手紙を自分に残したのか。その心の内を探るため、今は大学生となった孫娘の茜さんが広島に向かう。祖父が被爆した場所に立っても、あの時のことを想像することはできない。祖父といっしょに原爆の悲惨さを語り継ぐ活動を続けてきたご老人に会って、茜さんは言う「自分には何ができるのか分からない」と。するとその老人は言う、「何をやってほしいわけではないよ」と。その真相は、経験を語る必要はない、が、ひとりひとりが自分であらゆることを調べて、真相を知って、二度と誤った判断をしないこと。それが大事だと。それは祖父が残した言葉にも表れていた。
被爆者たちが共通して持っている思いは、二度とこんなことが世界で起きてはいけないということ。二度と誤った行動をしてはいけないということ。戦争はいけない。核兵器はいけない。それが分かる人間にならなければいけないということである。被爆者の体験は、ひとりひとりあまりに違う。それを原爆投下の悲惨さを体験していない世代が語ることは難しい。だからこそ、ひとりひとりが、真剣に事実に向き合って、賢い選択をできる人間にならなければならないのである。
今、世界は怖い方向に向かっている。賢い選択ができる人が減っている。それを食い止めるために、ひとりひとりが被災者からの手紙を読み真剣にいろいろなことを考えるべきだと思う。特に日本の総理大臣や国会議員には積極的にそれをして欲しい。
すべての手紙をNHKがテキスト形式、朗読形式でWEBに公開してくれれば、と願う。
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