国家運輸安全委員会が2008年11月にまとめた最終報告書では、崩落の原因として以下の三つを挙げた。
まず、上流側と下流側にあるトラスの格点のうち、ガセットプレートの鋼板の厚さが計8カ所で、必要な厚さの半分程度しかなかったこと。設計ミスが原因だった。
次に、橋が完成した後に、何年かかけて床版の上面を5cmほど増し厚したこと。床版の劣化を防ぐのが目的だった。しかし、増し厚によって橋の自重が20%も増えた。
最後に、崩落時に実施していた床版の補修工事だ。工事用の重い資機材を、ガセットプレートが薄く、橋の弱点となっていた格点のほぼ真上の床版に置いていた。

赤丸がガセットプレートの厚さが不足していた格点。P5、P6、P8の橋脚はローラー支承、P7橋脚だけ固定支承となっていた(資料:日経コンストラクション)

P6橋脚付近。米国家運輸安全委員会では「格点U10のガセットプレートの破断が崩落の引き金になった恐れがある」としている(写真:ミネソタ州交通局)

破断したガセットプレート。
建設当初に設計ミスを犯したスベルドラップアンドパーセル社は既に解散しているうえ、時効が成立したので提訴できない(写真:米国家運輸安全委員会)

崩落する2時間15分前に旅客機から偶然、撮影された橋。床版の補修工事のために、多くの資機材が載っていたことがわかる(写真:米国家運輸安全委員会)
国家運輸安全委員会は、「橋が崩落する瞬間に、P6橋脚のローラー支承が動く状態にあったかどうかはわからない」と話している。
ミネソタ州議会は2008年5月、崩落事故の賠償金として総額3800万ドル(約37億円)を確保する法案を可決した。犠牲者1人当たり最高で40万ドルを支払う。賠償金の受け取りと引き換えに、州やプログレッシブコントラクターズ社などへのあらゆる訴えを取り下げることが条件となっている。メサリー弁護士は、幕引きを図る州に抗戦する構えだ。
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