『構造工学の薦め』 〜「秋迎え 向日葵色を 還しけり」

識らないこと以外は何でも識っている 『薄学』 阿奉さんが語る自然界構造形態と人工の構造形態の類似性。還暦2歳!ブログ再開!

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「國のため 重きつとめを 果たし得て 矢弾つき果て 散るぞ悲しき」

  くにのため おもきつとめを はたしえて やだまつきはて ちるぞかなしき
・・・硫黄島総指揮官栗林忠道中将辞世の歌である。
大本営は、この時世の歌の「悲しき」を「口惜し(くちおし)」と書き換えて新聞に公表した。

「國のため 重きつとめを 果たし得て 矢弾つき果て 散るぞ口惜し」

  

常に最前線で、将兵とともにあった硫黄島総指揮官栗林忠道。

             『硫黄島玉砕』

 陸軍幼年学校→陸軍士官学校→陸軍大学といった、典型的な旧陸軍エリートとは違い、旧制中学から陸士に進学、英語教育を受けてきた事で、30代で米国留学。

最もアメリカを知り尽くし、アメリカ国民を愛していた陸軍の良識派が、その米国海兵隊をして「最悪の戦闘」と言わしめた硫黄島で自ら日本の防波堤となって散って征く。

現在公開中の映画「硫黄島からの手紙」の原作。

「私は彼らを誇りに思う。」シカゴに留学中のあやぞうさんの、この本への感想です。
「Flags of Our Fathers」 同じく、あやぞうさんの硫黄島決戦に関するアメリカの国民感情の記事です。

以前に書いた、大本営高級参謀の対極にある人物である。

不覚にもつい最近まで、この栗林中将の事を存じ上げなかった。


年末年始のお休みに、是非お読みになることをお薦めいたします。

栗田中将の時世あと二首

「仇討たで 野辺には朽ちじ 吾は又 七度生まれて 矛を執らむぞ」

  あだうたで のべにはくちじ われはまた ななたびうまれて ほこをとらむぞ

「醜草の 島に蔓る その時の 皇国の行手 一途に思う」

  しこくさの しまにはびこる そのときの みこくのゆくて いちずにおもう

 彼の遺志は、昭和天皇に伝わっていたのか・・・

今上天皇(明仁天皇)が平成6年初めて硫黄島の土を踏んだときの御製。

「精魂を 込め戦いし 人未だ 地下に眠りて 島は悲しき」

  せいこんを こめたたかいし ひといまだ ちかにねむりて しまはかなしき

そして、現在 硫黄島には、日米の平和の誓いを刻んだ、慰霊碑があるという

                                  合掌



                日本側慰霊碑「再会の祈り」
                http://www.iwojima.jp/reunion_j.jpg
         硫黄島戦闘四十周年に当たり、曾つての日米軍人は本日茲に、
         平和と友好の裡に同じ砂浜の上に再会す。 

         我々同志は死生を越えて、勇気と名誉とを以て戦ったことを銘記すると共に、
         硫黄島での我々の犠牲を常に心に留め、
         且つ決して之を繰り返すことのないよう祈る次第である。 

         昭和六十年二月十九日  米国海兵隊 第三第四第五師団協会 硫黄島協会
               米国側慰霊碑「REUNION OF HONOR」
               http://www.iwojima.jp/reunion_e.jpg
         ON THE 40TH ANNIVERSARY OF THE BATTLE OF IWO JIMA, 
         AMERICAN AND JAPANESE VETERANES MET AGAIN ON THESE SAME SANDS,
         THIS TIME IN PEACE AND FRIENDSHIP. 

         WE COMMEMORATE OUR COMRADES, LIVING AND DEAD,
         WHO FOUGHT HERE WITH BRAVERY AND HONOR,
         AND WE PRAY TOGETHER THAT OUR SACRIFICES ON IWO JIMA,
         WILL ALWAYS BE REMEMBERED AND NEVER BE REPEATED. 

            FEBRUARY 19, 1985
         3RD,4TH,5TH DIVISION  ASSOCIATIONS USMC  AND THE ASSOCIATION OF IWO JIMA

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阿奉様、ありがとうございます。栗林中将以下、日本の未来のために散って行かれた方は今の日本をどうみるのでしょうか。あの戦争はなんだったのか、自分なりの歴史観を持ち、日本の未来に少しでも貢献できる人間に 成長して帰国したいと思っています。

2006/12/19(火) 午後 0:55 [ あやぞう ]

当時を、推測するに、小将以上のお方全員に、償えない大きな責任があります、個人として見た時それぞれに尊敬できます、でも、20000人を殺した張本人である事に、違い無いお人です、綺麗に描くのは、反対です、ビル マ方面では、もっと多くの命を無駄にしましたが、天皇の命に逆らい作戦中止した中将こそ、名誉ある中将でしょ、自分の名誉だけで、部下を見殺しにできるのは、キチがいです、

2006/12/19(火) 午後 1:36 bell

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この、梯っお人知りませんが、見たくないです、

2006/12/19(火) 午後 1:38 bell

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今から18年前ですかね…船で硫黄島の脇を通りました。戦争当時の船なんかが海面から出ていまして、見えるんですよ…錆だらけで…。戦争の怖さを感じたこと、思い出しました。忘れてはならないことだと思います。

2006/12/19(火) 午後 2:00 [ 七三郎 ]

あやぞうさん、戦争の悲惨さは人命を守るという目的で、人を殺すことですね。栗林氏も平時に生まれて、軍人になっていなければ別の素晴らしい人生があったであろうと言うことです。今の平和が、この時代に戦渦で命を落とされた方々の犠牲の上にあることを今一度感謝しなければならないでしょう。

2006/12/19(火) 午後 2:20 あほさん きまま

ベルさんのご意見よく判ります。 戦死者20,129名(島民から徴用された軍属82名)。米軍の戦死者 6,821名、負傷者 21,865名。合計28,686名。この責任を一番痛感していたのが、栗林中将です。大本営に宛てた最後の訣別電にその無念さが滲んでいると思います。戦争責任は個人で償うことはできないでしょう。

2006/12/19(火) 午後 2:28 あほさん きまま

著者梯久美子さんに付いては、http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20060419bk06.htm に詳しく書いてあります。『「死んでゆく部下を見て〈悲しき〉と詠んだ栗林の人間性、合理主義に徹した実戦の様子を伝えたかった」と執筆の動機を語る。』とあります。我々より若い世代に、彼女のような人が出てきたということが嬉しく思うのです。

2006/12/19(火) 午後 2:38 あほさん きまま

七三郎さん、人間は歴史に学ぶ謙虚さが必要ですね・・・教科書では、硫黄島の陥落(玉砕)が東京大空襲の契機になったと数行書かれるだけで、そこにどんな庶民レベルの葛藤があったかを伝えることは無理なんでしょうね・・・・

2006/12/19(火) 午後 2:42 あほさん きまま

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硫黄島が落とされると本土がB29の航続距離に入ってしまう…この現実の中で栗林中将はどのような思いで最後の突撃をしたのでしょうか。 最後にアメリカ大統領に宛てた遺書には恨みごとなど書かれていなかったと聞いております。

2006/12/19(火) 午後 11:14 裏太郎

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大本営による時世の歌の改竄とは…。作者こそ「悲しき」時勢に「口惜し(くちおし)」い次第と感じたに違いない。

2006/12/20(水) 午前 0:09 [ zen*92*1* ]

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日米の視点からの映画、両方とも見てみたいものです。

2006/12/20(水) 午前 6:16 Tsugumi

裏太郎さん、栗林中将が硫黄島に派遣された最大の目的は、米国の本土直接空襲の拠点となる硫黄島の飛行場を守るためでした。大本営があの小さな硫黄島に2万の将兵を送ったのもその意志の表れでした。5日で落ちると米軍が高を踏んでいた決戦を、38日間に亘って阻止したというところに栗原の並々ならぬ決意があったわけです。東京大空襲の情報はラジオ放送で知ったようですが、相当落胆していたとの記載がありました。この事実が総員による最後の一兵までの徹底抗戦を決意させたようです。

2006/12/20(水) 午前 8:27 あほさん きまま

ぜんさん、大本営にとっては、「悲しき」なんで総指揮間の時世には女々しいと「口惜し」にいとも簡単に改竄してしまう、そういう現場を知らないお役人的な傲慢がこの戦争を悲惨な末路に導いてしまった訳です。面子というものはそれなりに大切ですが、あまり拘泥するとこういう事になってしまう訳ですね。

2006/12/20(水) 午前 8:34 あほさん きまま

Tugumiさん、そうですねこの戦いに散った日米の両市民の観点から、冷静にこの映画を見ることが、本当の反戦意識を己のものにできるきっかけになるでしょう。

2006/12/20(水) 午前 8:37 あほさん きまま

「硫黄島」を再認識しました。戦争とはなにかの問に、重い実感をもって迫ってくる現実があります。二度と悲劇を繰り返さないためにも。いい記事を提供してくれて感謝しています。

2006/12/23(土) 午後 9:55 「独り言」

飯沼ただしさん、クリント・イーストウッドの二つの作品是非この年末年始の休みに観てみたいと思っています。

2006/12/24(日) 午前 8:39 あほさん きまま

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私もこの映画をビデオを待たず映画館で見たいと思っております。

2006/12/25(月) 午後 6:54 裏太郎

玉砕を命じた栗原中将の思いには、米軍の本土空襲を一日でも伸ばすことと、この死闘が米国民の厭戦感をあおり終戦の端緒を作ることにあったと言います。裏太郎のおっしゃるとおり私も今週中に観に行く予定です。

2006/12/26(火) 午前 8:16 あほさん きまま

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> くにのため おもきつとめを はたしえて やだまつきはて ちるぞかなしき
・・・硫黄島総指揮官栗林忠道中将 の時世の歌である。 <

阿奉さん: 時世 → 辞世 ではないでしょうか。 正しい日本語を後世に伝えるのも識者としての阿奉さんの役割のひとつと期待しています。 後進のご指導 今後ともよろしく。 信じられないことでしょうが、当方の10歳のむすめは硫黄島戦史になぜかのめりこんでいます。 本書を買って欲しいとせがまれて検索しましたら、このブログに行き当たりました。 さっそくブックマークいたしました。 ご健闘お祈りします。
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=GN&action=m&board=1835006&tid=a1a1a1a1a1zifc3ha1aaa1xa5a2a5aa5ja5aba5sa1a6a58a5ga1bca5afbplua1y&sid=1835006&mid=1&type=date&first=1 どうぞ気楽にお立ち寄りください。

2007/5/26(土) 午前 8:52 [ karikaripen ]

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済みません、変換ミスです。栗林中将に申し訳ない。直しておきます。

2007/5/26(土) 午後 0:50 あほさん きまま

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