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当時、私の地方は 卒業式には 中学校の制服を着た それもぶかぶかだった 男の子は 十九の朝メシ前までのびるから と ゴフクヤの店員さんが押し付けた 式当日、朝 制服に手を通し 憂鬱になった でかい デカすぎる 制服は私の指を完全に保護している 足はどうみても短く 応援団の長ランになっていた 式場にいったら 案の定 私の風体は目をひいた なぜ 晴れの舞台に ぶかぶかなのか 苦手な女子が私を目ざとく見つけ 『でっかい。三本』わかっている そっとしてくれ。 式の入場 私が式場にはいるのにどよめきが 『くすくす』 『でっけえ』 証書をもらうときも 手が出なかった それが 中学三年で 制服はピッタリになった 成長ってやつだ だが 中学校の卒業式では あらたなぶかぶか制服だった 親の愛情だったのか そのぶかぶかの制服に 期待と不安と 感謝と思い出を いっぱいつめて 人はでかくなる 小学校の卒業生のみなさん ご卒業おめでとうございます。 みなさんの後ろ姿には たくさんのあたたかい眼差しがあるのです みんな 一人じゃない みんなで卒業だよ 山岡のみんなも おめでとうございます |
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