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放熱より by尾崎
誰もいないのにぼくの頭の中に囁くやつがいるんだ それは確かに間違いない
そいつが何を考えているのかも良く分かる でもそれはとてもたわいないこと
それにぼくと向かい合ったんだけど あっちはまるでぼくに気づいていないみたいだ
ねえお婆さん それ 今テレビ見てるのかい
ロッキングチェアーに座って編み物なんかしてるんだろ
見知らぬ子供の手を引いて振り返るのは 生まれ変わる前のぼくのお母さんかな
おかしい買い物籠を下げて三輪車を引っぱっている でも男の方は振り向きもしないぞ
誰もいなくなった そしてまた現れる
ぼくはまだ二十歳で精神年齢は七十歳を超えているが格好はどうも三歳児なんだ
ぼくを十二歳だというヤツもいるがぼくは生れ落ちてから七十歳のままさ
それ以前の想いでは無いけど何が誰の人生なのかその運命すら知っている
放熱してゆくその姿に似て紐解かれる止まった時のままの行方
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