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原題: − 製作年度: 2010年
監督: 北野武 上映時間: 109分
製作総指揮 − 原作 −
音楽 鈴木慶一 脚本 北野武
ビートたけし(山王会大友組組長 大友)
椎名桔平(山王会大友組若頭 水野)
加瀬亮(山王会大友組組員 石原)
小日向文世(刑事 片岡)
北村総一朗(山王会本家会長 関内)
塚本高史(村瀬組組員 飯塚)
板谷由夏(−)
中野英雄(村瀬組若頭 木村)
杉本哲太(山王会池元組若頭 小沢)
石橋蓮司(村瀬組組長 村瀬)
國村隼(山王会池元組組長 池元)
三浦友和(山王会本家若頭 加藤)
坂田聡(−)
森永健司(−)
三浦誠己(−)
柄本時生(−)
新田純一(−)
渡来敏之(−)
岩寺真志(−)
小村裕次郎(−)
大原研二(−)
田崎敏路(−)
野中隆光(−)
小須田康人(−)
塚本幸男(−)
島津健太郎(−)
岸端正浩(−)
清水ヨシト(−)
藤原慎祐(−)
藤井貴規(−)
平塚真介(−)
真田幹也(−)
上田勝臣(−)
奥原邦彦(−)
山本将利(−)
菊池康弘(−)
西田隆維(−)
大野慶太(−)
外川貴博(−)
江藤純(−)
戯武尊(−)
内田恵司(−)
川又シュウキ(−)
飛田敦史(−)
芹沢礼多(−)
内野智(−)
瀧川英次(−)
井澤崇行(−)
金原泰成(−)
鈴木雄一郎(−)
柴崎真人(−)
辻つとむ(−)
貴山侑哉(−)
樋渡真司(−)
太田浩介(−)
マキタスポーツ(−)
ケンタエリザベス3世(−)
黒田大輔(−)
藤田正則(−)
鷲津秀人(−)
しいなえいひ(−)
こばやしあきこ(−)
渡辺奈緒子(−)
三原伊織奈(−)
中村純子(−)
棚橋幸代(−)
星野美穂(−)
水上莉枝子(−)
◎採点:★★★★☆(4/5点)
◎レビュー:私にもわかる、北野監督映画。これ面白い!
これは、面白かったです!
無茶苦茶こわかったし、無茶苦茶わらいました。
これまで、北野武監督の映画って、苦手で。
「世界の北野」と呼ばれることに、おなじ日本人としてすごい誇りに思っているわりに。
じつは、世界的に評価の高い『HANABI』や『座頭市』も「??」でした。
権威に弱いので、映画賞なんて取っているから、絶対すごいもんだという色眼鏡を掛けて観ているにもかかわらず。
好きになりたいのに、あんまりよくわからない。
北野映画不感症とでも言うべきでしょうか、これは、あまり人に知られたくない、恥ずべき事実です。
とはいえ、北野映画のなかでも『キッズ・リターン』だけは特別です。
『キッズ・リターン』は、私が、北野監督の映画に初めて触れた作品でした。
その時の感動が未だに忘れられず、他の作品には不感症だったくせに、いつも北野作品が気になっていました。
そんな私でも、こりゃ面白い! と思えた、ありがたい映画が『アウトレイジ』。
これは、もうまったくわかりやすくて、「わかる/わからない」などという二項対立なんて、完全超越。
ただひたすら、バカなヤクザが、バカな殺し合いを、本気でやっている映画。
ヤクザ映画って、暴力を賛美するようなものだとゲンナリしてしまいますが。
暴力が、まさに暴力としてしか描かれていない、このシンプルさが、爽快です。
ふつう、そういうやり方、躊躇するでしょ・・・という痛めつけ方、殺し方を立て続けに見せられて、笑うしかない。
こういう暴力映画、斬新です。
また、出てくるヤクザも、単細胞バカばっかり。
アホな台詞の応酬に、もう笑うしかありませんでした。
そしてまた、ワルいんだな〜、この人たち。
ワルにも人情、みたいなのが全く無くて、ひたすら欲望に忠実。
そこもまた、ものすごくシンプルで、まるで整然とした組体操の演目を、1つ1つ観るかのようでした。
殺しあっているはずなのに、なんだか、お互いにちゃんと役割分担して、協力し合って、“ワル組体操”?を演じている感じ。
みんな、きちんと役割果たしてるね〜! って、その無駄のなさに、感心しそうでした。
けれど、これって、こわいです。
人がこういうふうに殺しあえちゃうことは、かなりこわいです。
異常者なら、わかります。
異常者が、殺しに快楽を求めて、連続殺人を起こす。
これは、異常者なのだから、異常なことをするのが、普通です。
けれど、この映画に出てくるヤクザたちは、異常というよりむしろ、アホだから、残酷なやり方で、人を殺せちゃう。
異常者は、相手の痛みがわかっていて、それを楽しむのでしょうが。
このヤクザたちは、単にアホだから、相手の痛みに対して、けっこう想像力が働いていない気がします。
痛いのは頭ではわかっているけれど、「自分がやられたら、嫌だから」なんて発想自体がそもそも無い感じです。
やっていることは異常者とおなじだけれど、異常者は相手の痛みに対する想像力が、もっと発達しているのではないかと思うのです。
これ、こわいなあ、と、しみじみ思いました。
子供が蟻んこを殺す程度の優越感を味わうためだけに、人を殺せるのは、こわいです。
異常者が性的快楽を求めて人を殺すのとは、また趣の異なる怖さでした。
異常者は、同情心が麻痺している、または故障しているイメージですが、このヤクザたちは、同情心がただ単に育っていないだけに見えます。
アホすぎるということが、こんなにこわいことだとは知りませんでした。
そして、さらにこわいのは、現実、日本には、多数のヤクザさんがいらっしゃるってこと。(涙)
日本のリアル・ヤクザさんたちが、ほんまに、こんなことを平気で出来る、てゆーか、してるのだとしたら・・・。
もう、マジこわいから、こんなとこで、ヤクザさんって「さん」付けしちゃってるよ、わたしゃ、ちびりそうだよ・・・。
歯、ガタガタ言わせながら、笑うしかありません。
[追記]
この映画は、豪華俳優陣も、大きな魅力だと感じました。
みなさん、誰もがすごかったのですが、特に、椎名桔平さんと加瀬亮さんの凄さは、わかりやすくて良かったです。
個性的な役柄を演じていらっしゃって、このお2人の出ている場面は、そのつどドキドキしました。
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