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ロートレアモン著「マルドロールの歌」より
”生まれてこのかた、私はずっと見てきた。ただ一人の例外とてなく度量の狭い人間どもが数々の愚かしい行為を重ね
自分の同類者たちの頭を鈍化させ、ありとあらゆる手立てを用いて魂を堕落させるのを。
彼らは自分の行いの動機をこう呼んでいる「名誉」と。これらの光景を見てわたしは他人と同じように笑いたいと思った。
だがこの奇妙な模倣はマネしようにもマネできなかった。
私には自分の笑いが人類のそれには似ていないことがわかった。つまり自分が笑ってなどいないことが。
私は見てきた。顔の醜い、暗い眼窩の中に落ちくぼんだ恐ろしい目をした人間どもが、岩の硬さ、鋳鋼の硬さ
サメの残酷さ、青年の傲慢さ、犯罪者の理不尽な狂乱、偽善者の裏切り、最も並外れた役者たち、
司祭たちの性格の強靭さ、そして外からは最もうかがい知れない人々、地上の諸世界と天上世界で最も冷酷な連中をも
凌駕するのを。
暴風雨の姉妹なる嵐よ。私はその美しさを認めない蒼々とした天空よ。我が心の似姿なる偽善者の海よ。
神秘なる胸を持つ大地よ。諸天体の住民たちよ。宇宙全体よ。その宇宙を見事に創造した神よ、
さあお願いだ、善良な人間がいるならひとりでも見せてくれ”
<コメント>
精神病扱いを受けた芸術家、アントナンアルトーの弁によればロートレアモンも集団ストーカーされていた
という。ぼくはシュルレアリズムが好きでロートレアモンの「マルドロールの歌」はポーの一連の著作や
ルイスキャロルの「不思議な国のアリス」と共にシュルレアリストのバイブルだったので
昔に読んだことはあるが当時は集団ストーカーのことを念頭において読んでおらず、ロートレアモンは不遇の死を
とげているだけに集団ストーカーされてた可能性もあったんじゃないかと思い、再びマルドロールの歌を購入。
マルドロールの歌の一編を紹介する。シュルレアリストが好むリアルと妄想が交錯する作風なので
一概にロートレアモンが集団ストーカーされていたという証拠とも断言できないが。
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