「死ぬ権利」の推進運動に携わってきたJean Davies さん(86)は もと数学の先生。 終末期ではないが、腰痛や失神などがあり、 メディアに対して次のように語っていた。 「もう地獄ですよ。どんなに辛いか、語りつくせません。 自分の生活がこれほど酷いことになると思わなければ、 こんなことを決断したりしませんよ。 もう耐え難いんです」。 9月16日に水分摂取をやめ、 数日で死ねないことに苛立ちつつも 5週間かかって10月1日にVSED(自発的飲食停止)による自殺を達成した。 その他の方法は「違法行為になるか、あとはスイスへ行くか」しかなく、 「自分のベッドで死にたい」ので、それ以外に方法がない、とも メディアに語っていた。 Daviesさんの4人の子どもと2人の孫は その決定を支持していたとのこと。 VSEDや理性的な自殺に関連のエントリーはこちら ↓ オランダで「70歳以上の高齢者には自殺幇助を」と学者・政治家ら(2010/2/10) 「高齢者がいつでも死ねるよう街角ごとに“安楽死ブース”を」と英国作家(2010/2/10) C&Cの「VSED(自発的餓死)で死にましょう」キャンペーン(2014/4/25) 「もう十分に生きたから、これでお仕舞い」という「理性的自殺」も「死ぬ権利」(2014/5/12) スイスのExit、病気の高齢者なら終末期でなくても自殺を幇助(2014/5/25) ネットで世界に広がる「死のコーチング」(2014/7/30) それにしても、 この記事、すごく不思議なのは末尾にある以下の一文。 Anyone seeking confidential support on suicide can call the Samaritans on 08457 90 90 90.
ここで紹介されている the Samaritansとは、⇒ http://www.samaritans.org/about-us 60年前に出来た苦しい人の話を聞くヘルプ・ライン(支部からアウトリーチも)で、 つまり、自殺予防に向けた活動をしているチャリティ。 自殺は合法的な権利なのに、どうしてそれを手伝う人にはその権利が認められないのか? と、自殺する権利から自殺幇助の合法化を説くWPの論考の最後に、自殺予防のヘルプラインのサイトがリンクされていて、悪い冗談かと思った。
http://www.theguardian.com/commentisfree/2014/jun/26/suicide-legal-assistance-kill-themselves ●自殺を、センセーショナルに扱わない。当然の行為のように扱わない。あるいは問題解決の方法の一つであるかのように扱わない。
こういう記事は明らかに自殺を「問題解決の方法の一つ」として扱っており、 このガイドラインに反する報道ではないかと私は思うのだけれど、 実はこのガイドラインには、以下の項目もある。 ●どこに支援を求めることが出来るのかということについて、情報を提供する。
最後に、自殺予防のヘルプラインの「情報を提供」することが、 本文で自殺を「問題解決方法の一つ」として扱うような報道の免罪符になるとでも? Right –to-die: Grandmother starves herself to death after UK’s assisted suicide laws left her with ‘no alternative’ The Independence, October 19, 2014 で、この記事の後半は 何年も前から英国で頻繁に自殺ワークショップを開いて回っていた オーストラリアのDr. DeathことNitschke医師が ついに英国に自殺方法を指南するオフィスを開いた、という話。 この話題については次のエントリーで。
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