すた・ばにら

すたは現実世界の私、ばにらは気ままに野山を駆けめぐる野ウサギ…

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ダムや工業用水、道路、遺構なと個人的に心惹かれる「物件」を踏査し、写真と動画を交えたコアなネタをお送りしています。

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ホームページ執筆作業に明け暮れるあまり、コッチがかなりご無沙汰になっている。
そこでブログ向きな軽いローカルなネタを振ってみることにしよう。
 
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踏査ネタに尽きて困っているとき、地図や航空映像は強力な助っ人になってくれる。自分で行けそうな範囲の場所を地図で適当にグリグリと表示させていると、奇妙な地形や構造物が上空から見えることがある。
その正体が全く想像つかない場合、そこに一体何があるのか?という素朴な疑問が生まれる。実際、この手法で数多くの興味深い物件が洗い出された。
 
Yahoo!の航空映像は現在から概ね10年程度のタイムラグがあることが知られているため、必ずしも航空映像の通りの光景が観られるとは限らない。工事や自然災害で改変され、全くの空振りに終わることもある。
 
そのリスクを承知で、私は興味深い航空映像を見つけたら、その場所をブックマークしている。同じ方面へ行く用事ができたとき、要調査物件として踏査コースに組み入れるためである。
 
概ね他愛ないものが多いのだが、これは山口市滝町近辺の地図である。
 
 
 
地図を航空映像モードに切り替えると、中心付近に横向きになったこんなものが観察できるだろう:
 
 
次回山口市方面へ向かった折には、この近くにある一の坂ダムを踏査候補地に考えていた。これに先立ち現地周辺の航空映像を眺めていて偶然見つけた。この「横向きな凸」は、山口県庁の東側を流れる五十鈴川の上流にある名前が分からない溜め池の堰堤直下に存在する。
場所柄、恐らく水利関連の設備ポンプ室か沈砂池など)と思われる。天端に何か塗られているのか、撮影条件の兼ね合いで縁が太く白く見えるのだろう。
 
現地へ行ったとして、例えば溜め池の堰堤部からも「凸」の字が確認できたなら、それはそれで面白い題材になるだろう。もっとも、それを確認する単一の目的だけで踏査してみようとまでは思わない。あくまでも「山口市方面に向かう用事が出来て、なおかつ時間が確保できそうなら」の話だ。
 
あるいはこの情報を元に、誰か抜け駆けで踏査する人があるかも知れない?
ないナイ…w
 

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巻き上げ機のある遺構から少し沢を下ったところに、前回気付いていながらも接近できなかった気になるものがあった。
 
これは去年の11月の状況である。
沢まで急斜面になっていて、足元は灌木やらツタ系の雑草やらに埋め尽くされているのでとても降りられる状態ではなかった。 
 
イメージ 11
 
 
今回も斜面を直接降りることはできなかったものの、入口の近くに見つけた正八角形の井戸の前から迂回して沢へ降りるスロープを見つけていた。
 
このスロープも前回踏査時は藪に隠されていて存在すら窺えなかった。
今なら労せずして沢へ降りることができる。ダストが敷き詰められているので、国道側のバリケードさえなければ四輪での進攻すらできそうだ。
 
イメージ 1
 
 
スロープを経て沢に降り振り返ると、先ほどの遺構が正面に見える。
 
イメージ 2
 
 
それは平坦に続いている沢の一番奥で、削られなかった岩がそのままになっている。その一部を抱き込むようにコンクリート構造物が見えていた。
 
イメージ 3
 
 
コンクリートの平面部が見えていたので、かつて何かがそこにあったことは推測できた。しかし去年はこの沢へ降りるのもイバラの中を漕ぐ必要があり、断念していたのだった。
 
接近すると、沢の上から眺めていた前回では気付かなかったものが見えてきた。
上部のコンクリートに穿たれた正方形の通路らしきものである。
 
イメージ 4
 
 
溜まり水の存在も沢の上から見ただけでは分からなかった。
薄緑色をしていて、雨でも降らない限り水の入れ替わりがないらしい。もちろん生物はおらず、水生の植物すら生えていなかった。
 
イメージ 5
 
 
コンクリート構造物は完全に大岩と密着して造られていた。
その両方にアンカーが打ち込まれていた。どうやらこの岩の部分は当初から削られる予定はなかったようだ。
 
イメージ 6
 
 
錆び付いたアンカーの先端は、焼き切られたような痕が見える。かつては岩を穿孔して何かの鋼構造物の支えをここに求めていたようだ。
アンカーに結わえられている橙色のホースも去年見たのと同じままだった。
 
イメージ 7
 
 
コンクリート構造物は2段になっており、その最上段に正方形の開口部があった。その壁面にも上部にも鋼製構造物の脚らしき残骸が見えていた。
 
イメージ 8
 
 
当然ながら、あの四角い開口部が気になった。
 
あの中はどうなっているのだろう…
坑道になっているなんてこと、ないよね?
 
多分、それはないだろう。
金など特定の鉱物を採取するなら坑道もアリだろうが、単純な採石所である。もっともコストの安い露天掘りだった筈で坑道を造る意味がない。
 
目測でここからの高さは5〜6m程度。
元がどういう構造だったか分からないが、手前に一部が欠けたコンクリート塀のようなものがあり、その上を伝えば開口部の前まで接近できそうに思われた。
 
イメージ 9
 
 
溜まり水を避けてあのコンクリート塀の前まで行くことはできたし、実際その上に両手を置いてみた。
しかし実際に登攀を開始するまでもなく即座に判断したことは、
 
到達不可能。
 
塀の高さは1m以上あって、まずその上に身を置くことから困難に思えたし、至る所欠けまくってヒビも入っている塀の上を歩くことに不安があった。その先はあの開口部へ伸びているものの、途中で灌木が覆い被さっているし、最後の段差がどの程度あるか見当がつかない。
何よりも強引に開口部の先まで到達できても、内部をくぐるかその上の高台に脱出できなければ降りる手段がない。いや、開口部まで到達できなくとも塀の上に登ってしまっただけで、抜き差しならぬ状況に陥りそうな気がしたのだ。
 
 
到達を諦め、下から開口部をズームする。
目測で1m角くらいの穴に見える。
 
イメージ 10
 
 
推測だが、恐らくここに入口でバリケード代わりにされているコンベアが設置されていたのではないかと思う。
この開口部から内部に置いて資材を水平運搬していたか、沢からあの開口部まで斜路を運搬していたかだろう。
 
更に想像すれば、この上部の平地に固定式の発動機があり、かつてはクラッシャーを駆動させていた…噛み砕かれた石はコンベアで運ばれ、この沢地に山積みされていた…あるいは逆にここから採取された石を搬入していた…
 
前回、巻き上げ機のところまで踏み込んだとき、あの開口部が地表部に現れている場所はなかった。恐らく既に土砂が流れ込んで閉塞しているのだろう。敢えて確認したいなら、沢の下から危険を冒して登攀せずとも、藪の勢いがおさまった時期を見計らって巻き上げ機の平地から接近できる筈だ。
 
それ故に、割れたコンクリート塀の上に登ることも自重して引き返した。
 
 
沢へ降りてきたスロープの先へ来たとき、国道の一部が盛土ではなくカルバート形式になっていることを知った。
元から行き来可能だったのだろうか。
イメージ 12
 
 
入口部分の藪化が酷かったが、さすがに内部まで草木は生えていないようだ。
サッと内部へ入ってみる。
 
イメージ 13
 
 
初回の踏査時には気付かなかったのだが、国道316号はかつて今の場所ではなく厚狭川の右岸を通っていた。元は砕石所だった敷地を用地買収して今の道を通したことが分かっている。
しかし国道を挟んで行き来可能なこういう立体交差があるということは、一般人が通る里道があったか、砕石所側の要請で行き来可能な通路を設けたかのどちらかだろう。
いずれにしても国道の反対側も砕石所の社有地があると推測されるし、何か遺構が藪に眠っているのでは…と思われてカルバートをくぐった次第だった。
 
 
しかし…
ボックスカルバートをくぐり終える前から灌木が進出していて、とても外へ出られる状況ではない。
 
イメージ 14
 
 
国道まで戻り、このボックスカルバートの真上から周囲を眺めてみた。
草木に蹂躙された平地が広がっているだけで、観る限りでは遺構らしきものは見えなかった。
 
イメージ 15
 
 
国道の道路敷に土地を取られたために砕石所の業務が停まってしまったのか、あるいは用地買収前から砕石業務を終了していたかは分からない。
ただ言えることは、今から数十年前、まだ採石所が活動していた頃は厚狭川の左岸一杯に作業所が展開されていた。今でこそ至る所藪や雑木で覆われているが、かつては山のかなり分け入った場所まで木々が刈られ、丸裸だったようだ。
上の写真で一面藪の海になっている箇所も、加工済みの砕石などが積み上げられていたようだ。
 
 
こうして若干の新しい変化を見つけて車に戻った。
 
イメージ 16
 
 
またこの方面へ来ることがあって、草木の勢いが充分に弱まっていたなら、あるいは今回行かなかった巻き上げ機のある遺構へ接近してあの四角い開口部を確かめに行くかも知れない。
 
しかし、敷地内の草刈りをはじめ貯石ヤードの周辺がブルで押土されていたことから、もう少しすれば更に整備され、もう一般人が遺構を求めて気軽に立ち入れる環境ではなくなっているかも知れない。
 
 
 
 
 
 

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※ この記事を含む一連の連載モノは、ホームページ向けの下書きを兼ねた期間限定公開記事です。
収録カテゴリが決定次第、移植され本ブログからは削除されます。ご了承ください。
 
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以前からの読者なら、タイトルで何処の物件に関するレポートか想像つくだろう。
 
まさか廃された採石場」の続編を書くことになろうとは思わなかった。
特筆すべき遺構ではないし、最初の訪問が最後だろうと考えていたからだ。
 
先週のこと、毎年秋恒例の行事とも言うべきギンナン拾いで美祢まで行ってきた。目的地は美祢市内の国道316号沿いにあるので、加藤交差点から国道を北上する定番のコースを走っていた。
別に注視する訳でもなく件の場所の前を通過したとき、現場の大きな変化に気付いた。ギンナンを拾いに行くという当初の目的を後回しにする程ではなかったものの、帰りに立ち寄って調査してみたい気持ちになっていた。
 
さて、美祢市街からの帰り道、前回と同様少し広くなっている入り口部分に車を停めた。 
 
イメージ 1
 
 
これは去年の11月上旬、初めて訪れたときほぼ同じ位置から撮った写真である。
これだけでは何処かどう変わったか分からないだろう。
道路の側帯を新たに引き直したようだ…写真を観て初めて気付いた
 
 
 
入口に錆び付いたコンベアの残骸がバリケード代わりに置かれている点に変わりはない。
しかしその内側は、以前とはまるで違う様相を呈していたのだ。
 
すっかり草刈りされている!!
 
イメージ 2
 
 
10月中旬と言えば未だ草木の勢いに衰えがなく、一般には藪漕ぎなど以ての外な時期だ。去年ここを訪れたのは11月上旬だったのに、それでもトゲを隠し持った灌木で進攻には相当悩まされた。
それが今や道路に近い部分は雑草がほぼ刈り尽くされ、一部は整地したような状況になっていたのだ。
 
草刈りのお陰で、前回踏み込めなかった場所へ容易に到達できそうなのはもちろん、以前は気付かなかった新たな遺構も姿を見せていた。美祢市街への往路で車からこの光景が見えたので、帰りに寄ると決めたのだ。
 
 
例の如くデジカメだけ持って踏み込む。
真っ先に興味の対象となったのは、入口から近い場所にある正八角形の井戸みたいな遺構だ。
 
イメージ 3
 
 
コンクリートの壁厚は20cm程度、全体の直径は4mくらい。高さは地表部に現れている部分で50cm程度だろうか。
 
中はすっかり周囲の地面と同化してしまっていた。
どういう用途で使われていたのか推測できない。井戸ではないことは確からしい。何故に正八角形をしているのかは謎だ。
左端に取り出し口らしきものが見えるので貯水槽だったのかも…
 
イメージ 4
 
 
そこから上流側、国道が厚狭川を渡る橋の近くに前回、遠巻きに観察したコンクリート構造物があった。
この周辺だけは草刈りだけでなく、車が入れるようにブルドーザで地面の敷均しも行ったようだ。
背面部分に土砂を盛ってスロープを造っている…以前からこうだったかは分からない
 
イメージ 5
 
 
正面に回り込む。
去年、現地の踏査を終えて最後に藪をかきわけて入っていった先だ。このタグを見て所有者を知ったのだった。
 
 
イメージ 6
 
 
藪越しに眺めるしかなかった採石を分類・貯留するコンクリート構造物。
6基あって、何故か一番右端のセクションだけ酷く壊れていた。
 
イメージ 7
 
 
ちなみにこれが去年の同じ場所の写真である。
藪に阻まれ、全く寄り付きならなかった。微かに取り出し口上部にナンバーが描かれているのが視認できただけだった。
 
 
  
近寄ってみる。
壊れ方の酷い右端の部分に何か置かれている。
 
イメージ 8
 
 
内部には黄色い筒のようなものが散乱していた。配管を保温するグラスウールと思う。採石場とは関係ない資材だから、産業ごみとして仮置きされているのだろう。
 
イメージ 9
 
他にもなにかありそうな雰囲気だったが、中まで踏み込む気が起きなかった。
気持ち悪いのと何だか不潔そうな気がしたからだ。
社有地に入ってまで気持ち悪いと言うのも憚られるのだが…^^;
 
周囲の草を刈り、手間をかけて更地に変えたのには何か理由がある筈だ。せっかくの土地を遊ばせ荒廃させるのは勿体ないからと、ある程度整備して資材置き場にする予定なのかも知れない。
 
 
この構造物の端に、前回は存在すら気付かなかった詰め所跡らしきものを見つけた。
 
イメージ 10
 
 
木造の平屋で、殆ど完全にツタ系植物に蹂躙されていた。
もう窓ガラスもドアもなくなっている。隣の貯石場から錆び付いたパイプが天井付近に伸びているので、ここからホッパを開閉するなどの操作を行っていたのだろうか。
 
イメージ 11
 
 
中に入ってみたい気はしたが、手前のコンクリート壁に阻まれて近寄れなかった。
 
この詰め所の裏手に前回、ピラカンサ様の灌木にトゲ攻撃を受けながら進攻した遺構が見える。そこへ至る進入路までは草刈りされていないので、さすがに分け入ろうという気にはならなかった。
 
イメージ 12
 
 
今しがた眺めた貯石ヤードの上に登る。
山側が高くなっていて容易に登ることができた。
折れ曲がった鉄筋などが剥き出しになっているので注意を要する
 
イメージ 13
 
 
落とし穴の如き正方形の開口部。
ここから少しずつ下の取り出し口に落としていたのだろうか。
 
イメージ 14
 
このような開口部が他にもいくつかあり、口を開けたままのもの、土砂で詰まってしまっているもの、縞鋼板で蓋掛けされているものがあった。
いずれも50cm角くらいの大きさで転落する危険はないが、こんな場所を歩き回っていて不用意に脚を突っ込んだら大怪我になりそうだ。
土砂を被った落とし穴状態の開口部があるかも知れない
 
 
この裏手にあって前回、降りることを断念した沢も奥の方はそのままだった。
まだ10月中旬だから、草木の勢いは去年観た以上に酷い。
 
イメージ 15
 
 
この沢の中腹あたりに興味深いものを見つけた。
それは初回に来たときから気付いていたものの、この沢へ降りることができなかったために見送っていたのだ。
 
幸い、沢の中ほどまでは草刈りされており、迂回すれば接近できそうだ。
藪を回避するために、一旦入口の方まで歩いた。
 
 

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管理道を横切り坑口に向かう銀色のパイプに沿って草が刈られていたので、足元を気にすることなく進攻できた。
さて、そのパイプを撮影していてあるものの存在に気付いた。
 
イメージ 1
 
パイプの先に何かがある。
 
刈り取られてできた草木のトンネルの先に、何やら横置き型の巨大なタンクが見えていた。管理道を歩いたとき、左手に坑口へ向かうパイプの存在に気を取られて、反対側に何があるか注意していなかった。
 
先ほど坑口上部の反対側から路面を撮影したとき、赤いボックスが側壁の下に見えたことから、消火用の水を供給するパイプと推測した。
 
タンクの正体を確かめるために一旦、坑口を離れる。
このときパイプに沿って嬉しいモノが沢山落ちていることに初めて気付いた。
それほど隧道の坑口上部へ接近することに夢中だったのだ
 
イメージ 2
 
 
である。
それもかなり大粒で色艶も良く、野性の栗ではなさそうだ。あたかも果樹園から脱走してここに居座った栗みたいに立派だ。
 
イメージ 3
 
 
上の写真は、撮影のために掃き寄せたのではない。本当に最初からこの溝状の場所に転がり集まっていた。
これほどの実が転がっていながら、誰もひらった形跡がない。地面に落ちているイガは、どれもそのまま栗坊主が詰まっていた。生えている栗の木はたった一本なのだが、とても大振りで周辺に大量のイガイガを散布していたのだ。
 
ひらって持ち帰って良いものだろうか?
 
隧道に伸びるパイプが地を這っているということは、この近辺は宇部興産(株)の社有地と推測できる。大振りな栗の木はパイプよりも隧道寄りに植わっていたから、少なくとも一個人の所有する土地の栗ではないと思う。それ以前に、栗林ならともかくたった一本ひっそり生える栗の木について、誰も関心など持っていないだろう。
 
後でひらおう。
先に気になるものを観てこよう。
 
パイプは、先の管理道の下を蓋のついた側溝の形で横切っていた。
 
イメージ 5
 
 
その先はかなり急な登り坂で、斜面に足場を作ってタンクが据えられていた。
やはり消火用水だった。
 
イメージ 6
 
 
デカい。
横幅は8mくらいありそうだ。紛れもなく宇部興産(株)の持ち物である。
 
イメージ 7
 
 
上から撮影。
何故かタンクの上部にはゴムマットが一面に敷き詰められていた
消火用水というくらいだから中身は水の筈だが、何故かガス抜きらしき管が長々と立っていた。まるで国旗掲揚用のポールみたいだ。
 
イメージ 8
 
 
このタンクの上部斜面にまだ何かがあった。
建築ブロックを並べただけの簡素な階段が設置されている。
 
イメージ 9
 
 
コンクリートの側壁があり、上部は有刺鉄線が張られ、壁からパイプが外へ這い出ている…となれば、これが何であるか想像はついた。
 
イメージ 13
 
想像した通り貯水槽だった。
しかし…
 
水が大変に汚らしい。
見るもおぞましい感じの色を呈している。貯水槽に流入する水はなさそうで、雨水のみを溜めているために殆ど入れ替わりがないのだろう。
 
イメージ 10
 
 
貯水槽とタンクとの位置関係。
タンクの用水が少なくなったら、この貯水槽から移動するのだろうか。
 
イメージ 12
 
 
タンクはトンネル火災のために備えられた消火用水備蓄用で、上部の貯水槽はタンクのバックアップ用と思う。
伊佐隧道はそれほどの長大トンネルではない(延長800m程度)が、車両火災を起こしたらトンネル設備にも悪影響を及ぼす。それで標高の高い南側坑口の更に上部にタンクを設け、動力を使うことなく放水できるようにしているのだろう。
 
それにしてもタンクに流入する用水は、先ほど見た汚い水を湛えた貯水槽から来ている筈で、万が一のときに消火はできてもあの水をトンネル内に散布されればかなり悲惨な感じもしそうだ。
タンクに長い臭突が付属するのは汚い水から発生するメタンガスを抜くため?
 
伊佐隧道で過去にトンネル火災が発生し、この消火用水が活躍したことがあるかどうか分からない。しかし貯水槽も長いこと放置され、いざという時に泥濘で詰まって放水不能だった…ということにならなければいいのだが。
 
踏査はここまでだ。
さて、栗をひらって帰ろう。
 
もちろん栗拾いにはお約束な3点セット(火挟み・軍手・ビニール袋)などは持ち合わせていない。
だけどそこは野山に暮らし、野ウサギの如く裏山へ分け入って野性の栗をひらった身である。道具など無くても悩むことはない。
 
こうやってイガイガの縁をスニーカー靴の縁で真上から踏み、口を開かせる。
両足を巧く使ってこじ開けるようにすれば、自然とこぼれ落ちてくる。
 
イメージ 4
 
 
出てきた栗坊主は、なるべくイガから離れた場所まで蹴つる。
イガイガは針の山。ちょっとでもトゲに手が触れればムチャクチャ痛い。
ビニール袋ばかりは仕方ないので、ひらった栗はズボンのポケットへ押し込んだ。
ものの数分もしないうちに、両方のポケットがパンパンになった。
 
車にゴミ袋があると分かっていたので、一旦戻って最初に立ち寄った跨道橋の手前まで移動し、再度ひらいに行った。
 
木をゆすって落とすのは危ないし、深い草地の中まで踏み込んで探すのも蛇が怖い。それで目につく範囲に落ちている分だけチェックした。
 
それでもざっと拾い尽くしただけで、これだけ穫れたのである。
 
イメージ 11
 
 
私が訪れたとき周辺に落ちていた分は殆どひらい尽くした。
しかし下から眺めると、まだかなりのイガイガをぶら下げていたから、数日すればまたひらえるようになると思う。
 
美味しいお土産をありがとう。
この栗を、伊佐隧道栗と名付けよう^^;
 
 

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跨道橋を離れ、宇部・美祢高速道路に沿う形でトンネル坑口のある北側へ移動する。
 
歩きながら例の梁構造を間近に見られる場所がないかチェックした。
管理道からは近いのだが、季節柄も手伝ってご覧のような酷い藪状態。一歩も踏み込む気が起きない。
9月はハミが攻撃的になるので決して藪の中には足を踏み入れないポリシー
 
イメージ 1
 
 
ずっと背丈を超える草木が眺めを遮っていたので、坑口も眺められないかも知れないと思いかけた。
 
 
嬉しい誤算である。
坑口を前にして邪魔な高い木が消え、再び梁が見えるようになった。背伸びすればトンネルの坑口も僅かながら見えた。
 
イメージ 2
 
 
目測で現在地から側壁までの距離は20mくらい、高低差は3m程度。
さすがに足元が見えないこの草地の中へ踏み込む気が起きない。
 
イメージ 3
  
 
しかし上の写真を撮った時点で、そう思い悩む必要もなさそうだと気付いた。
 
振り返り気味に撮影。
逆光なのであまり気が進まなかった
側壁の両側は完璧な藪の海。転落防止のフェンスがある筈だが、それすらツタ系の藪に侵食されていて確認できない。
 
イメージ 4
 
 
子どもの頃の記憶を辿ると、側壁上部をぐるっと囲むフェンスが県道から見えていたように思う。もっとも現在は管理道沿いの木々が成長し過ぎてしまっているために、フェンスどころか今いる管理道の存在すら分からない。
 
写真を観る限り、周囲に民家もなく長閑な山野に見えるだろう。
人気のないことは当たっているが、長閑というには程遠い。静止画像では分からないだけで、動画だとここがどういう場所なのか理解される。
 
 
 
人里離れた山中のイメージが吹っ飛ぶ喧噪ぶりだ。
特に美祢から宇部方面に向かうトレーラーはトンネルに入る前から長い登り坂を強いられる。騒音の酷い大型車両のエンジン音がトンネル内で反響し、増幅されている。この付近に家があったら、防音ガラスなしでは生活もままならないだろう。
 
 
管理道は予想通り、この坑口の上部を巻くように左へカーブしていた。
坑口の上部に木々の切れ目があってほぼ正面から眺めることができた。
 
イメージ 5
 
 
梁の続くこの光景は、見ていてかなり異様である。
確かにこれは正規の公道ではない(宇部興産の私道…工場間の作業用通路と言ってもいい)ものの、傍目には道路にすら見えない。
 
じっと眺めていると、私(そしてコアネタをこよなく愛する一部の人々w)にはあるものが連想されてしまう。
それは…
 
どうしても載せたいので掲載する。
もちろん規模も流れているものも違うが…
厚東川水路橋を左岸から撮影した写真…この場所へ到達するのはかなり困難
 
イメージ 6
 
 
管理道の向かう先からして、私は坑口付近まで接近できる確信を持った。
 
果たしてその通りだった。
この管理道を横切って坑口に伸びるパイプがあり、そのパイプに沿って草が刈られている様子が先ほど動画撮影した場所からも見えたからだ。
 
イメージ 7
 
 
わざわざ歩いてきた甲斐があった。
坑口付近まで自由に接近できる(フェンスはなく立入禁止の立て札もない)ので、自己責任の名の元で見学させていただこう。
 
 
凄い…
比較対象となる物がないから、本当に水路のように見えるではないか!
 
イメージ 8
 
 
斜面を駆け下りるパイプは、側壁から中へ降りていた。草が刈られているのはその少し先でで、側壁に沿って歩くことのは無理だ。
そこで藪の方へ進める限界まで踏み込み、そこから坑口を覗き込んだ。
 
何と、のっぺらぼうである。 
当然あるものと思われていた扁額がない。当初から設置する意図もなかったらしく、武骨なコンクリート面を晒すだけだった。 
 
イメージ 14
 
 
伊佐隧道は、親父の運転する普通車で一度だけ通過した記憶がある。
工事に直接関わっていたので会社から通行許可証を交付されていた…現在はもちろん返納しており通ることはできない
地図には一応”伊佐隧道”なる記載があるが、子どもの頃からトンネルの名称を知っていたので、トンネルの表示板か何かを見ていたように思う。今からすると勘違いだったのかも知れない。
 
一般車両は通らないから、地図上で現在地を確認するランドマーク的役割を果たすトンネルの扁額は確かに不要である。運行業務に関係ないものは設置しないという、企業の合理主義だろうか。
 
 
坑口の真上から撮影。
ここに居るだけで、トンネル内を走行するくぐもったエンジン音が相当大きく聞こえて来る。
 
イメージ 9
 
 
宇部行き車線の方からも坑口を撮影しようと移動した。
 
注意すべきことがある。
パソコン上でこの記事を眺める分には全く安全なのだが、たまさか現地へ行ってみようという方の為の警告だ。
ポータル上部の側壁を伝い、宇部行き車線側の側壁の角に到達する。その先は少し低くなっていたので、ジャンプで飛び移ろうかと思った。
しかし…
 
イメージ 10
 
 
不用意に足を踏み入れるのは危険。
その先は背丈ほどの窪地があり、溜まり水になっている。柔らかい草で覆われて居る下は地山ではなく、小さな沼地だったのだ。
閉塞された鋳鉄管が何のためにあるのかは分からない
 
イメージ 11
 
 
縦断勾配を緩くする道路設計がされているものの、美祢工場を出た大型トレーラーが100m以上の高低差をこなす必要があることに変わりはない。特に伊佐隧道ではさすがに縦断勾配がきついからか、ローギアで速度を落としている。
このため殊更にエンジン音がやかましく、坑口付近に居ると喧噪が段々と大きくなることでトレーラーの接近が分かる。
 
トレーラーがトンネルを抜けた瞬間を撮影するのも難しくはなかった。
 
イメージ 12
 
側壁の天端から梁までの高低差は2m程度。もちろん降りる場所などないし、飛び降りでもしたら再び上がって来ることは不可能。
梁の天端から道路面までは目測で8mくらいあるようで、転落したらただごとでは済みそうにない。
あれでも度胸試しと称して過去にこの梁の上を渡ったことのある酔狂な人間の一人くらいは居るかも知れない
 
梁は側壁から直接伸びているのではなく、外枠を持つ梯子状だった。控え柱のように壁を突っ張って支えるのではなく、梯子構造の自重によって側壁を押さえ込んでいるように見える。
 
イメージ 13
 
 
ここで引き返し、最初に降りてきた場所に戻って側壁から内部を覗き込む形でのパノラマ動画撮影をやっておいた。
珍しく大型車の交通が途切れ、静寂を取り戻したひとときでもあった。
 
 
 
 
もう一つ、気になるものがあった。
それは上の動画で最後の方にちょっと映っており、ここへ来るときもその存在は頭にあった。
 
大したものではないけど、洗いざらい調べ尽くしておくことにした。
 
アジトから遠く、なかなか来れるところではない。まして帰りも手ぶらではなくお土産を持たされてくれるとなれば、もう少しこの場所を堪能しておきたい。
それは本シリーズの公開を急いだ一つの理由でもある
 
それにカメラを向けた後、私はもう美祢市街でギンナンを拾うことなど完全に忘れ去り、目先の物件と”お土産”に集中していた。
 

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