すた・ばにら

すたは現実世界の私、ばにらは気ままに野山を駆けめぐる野ウサギ…

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狭い道を上がりきったところに貯水池が2つ並んでおり、その周囲はフェンスが張り巡らされていた。
画像では入りきらないので、3枚に分割して撮影している。
 
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貯水槽の内部はどうなっているのだろうか…
すぐ裏手は山になっているので、斜面に登れば眺めが効きそうだ。
 
私がデジカメを持って斜面に上がろうとしているとき、この貯水池の裏手にある家の住民が庭から不思議そうな顔をして様子を眺めていた。
取りあえず私が不審者ではないことを明かす必要がある。それと同時に、もしかしたら有力な情報が聞けるかも知れないとも思った。
 
挨拶し、さっそく聞き取り調査してみた。
年配のその女性は、庭仕事をする手を休めていろいろと答えてくれた。
 
 
まずこの設備の正体だが、宇部興産(株)の窒素工場に用水を送るための貯水槽ということだった。宇部興産メンテナンスの管理下にあるというだけで、さすがに常盤用水路との関連性はないらしかった。
 
女性はこの地へ移り住んで20年くらい経つということで、この貯水槽は引っ越して来たときから存在しており、今も現役で使われていると証言してくれた。ときどき興産関連の作業員がメンテナンスに来ていると言う。
この貯水池の水が窒素工場へ送られることは知っていたが、何処から水を採っているかは分からないということだった。
 
常盤用水路を思わせる注意書きの立て札があったが、どうやら単に流用しただけのようだ。実態はどう見ても貯水槽であり、構造的にも常盤用水路特有のバック(逆サイホンによって斜樋から用水を受ける小井戸)とは言えまい。
 
 
その他、一連の会話から次のような情報を頂くことができた。
 
 
「市内でも今はここを知っている人は少ないと思う。タクシーで帰るとき、最近では『上条にある興産窒素工場の貯水槽』と説明しても分かってもらえず、『中山の浄水場ですか?』って聞き返されたりする。」
「貯水槽は常に今みたいに溜まっていて、水を落としたのを見たことがない。」
「何年か前に台風で大雨が降ったとき、貯水槽の水が溢れて下の市道側に流れたことがある。」
「石垣の間から用水が漏れて噴き出したことがあった。その後石垣の隙間を詰めるなどして部分的に補修した。」
 
 
いつもはカバンに入れないのに、何故か今日はメモ帳(しかもまさに宇部興産のロゴ入りの)と鉛筆を持参していたので、聞き取り調査のメモに大いに役立った。
 
 
一度顔を合わせて話をしておけば、また後日ここへ来るようなことがあっても不審には思われないだろう。
その女性に一礼し、再び今度は臆することなく裏山へ登って撮影した。
 
 
斜面から見下ろすように撮影。
小屋と貯水槽の間に小さなコンクリート構造物があるが、この用途は分からない。
ネットフェンスに有刺鉄線はないものの近所に家が近くさすがに越えてまで調査しようとは思わなかった
 
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忘れずに全体を収めるパノラマ動画撮影もしておいた。
 
 
 
小屋はかつては誰かが常駐していたかも知れない。
現在は入口のドアも窓も壊され、物置小屋のような感じになっていた。
 
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水槽は地面から50cm位の高さまでコンクリート壁が築かれ、タラップが取り付けられている。
 
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貯水量を示すスケールと内部昇降用の足場。
水深ゲージは3.5mを指していた。20m×15mの貯水槽2基と考えれば、2100キロリットルの呼び貯水量ということになる。
 
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貯水池の外には送水用のものと思われるバルブがあったが、閉栓されているようだ。何ヶ所かこのようなバルブが見受けられた。工場側の用水需要に応じてバルブ操作しているのかも知れない。
 
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この貯水池のすぐ横がフロンティア大学の裏門に隣接している。
その進入路からも貯水池が見える。ここにもお馴染みの看板が立っていた。
 
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これほどの規模があるから、現役使用されているとは言っても貯水槽の水は押し黙ったように動いていない。水は緑がかっており、溜まり水のようにも見える。工業用だから極端に悪化していなければ、水質は問われないのだろう。
 
 
設備の正体は判明したとして、小さな疑問が残る。
 
(1)どこからポンプアップしているのだろうか?
(2)どうしてこんな高い場所へ貯水槽を造ったのか?
 
こんな高所に貯水槽があるなら、動力を使わなければまず水を導くことは能わない。しかしこの近辺にそれらしきポンプ室は見当たらなかった。
 
 
用水の確保先は、普通に考えてもこの北側にある中山分水槽からと想像される。施設の古さから言っても、厚東川1期導水路とは別に独自の導水路を引っ張って来ているとは考えづらい。
しかし可能性は一応あるかも知れない…末信に常盤用水路関連とは独立したポンプ場があるのが気になっている
 
昔からある設備なら、尚更のこと動力を使うにしてもなるべく消費エネルギーが少なくて済む方法を考える筈である。貯水槽の近くギリギリまで自然流下させ、そこからポンプアップした方が消費電力は小さい。企業局の持ち物である中山分水槽の施設を借りているとも考えられるが、そうなれば貯水槽まで用水を押し上げる電力がかなり必要になる。
 
そもそも、厚東川1期導水路は中山分水槽から先を中山川を逆サイフォンで渡り、フロンティア大学の敷地内直下を隧道で経由して平原配水槽へ自然流下し、現在も工業用水を供給し続けているのである。どうして窒素工場の使用分に限り、独立して上条のこの場所まで用水をポンプアップするのか意味が分からない。
 
 
注水口および取水口が分かれば、用水の経路が判明する。その経路上にポンプ室など手がかりになるものがあるかも知れない。
私はじでんしゃを押しつつ、この貯水槽の周囲を巡ってみた。
 

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昨日は久しぶりにスカッと晴れた日曜日であった。
 
まったく雨の心配がないばかりか、風も殆どなく気温も平年近くまで戻り、絶好のじでんしゃネタ探し日和。自分自身も2週連続でイベント企画でじでんしゃに跨っていなかったので、午後からちょっと遠出しようと思っていた。早朝から家仕事を片付け、午後1時にアジトを出発した。
 
この日の予定は、末信方面だった。市道沖ノ旦末信持世寺線沿いには常盤用水路と厚東川1期導水路があり、この種の水系踏査を行うにはメッカとも言える場所である。SNSの方ではじでんしゃで観に行きたいという声があり、往復どのくらい時間がかかるか、どの経路が安全かを下調べする意図と、少し足を伸ばして五田ヶ瀬の井堰を訪問し、時間が許せば市道持世寺田の小野線走破を試みる積もりだった。
 
ところがこの遠乗り計画は、2つの「好ましい理由」によって頓挫することになる。そのうちの1つ、最初に遭遇した発見こそ、これから記事でお伝えする物件なのであった。
 
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末信方面に向かうにはいくつか経路があるが、体力を温存しておきたい往路は大抵は岩鼻駅前の経路(市道藤曲厚東川線)を通る。しかし久し振りのじでんしゃ遠乗り、少し負荷が必要かとも感じて、敢えて軽い山越えとなる市道上条金山線を走ってみた。
 
上条は標高が海水面に近いのに対し、山を越えた先の中山は10m程度の標高を持つので、小さな片峠を形成している。即ち、何回かに分けられた坂道を登り、最高地点を過ぎて一本の短い下りのみで終点を迎える。(終点から逆に走れば意外に長く続く下り坂として意識される)
 
 
さほど汗もかかずに最高地点へ到達した。
そこはちょうどフロンティア大学の裏門入口になっている。
 
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最高地点を過ぎると、一気に下り坂へ差し掛かる。
 
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写真でお気づきかも知れないが、この名もない峠の前後はなぜか石垣が目立つ。峠の部分を掘り割り、標高を少しでも下げようとするのは山越えの道ではよく見られる。通る回数自体多くなかったし、取り立てて注意して観察していなかった。
 
 
峠が下りに差し掛かる途中、山手側にこのような別の掘り割りが見られる。
 
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それは市道へ直角に接続されており、同様に石垣が築かれた掘り割りをもって山手に伸びていた。
 
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初めてじでんしゃでこの市道を通った時からこの近辺が気にはなっていた。この掘り割りや石積みも比較的古く、何か由来ありげに見えたのである。
 
この先にはフロンティア大学の広大な敷地が広がっている。だからどのみち先へ進んだところでキャンパスの敷地に阻まれるか、高台に今も残っている住宅地へ繋がるだけだろうと思っていた。
 
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天気はいいし、アジトを早く出たから先を急ぐことはない。急坂で登るのはちょっときついが、何か面白いものがあるかも知れないという軽い気持ちでじでんしゃを乗り入れていた。
 
 
石垣が切れたあたりから平坦な空き地になっていた。
何やら立て札が出ている。
 
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宇部興産の社有地だった。
立入禁止を告げているものの、入口に門扉などはなく、特に目立つものは何もない。結構な草が生えていて、所々には野焼きをしたような焦げ跡が見えた。
 
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むしろ、私はその先に見えかけているものが気になった。
小道は坂を登り詰め、何やら平坦な建物跡のような場所に繋がっていた。しかも今度はネットフェンスで囲障されている。
 
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私は本当にそのすぐ近くへ行くまで、その正体が何であるか分からなかった。
 
貯水池だ!!
 
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少し離れた場所から眺めてみた。
一辺が十数メートルの正方形をした貯水池が2つ、隣接して設置されている。
こんな場所にこれほどの大きさをもつ貯水池があること自体、初めて知ったことだった。
 
市道上条金山線の先は県道に繋がり、その途中では中山浄水場入口前を通るし、県道沿いには中山分水槽がある。飲用として浄水場へ向かう原水や工業用水の振り分けが行われる場所で、用水の動脈が通っているに等しい。場所柄ここにも水利関連の設備があってもそう不思議はないかも知れない。
 
 
しかし私を驚かせたのは、その存在だけではなかった。
フェンスの内側には、俄には理解し難いものがあったのだ。
 
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貯水槽の脇に、とても見慣れた立て札が見えている。
 
こ、これは…
 
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常盤用水路の沿線に設置されている、お馴染みの立て札である。
しかも文言まで一緒。
 
「バックに落ちるとあぶないですよ…」
 
まさか、これは…
常盤用水路に関連のある何かの設備なのだろうか?
 
私は手がかりになりそうなものは何でも記録しておこうと、じでんしゃを停めて念入りな撮影を開始した。
 
 

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