Ashley事件から生命倫理を考える

世の中は想像していたより、はるかにコワイ・・・

全体表示

[ リスト ]

カナダのバンクーバーで
米国のシャイボ事件と似たような構図の訴訟が起きているのだけれど、

抵抗している家族から
当ブログでも追いかけてきたAdrian Owen教授の被験者に、という希望が出て
Owen教授側も受け入れそうな気配。

妻から栄養と水分の停止を求められているのは57歳のKenny Ngさん。
2005年の9月に交通事故に会い、以来7年間ずっと植物状態だという。

(不可解なのは、記事の後半には「事故以来、最少意識状態」と書かれていること。
もしかして植物状態も最少意識状態も区別できない記者が書いているのか?)

医師らは事故直後から生命維持は中止するのが適切だと勧めたが
妻も当初は希望を捨てず、鍼灸師を雇ったり、
刺激するために町に連れ出してみたりしていたのだという。

が、そのうちに、そうした努力も無益だと考えるようになり、
経管栄養の中止を要望することに。

しかし、Ngさんの両親をはじめとする親族が
これに抵抗して訴訟を起こし、

妻はもはや本人の最善の利益を考えていないので
代理決定権者としてふさわしくなく、代理決定権をはく奪するよう申し立てた。

Ngさんはエンジニアで、ガソリン分析機器の販売会社を興して成功していた。

家族側は
妻の行動は2006年に330万ドルと言われたNgさんの資産を狙ったものだと非難し、

自力呼吸があり、頭も動かせば音声を発し、目も開けるNgさんは
「ちゃんと生きている (very much alive)」と主張。

Ngさんが見舞い客に反射的に(これは具体的にどういう意味なのか?)応じている
ビデオを法廷で見せた。

妻側は
家族はNgさんの現実の病状を受け入れられないだけだと批判し、

最近のAlbertaの無益な治療訴訟で
意識がなく回復の見込みもなく、侵襲的な治療が無益であると
医療職が全員一致で判断したなら生命維持は中止すべきだとの判断で
両親の生命維持続行の訴えが却下された女児の事件に触れて、

Ngさんの状況はそれとまったく同じなのに
家族は自分たちが諦めきれないだけでNgさんの尊厳を侵している、と主張。

それに対して家族側は、Ngさんを
植物状態の患者と脳スキャンを通じてコミュニケーションを図る研究をしている
Owen教授のチームの被験者にして、アセスメントしてほしい、と希望。

Owen教授側も、諸条件から考えて拒否する理由はない、と言っている。

この記事によると、
Owen教授は2010年には英国のケンブリッジにいたが、
その後2011年にウエスタン・オンタリオ大学が2000万ドルで招へい。

Family fights over fate of severely brain injured man
Wife wants tubes removed, family sees hope in recent breakthroughs
The Vancouver Sun, December 5, 2012


【2013年7月5日追記】
13年1月25日の続報によると、妻が勝訴。
http://www.news1130.com/2013/01/25/wife-wins-case-to-withdraw-husbands-feeding-tube/




なお、記事の中で触れられている「最近のアルベルタの事件」とは
9月27日の補遺などで拾っているBaby Mの事件のことではないかと思う。

これは非常に気になる事件なのだけど、
まだ、ちゃんと読めていない。

.


プライバシー -  利用規約 -  メディアステートメント -  ガイドライン -  順守事項 -  ご意見・ご要望 -  ヘルプ・お問い合わせ

Copyright (C) 2019 Yahoo Japan Corporation. All Rights Reserved.

みんなの更新記事