月読通信

1年近く放置すると、帰ってき難いねぇ^^;

科学者になりたかった

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下手の横好き、自然科学ジャンルの本をご紹介。完璧には理解できない…でも好きなんです。
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 今日は、最近たまたま入手した、ちょっと毛色の変わった本(正確には逐次刊行物)をご紹介しましょう。当ブログに来てくださる皆さんは、いずれ劣らぬ本好きばかりではありますが、多分これは、どなたも読まれていないのではないでしょうか^^

 といっても、ものすごい稀覯本だとか、海外作品の原書だとか、そういうものではありません。要するに畑違いなので、手に取ることがないだろう……という話。もちろん、私にしても、普通なら読むことはないであろう種類の本であります。

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 刊行物のタイトルは『国立天文台報 第9巻 第3・4号』(2006年10月刊)。東京は三鷹にある、国立天文台の発行です。A4判46ページの薄い冊子で、内容はレポートが2本。いずれも、電波天文学の分野における観測技術に関わる論考です。
 星を見るのは元々好きですし、三鷹の天文台にも一度だけ行ったことがあります。でも「超」が付くほどの文系である私にとっては、天文学の論文などまったくの専門外。当然、書かれている内容の一言はおろか半句すら正確には理解できません。なら、なんでわざわざ読むんだよ、と言われそうですが、仕事が立て込んでくると、どうしても仕事と関係のないものに手を出したくなる(笑)。まぁそういうわけで、読んでみたのです。

 収録されているレポートのタイトルは、以下の通りです。

携帯電話基地局から発射される電波の野辺山45m電波望遠鏡に対する影響の評価


ALMAサイトに設置された電波シーイングモニタに捉えられた赤道プラズマバブル


 1本目については、詳細はともかく、何をやっているのかは門外漢にもわかりますよね。なるほど、近年日本国内における携帯電話の通話可能圏はどんどん拡大していますから、天文台があるような人里離れた場所でも、近くに基地局が設置される可能性があるわけです。そうなると、そこから発せられる電波が、電波望遠鏡の観測結果に何らかの影響を与えるかもしれない、というのは、至極もっともな懸念でしょう(ちなみに、電波望遠鏡とは、光をレンズや反射鏡で捉える筒形の望遠鏡ではありません。宇宙からやってくる微弱な電波をキャッチする、巨大なパラボラアンテナですね)。
 今後ますます携帯の基地局は増えていくでしょうから、こういう研究はやっておく必要があるのでしょうね〜。

 2本目に関しては、のっけから降参^^;だって、タイトルを見てもわかるところがひとつもない! ……あー。世界は広いなぁ。でも、せっかくなので一応通して読んでみました(いや、「読んだ」というよりは「眺めた」といった方が正確か)。ほとんどが数式とグラフとで成り立っているので、まったく歯が立ちませんでした>_<。。。
 せめて、「何に関する研究」なのかだけでも、わからなければクヤシイので、タイトルに使われている言葉の説明部分を、以下に抜粋してみましょう。
 ALMS…アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計
 電波シーイング…電波干渉計で達成可能な最高空間分解能
 電波シーイングモニタ…電波シーイングの状況を観測し、位相補償効果を確認する観測装置
 プラズマバブル…電離圏のF層における擾乱(赤道スプレッドF)
 ……スイマセン。私が浅はかでした。言葉の説明を読んだら、わからない言葉がもっと増えてしまいました(泣)。サブミリ波? 空間分解能?? 位相補償効果???

 え〜と、無理を承知で要約すれば、高度150km〜300kmの電離圏下層の大気が、その上にあるプラズマ密度の高いF層に、直径数10km〜100kmの泡(バブル)となって吹き上がり、強いシンチレーション(信号レベル変動)を引き起こす現象=プラズマバブルの挙動を、電波シーイングモニタの位相データから解析したレポートであります(多分)。


 それにしても、こんな薄い冊子の中に、なんとたくさんの知らない言葉があることでしょう! 内容には理解がおよばないながら、私の煮詰まった頭をリセットするには、ある意味ちょうどいい刺激になりました^^(レポートを書かれた方々には失礼かと思いますが…)
 もし、本当の意味でこれらのレポートに興味を持たれた方がいらしたら、大きな図書館にはあると思いますので、さがしてみてくださいね。
 あと、どなたかこういう方面に詳しい方に、わかりやすく解説していただけないものでしょうか。他力本願ですが。


 浅はかついでにもうひとつ。「プラズマバブル」という言葉があまりにも印象的なので、家電製品の惹句とかに使えそうだなぁ、なんて、埒もないことを考えてしまったのですが……。

「<新製品> ALMS全自動プラズマバブル洗濯乾燥機! 驚きの空間分解能!! 位相補償効果で洗濯物はふんわり・まっしろ!!!」


 なんちて。──ダメ?^^;ゝ

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鳥インフルエンザの世界的流行にともない、新型インフルエンザの登場が時間の問題と言われる中、各国政府が備蓄に躍起になっている「タミフル」
この冬、インフルエンザに罹って、この薬のお世話になった方も多いのではないだろうか。
つい最近も、東大の柴崎正勝教授らが、タミフルの成分を石油から化学合成する方法を開発したと発表、
注目を集めたことは記憶に新しい。
これで、世界的に不足状態が続いているタミフルの安定供給につながると歓迎されている、とニュースは伝えていた。でも、このニュースを見たとき、ふと疑問に思ったのだ。「薬を化学合成するなんて当たり前じゃないの?」と。
薬関係にはまったく疎いので、タミフルの不足は、単に生産を独占しているスイスのロシュ社の生産能力が、需要に追いついていないだけ(うがった見方をすれば生産調整をしている?)だと思っていたからだ。
ではなぜ、タミフルの成分が化学合成されたことが大きなニュースになるのか。
で、ちょっと検索してみた(ホント、ネットって便利ですよねぇ)。

すると、驚いたことに(もちろん、知っている人には常識でありましょうが)タミフルの主成分であるオセルタミビル(Oseltamivir)は、天然の植物を複雑な工程で精製して作られているというのである。だから、生産量にもおのずから限度があるという訳だ。

イメージ 1その名は、「トウシキミ」。この植物の果実が、タミフルの原料になるというわけである。ただ、トウシキミといっても、普通まったくなじみのない名前のはずだ。むしろ別名である「八角茴香(ういきょう)」の方が通りがいいだろう。そう、中華料理でおなじみの香辛料、あの八角である(写真は乾燥したもの。中華食材のコーナーなどで売ってます)。

 *ちなみに、八角の英語名はStar Anise。……そうです。ワタクシのハンドルネームです。命名
 の由来は、単に八角の香りが大好きだから^▽^でもまさか、それがタミフルの原料とは…ねぇ。

中国原産のこの植物の名前には、色々といわくがあるようで、英語名である「スターアニス」は、ヨーロッパで広く用いられる「アニスシード」に香りが似ていて、形が星形だから、らしい。一方和名の「トウシキミ」であるが、これは日本に自生しているシキミ(樒)に実の形が似ているから「唐樒」と呼んだものだろう。
 *でも、形が似ているからといって、油断はできない。日本のシキミの実は、猛毒を含んでいるから、
 間違っても口にしたりしてはいけない。へたをすると命にかかわる。植松黎『毒草を食べてみた』(詳し
 くはこちらの記事をご覧ください)によれば、シキミの種を食べると、痙攣と重い意識障害に襲われると
 いうことである。用心すべし。

さて、八角である。私は料理がわりと好きなので、毎日のように台所に立っているが、やはり中華を作る時に欠かせないのがこの八角。これが入っているのといないのとでは、何というか中華度が全然違うのである。特に肉系の料理にはなくてはならない香辛料なのだが、実はこの香りが苦手だという人も、少なくはないようだ。かくいう我が妻Tもその一人。もちろん息子Kは言わずもがな。ということで、せっかく腕をふるっても、八角投入禁止。むう……。

そこで、最近は調理の際には八角を入れず、取り分けた後に自分の皿にだけ入れる、ということで妥協をはかっている。といっても、上の写真のような形のままのものは使えないので、

イメージ 2このような、粉末状のものを購入して、愛用しているのだった。でも、この粉末の八角、普通のスーパーとかではまず売っていない。私もずいぶんあちこち捜して、やっと見つけたのです^^;

ところで、普段八角を料理に多用しているからといって、インフルエンザに対する耐性が高まるかというと、まったくそんなことはないらしい。残念。

オマケ:「八角」で検索をかけると、ここで紹介した植物の八角の他に、魚の「八角」というのが引っかかってきます。カサゴの仲間らしく、角張った体をしていて、断面が八角形だから「八角」というらしい。見てくれはアレですが、食べると美味しいそうですヨ^_^!

四本脚で歩くモノ

dis22_2001さんのブログ読書灯で、四足歩行ロボットである

ビッグ・ドッグに関する実に面白いサイト(ボストンの工学研究所らしい)が紹介されていました。

それがあまりにも面白いので、ここからもリンクをはらせていただくことにしました^^

こどもの頃、特に男子なら必ずと言っていいほど、ロボットを作る人になりたいと思ったことが

あるはずです。実際、今機械工学の第一線でいわゆる人型のロボットなどを開発している若い研究者の

方々の中にはガンダムを作りたい!という目標を持って日々研究にいそしんでいる人も少なくない

らしいですし。

ともかく、一度でもロボットを作ってみたいと思ったことのあるそこのあなた!

21世紀のロボットとは、これだ!disさんの記事

あ、ロボットに興味がなくても、面白い映像を見たい方はゼヒどうぞ(笑)

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私は数学ができない。

自慢じゃないが、高校卒業以来、数学と名の付く学習行為は一切していない。

計算だって苦手だ。居酒屋で勘定をするとき「一人分の金額を端数まで即座にはじき出す人」というのが

一人はいるものだが、私はそうした「暗算の得意な人」に心中密かに嫉妬心を覚えているほどだ。

私は数学ができない。いわゆる、数学的センスというものが、致命的に欠けているのであろう。普段から

論理性や整合性の高いものを好み、現実の生活の中では、混沌や不条理を極端に嫌う性格でありながら、

純粋論理の極北であるところの数学という学問体系に自らの理解が及んでいない、という点については、

以前から内心忸怩たるものがある。

しかし、というかだから、というべきか、私は数学やその他の自然科学について書かれた本を読むことが

とても好きだ。「書かれていることの本質的な部分はわかってないんだよね」と頭の片隅で思いつつも、

面白いのでつい読んでしまう。勿論、単純に自分が知らなかった知識を得ることができる、ということも

あるのだが、一種自分に対する腹いせ的な面もあるのかもしれない。


さて、そんなわけで、本書(平成13年 新潮文庫)である。

ニュートン。ハミルトン。ラマヌジャン。この三人の共通点とは何か? 名前が「ン」で終わるなどとい

う単純なことではない。この三人は、いずれも歴史に名を残した「天才」数学者なのである。

ニュートンについては知らない人間はいないだろう。いわゆる万有引力の発見者として知られているが、

要するに自ら創出した微積分という数学的手段を使って、力学を壮大なひとつの体系にまとめ上げたのが

ニュートンである。

アイルランド出身のハミルトンは、そのニュートンの大著『プリンキピア』を12歳で読破したという早

熟の天才で、代数学に画期的な進歩をもたらした四元数の発見者である。

ラマヌジャンは、南インドのバラモン階級出身の数学者で、その短い生涯の間に3000を超える数の新

しい「公式」を独自に発見したという驚異的な人物である。

本書の著者藤原正彦(新田次郎と藤原ていの息子、数学者)は、まさに同じ数学者の視点で、これら三人の

天才を生み出した地を訪れ、彼らの生涯をたどり、とかく「偉人」として紋切り型に語られがちなその人

間としての側面を、鮮やかに描き出している。

そこには、ニュートンが幼少期から家族の縁に恵まれず、生涯孤独で猜疑心の強い人物であったことや、

ハミルトンが、かの大詩人ワーズワースと親交があり、多くの詩を残していること、一介の事務員として

働いていたラマヌジャンがその驚くべき才能を「発見」されて、インドから当時の宗主国であるイギリス

のケンブリッジ大学に招かれることになった経緯など、実に興味深いエピソードがあふれている。

また本書は、イギリス、アイルランド、インドへの上質な旅行記としても読めるし、三人の天才数学者が

生み出された歴史的背景にも丁寧に筆を及ぼしていて、大英帝国とその繁栄を支えた植民地政策のありよ

うを、そこから見て取ることもできる。


私は数学ができない。だから、『プリンキピア』の圧倒的な偉大さ、四元数の崇高な美しさ、分割数の漸

近公式の素晴らしさを、真の意味で理解することはできていない。でも、本書はとても面白かったし、私

と同様に数学と縁遠い人たちにも、是非読んでもらいたいと思う。

と同時に、いつか「数学的な美」というものを「わかる」人間になりたい、とも思うのだった。

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骨は美しい。


思うに、脊椎動物の骨格標本は、それだけで鑑賞に値するオブジェである。本書の表紙にもなっている

アデリーペンギンの骨格など、枕元においておきたくなるほどの愛らしさだ。


動物園や水族館、自然系の博物館に行ったときでも、「生」の……つまり生きている動物よりも、片隅に

展示してある骨格標本に目がいってしまいがちである。であるから、各館園のミュージアムショップに、

あれだけ大量のぬいぐるみが売られているにもかかわらず、骨格標本がひとつも置いていない、という

ことに、実は以前から不満を覚えているのだ。もちろん、本物でなくて結構。レプリカのスケールモデ

ル(ただし精巧なもの)でよいから商品のラインナップに加えるべきだと、かなり本気で提案したい(笑)


さて、本書はカワイルカ類研究の第一人者である著者が、主として青少年向けに、様々な生物の骨格の

成り立ちから、生物進化の流れを解説した岩波ジュニア新書の一冊である(2001年刊)。


地の文は、ですます調で書かれていて、漢字にもかなりルビが振ってあるので、読書好きの子なら小学

校5、6年生でも読めるであろう。しかし何より嬉しいのは豊富な図版である。骨格標本の図版の多く

は、19世紀後半に出版された解剖学の大著、オーウェン『脊椎動物の解剖学』から採られているし、

写真も多く収載されている。まったく、骨好きにはこたえられない本だ(笑)


もちろん、内容的にも興味深いエピソードが多々収録されていて、読み応えもある。例えば、明治6年

に来日して第一大学区医学校(後の東大医学部)の解剖学教授となったドイツ人デーニッツに、当時同校

に在籍していた森林太郎(鴎外)が進化論の講義を受けていた。などというのは、話の本筋ではないが、

ちょっと面白い。もっとも、その後文豪と呼ばれるようになった鴎外の作品に、進化論の影響を見て取

ることはできないが……。


骨は美しい。ただし、乾いているものに限る──スープを採った鶏ガラから、肉をこそげ落としながら

(後でスタッフトオリーブとピクルス、白髪ネギを加えて、マヨネーズで和えるのだ)、そんなことを考

える、休日の午前中であった。

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