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日本ではいろいろな健康情報があふれていますが、トランス脂肪酸が危険であるという話は聞きません。ところがアメリカでは、すでにトランス脂肪酸の含有量を表示することが義務付けられています。遺伝子組み換え食品の表示は義務化されていまでんが、この食品成分が表示を義務付けられているのはなぜてしょうか。
トランス脂肪酸の健康に対する懸念については、インターネット上にあふれていますので、そちらを参考にしていただきたいのですが、ここではなぜ日本で話題にならないのかを考えてみたいと思います。
戦後、食糧事情が悪いときに、日本ではバターの代用油脂としてマーガリンやショートニングが盛んに使われました。これは、パーム油などの植物油脂に水素添加して作ります。この化学的な工程によって、成分中の不飽和脂肪酸が飽和脂肪酸に変わり、融点が上がり固体のマーガリンやショートニングができました。この工程でシス型とトランス型という光学異性体の脂肪酸ができますが、トランス脂肪酸というのは、このトランス型の脂肪酸のことをいいます。
天然にも不飽和脂肪酸が存在しますが、シス型がほとんどで、トランス脂肪酸はごくわずかです。化学的は反応ではシス型とトランス型が半々になり、天然では存在しないバランスになってしまいます。このバランスの悪さが、健康被害をもたらすのではないかといわれているのです。
欧米では、バターが多く使われ、トランス型の脂肪酸は主にフライ油脂に使われます。ポテトチップの重量のおよそ40%は油脂ですから、フライ製品にはそれだけ多く、トランス脂肪酸が含まれるわけです。こうした嗜好食品の規制が今始まっているわけです。日本では、実は少々やっかいです。
日本ではもともとマーガリンのような植物性の油脂がバターよりも体によいとされ、販売を伸ばしてきました。また、もともと代替油脂で食品が設計されているため、このトランス脂肪酸をたくさん含む植物油脂の消費量は私の推定ですが、おそらく一人当たりとしては世界一ではないかと思います。
いままで安心であったものを、いきなり規制はできないし、それだけの根拠もないのですが、懸念をしている学者の言葉を借りれば、天然にほとんど存在しないトランス脂肪酸を大量摂取していていいはずがない。ということになります。
追記 記事がでましたね
http://www.mainichi-msn.co.jp/kurashi/shoku/news/20050831ddm013100093000c.html
日本でも、早晩表示をしてくれという声が高まりそうです。
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