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読売新聞福島版 2012年6月30日
 ダム操作に住民が不信感
 只見川7発電所が停止中


 金山町の公民館で今月9日に開かれた「只見川ダム災害情報連絡会議」。只見、金山両町の被災者が初めて一堂に会した。参加者は「ダムがある限り水害は起きる」と不満を訴えた。被災者は「ダム操作が適正に行われていなかった」と主張する。
 これに対し、ダムを管理する電源開発と東北電力は、「ダム操作は適正だった」というのが基本的な立場。ダム管理を指導・監督する国土交通省阿賀川河川事務所も、「洪水量を増加させる操作は確認できなかった」として、問題がなかったと結論づけている。

 金山町の被災者らでつくる「只見川ダム災害金山町被災者の会」は、東北電力との協議に進展がみられないことから、憤りは強い。災害が拡大した理由に、ダムにたまった砂によって容量が減少し、洪水の規模が大きくなった点などを主張している。
 前金山町長の斎藤勇一会長(72)は「原因を追究して、賠償問題に発展させたい」と息巻く。
 住民の不信感は、夏の電力供給にも影響しかねない。東北電力の第二沼沢発電所(金山町)は昨年12月に復旧工事が完了したが、地元住民の反対で停止したまま。管内の原発が全て停止しているこの夏、東北電力の計画には、第二沼沢発電所も組み込まれており、地元の理解を得て再開にこぎ着けたい考えだ。

 一方、只見町の被災者らによる「安全なダム放流を求める只見町民会議」と電源開発との間では、歩み寄りがみられる。電源開発は、只見川の滝ダム(金山町)について、川底にたまった砂によって水位が上昇したと認めている。
 阿賀川河川事務所も、豪雨災害前に土砂を取り除く浚渫を指示していた。 
 電源開発は「堆砂による影響の度合いが判明すれば、住民への補償を検討したい」としており、調査した上で今秋には地元に一定の方針を示す考えだ。鈴木慎介会長(76)は「補償という言葉自体は一歩前進だが、範囲が限定的。今後も責任を追及する」としている。

 豪雨災害を経て改善された点もある。電源開発は21日から、奥只見、田子倉ダムについて、満水時の水位を下げ、洪水時に水を貯められる容量を確保するようにした。
 また、両社は住民の要望を受けて、放流の際に通知する自治体を増やすなど、情報発信も強化した。同事務所の増田孝幸副所長は「早期の避難を促す情報伝達は不足していたかもしれない」と反省点を挙げる。
 それでも、住民と電力側の溝は深い。「長年住んできた生活実感」(斎藤会長)から、ダムを問題視する住民も少なくない。
 住民の願いは一つ。「水害のない暮らし」だ。

 只見川には、東北電力の片門(会津坂下町)、柳津(柳津町)、宮下(三島町)、第二沼沢、上田、本名、伊南川(金山町)の7発電所と、電源開発の滝(金山町)、只見、田子倉、大鳥(只見町)、奥只見(檜枝岐村)の5発電所がある。
 現在運転しているのは片門、只見、田子倉、大鳥、奥只見の5発電所。
 そのほかは新潟・福島豪雨による被害で復旧作業などが行われている。滝発電所については、秋までに復旧作業が完了する予定。
 東北電力の7発電所の最大出力は計84万7300キロ・ワット、電源開発の5発電所は計130万1700キロ・ワット。
(この連載は大原圭二、小沼聖実が担当しました



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