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子供が小さかったころに働いてくれた2人のメイドさんたち。
レイテ島の出身で2人とも20歳です。
日本でいう中学校卒ですが、当時のメイドさんのなかでは
教育程度は高いと言えます。
優しくしっかり者です。
左のリージャは長女で、弟たちを学校に入れるために
マニラへ出てきました。
若い女性が家にいるととても明るく楽しい雰囲気になりました。
ここでは20年以上前ですが、当時のフィリピンについての豆知識を書いておきます。
昨今日本も生活保護受給者が過去最高数に上るとか、
就職氷河期だとか不景気なニュースが多いです。
そうはいっても日本ではみな義務教育は確実に受けることができ、
その上の高校にも希望さえすれば進学できる人がほとんどです。
教育を受ける機会が保障されれば、たとえ経済的に厳しくても
(これはもちろん学力のある生徒に限られますが)
上の学校に進学するための奨学金制度など、道は開けます。
日本はそれなりに進路の選択の余地がある社会なのです。
当時のフィリピンを見る限り、そういう国はまだ幸福なのだと思わざるを得ない状況でした。
フィリピンという国を一言で説明するのはとても難しいのです。
フィリピンは一握りの大富豪と大多数の貧困層とで構成されるとても複雑な国です。
そんなに豊かでなくても日本のように普通に衛生的な生活をできる中間層は少なく、
超がつく格差社会としての度合いは日本などの比ではありませんでした。
富裕層は不動産、事業そのすべてを掌握しており
その家に生まれた人間は一生王侯貴族のような生活が保証されます。
貧しい家に生まれた人間はたとえ賢くても教育を満足に受けることができず、
結果仕事につく機会すら得られません。
この国で外国人が仕事で赴任すると、もれなく使用人を雇ったものです。
大体1、2人のメイドさんと家庭用運転手を雇うのがスタンダードでした。
日本とのひじょうに大きな経済格差のため、
本国ではまったくの庶民であるにもかかわらず、現地では使用人を雇うことができたのです。
またこの国で仕事をさせてもらうのであれば
少しでも雇用を生み出したほうが良いということもあります。
日本に比べれば治安は悪く、
経済格差ゆえ金持ちと言う位置づけになる外国人の多くは
身の安全を守るために、タクシーを利用しません。
(車内でホールドアップされた話は身近でも良く聞きました。)
また家の広さ、暑さから主婦が普通に家事をこなすのは
体力的に無理だという背景もあります。
ざっとこのような理由で、使用人を家に置くことは必要だったのです。
メイドさんは17歳くらいから上は40代くらいまでの地方出身の女性です。
地方の貧しいと言うのは都会の貧しいのとは少々違います。
地方では食べ物にはそれほど困らないのですが
現金収入となる仕事がほとんどないのが実情のようです。
そのため、貧しいといっても家庭の様子などは普通なのです。
家を支え下の兄弟を学校にいれるために現金が必要となり、
だいたいは長女が田舎から働きに出てくるのです。
メイドさんは住み込み(専用の部屋がついています)で
朝から掃除洗濯や子守りをし、
意欲があり賢いメイドさんは料理も覚えて担当することになります。
こうした女の子たちは恥ずかしがりやで緊張しており、
はじめは大丈夫かな、この子と思うのですが
一緒にいるうちにみな親のしつけが良く、家族思いで
本当にごく普通の良い娘さんたちだということがわかってきます。
田舎に小さな兄弟がいるため、小さな子供の扱いには慣れており、
私の子供たちのこともとてもよく面倒を見てくれました。
主婦や子供のいる家庭に仕え、家事を教えてもらい
光熱費食費丸抱え・制服支給という条件は
田舎から出てくる女性にとっては安全で、悪い仕事ではありません。 しかし、こんな良い娘さんたちがメイドさん以外に
安心して働く場所の選択余地がない、
というのはよい状態ではないはずです。
現在はどうなのでしょう、当時よりは少しは雇用も増えて
若い女性たちが教育を受けたり、仕事を選択できる社会に変わっているのでしょうか。
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