|
約2年前に「東京タワーブームだそうです・・・新東京タワーのデザインどう思いますか?」と言う記事を書きました。「設計は、「現」東京タワーと同じ、日建設計。 建設工事も始まり、2011年の完成を目指しています。 ここに『高さと機能美の両立〜新タワー(東京スカイツリー)』という設計コンセプトを書いた記事があります。十分な構造的な検討が行われているとは思いますが、隅田川沿いの敷地で、基礎工事は相当大変な事に成るんでしょうね・・・」と言う若干の危惧を述べました。 あれだけの高さのスレンダーなタワーが、隅田川の河川敷に近い昔は中州であったと思われる所に建設されると言うことに直感的な違和感を感じたからです。下の図は東京の地下横断図です。 建設地の隅田川周辺は土質が軟弱で地下水位も高いことが分かります。 これだけ高い構造物となると、自重も相当なものになりますが、このタワーが地震時に受ける地震時水平力や風による水平力は膨大なものになり、その水平力はこのタワーを転倒させようと作用します。従ってタワーの根本には「転倒モーメント」(Overturning Moment)という巨大な力が働き、この力に抵抗するのは基礎構造物の「踏ん張り」抵抗モーメントが必要になり、基礎の大きさは一般の方の想像を絶する巨大なものになります。 丁度それは、巨木の根っこが思いも拠らないほど深くまで張っているのに似ています。 大樹の根が、その大樹の高さに相当するほどの深い根を張っているという事と比較して、このタワーの基礎構造がどんな風に工夫されているか明確に情報開示されていないことが私の心配材料でもあります。(杞憂であればいいのですが・・・) 東京の地下水位が年々上昇していることをご存じですか?地下水は地下構造物に浮力を与えます。その浮力の影響を打ち消すためには基礎のボリュームを大きくする、基礎杭の打ち込み深さを深くして、地盤との摩擦によって抗するなどの必要があります。ここに「東京沈没」という地下水位の上昇がどんな影響を建物に及ぼすかを解説した記事もあります。 工事を請け負う大林組の東京スカイツリー関連のHPは、かなり充実していますが・・・・ 最先端技術と総合力で、『「東京スカイツリー」は私たち大林組が、つくります』 『3本の脚をそれぞれに組み立てるには』 基礎の構造については『基礎工法:場所打ちコンクリート造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造 』とある程度で、詳しくは情報開示がなされていません。 一部、「株式会社大林組 東京本社建築本部特殊工法部 部長 佐藤眞弘氏」の談話記事によると「ナックル・ウォール工法(節付き壁杭)」という特殊工法により基礎の引き抜きに抵抗する工法をとるそうですが、この工法は周囲の地盤・土質が強固でせん断力に抵抗できるだけの粘性というか、摩擦力がなければ成り立たない工法に思えます。(私は土質工学の専門家ではありませんので杞憂かもしれません・・) http://www.skytree-obayashi.com/artifice/detail01/images/img05.jpg ともかく、日本の土木建築のエリート達が熟慮を重ねて設計しているのだから、その設計思想通りに力学が成立し、安全なタワーが完成することを望みます。 今後も、工事に進展に沿って、私の独断と偏見の感想を書いていこうと思います。 |
過去の投稿日別表示
[ リスト | 詳細 ]
全1ページ
[1]
全1ページ
[1]






