キリスト者として今を生きる

風は冷たいけれど春の訪れを感じます。。。

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日本の借金773兆5630億円。だけど景気をよくしないと税収も見込めないということで企業減税。企業の国際競争力をつけないと、日本経済は沈没して「アフリカ並み」になってしまうから、企業が空前の「いざなぎ景気越え」でも労働者の賃金は抑制。企業の競争力をつけるためにコスト削減、正社員をリストラしてパート、派遣に。「ホワイトカラー・エグゼンプション」で残業代なしの長時間タダ働きが合法化される。「もう少し我慢したら日本企業は国際競争力をつけて労働者の待遇も改善される」は本当だろうか。経済財政諮問会議の民間メンバーの八代尚宏・国際基督教大教授は内閣府のシンポジウムで、企業がグローバル競争を勝ち抜くために、正社員の待遇をパートや派遣などの非正規雇用水準に引き下げることが必要だ、と述べた。マジっすか。
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/seisaku/news/20061219k0000m020089000c.html


これがどういうことを意味するのかははっきりしている。「労働ビッグバン」とか「労働市場の規制緩和」とか、人を煙に巻くようなこと言ったって、要するにどうやったら安価な労働力を手に入れられるか、にかかっているのだ。正社員をパートや派遣に、日本人「労働力」を安価な外国人「労働力」に移し変えていくことがその道だ。



ミヒャエル=エンデの『ハーメルンの死の舞踏』は、現代の預言書のようなファンタジーだ。(註:ミヒャエル=エンデ…『モモ』『はてしない物語』の作者。残念ながら絶版です。こんなスゴイ本なのに。なんでだろう。。。) 八代氏や経済界はたぶん「とてつもない秘密」を知っているのだ。私たちはたぶんおぼろげにしか知らないのだろう。

ハーメルン、ハーメルン、わが語るを聴け。イメージ 1
このわざわいにより、富める者はますます富み、
貧しき者は、日に日にさらに貧しくなろう。
だれ一人、耳にしたくはなかろうが、聴くがよい。
人知れず、密かになされていることを、なんじらは知らない。
だが、なんじらの前に立つあの者どもは、
みずからなすとてつもない秘密を知りつくし、
執念深くそれを守り、
あえて真実を告げようとするすべての人の血を流す。
あの者どものふところにたっぷり流れ込むのは、
殺害をもって生じたる富。
あの者どもが手にする金貨の一枚ごとに、
なにかが死ぬ…一本の木が…一匹の動物が…
一つの河が…一人の子どもが…
金で買われる者どもなれば、
金のためには何事もいとわぬ。
今となってはもう元には戻せぬ…  


封切になったばかりの映画『ダーウィンの悪夢』。
http://www.darwin-movie.jp/
ビクトリア湖に放たれたナイルパーチは、コンビニ弁当についている白身魚なんだって。「ダーウィンの箱庭」と呼ばれていたビクトリア湖に放たれた外来種のナイル・パーチは空前の好景気を魚輸出業者にもたらしたけど、ナイルパーチのもたらす富に期待して湖岸に押し寄せた人々に仕事はなく、女は売春婦、男は兵隊、子供はストリートチルドレンになる。貧民はアラ(工場のゴミ)を食べるが、アラの処理場で働く女は発生するアンモニアで眼球が溶け落ちる。エイズが蔓延し、飢えた子はナイルパーチの梱包材を溶かして吸引する。戦争がないと生活できない男らは戦争を切望する。周囲にはコンゴやルワンダやスーダンの紛争があり、欧州に魚を輸送する飛行機は、欧州から武器を満載して飛来し、関係者は袖の下を潤す…。
イメージ 2



『ハーメルンの死の舞踏』で、生き残るために町の富豪たちは祭壇にひざまづく。祭壇の聖櫃の中では、「身の毛もよだつような魔物の像が、ゆっくりと、止まることなく回りつづける」「頭は、巨大なねずみの腐りかかった頭蓋骨である。尻が前に回ってくるたびに、化け物は、祭壇上の大杯の中に、金貨を一枚ひり出す」。金貨を一枚ひり出すと同時に、影のようなものがヒュッと外へ出て行く。ねずみが町中に氾濫し、住民は死の影におびえる。「信仰告白」をするためには、自分の名前を捨て、身体も生命も全身全霊「大王ねずみ」に捧げなくてはならない。資本家も労働者も自分を「商品」とする誓いなのだ。しかし祭壇にひざまづき、黒ミサを執行できるのは富豪だけだ。

規制緩和が富をもたらすのか、企業がグローバル競争に勝ち抜けば、われわれもおこぼれが頂戴できるのか、だから私たちも一丸となって「国」と企業を応援しなくちゃいけないのか、そうすれば暮らしは回復するのか、たぶん保障はないんだろう。黒ミサに出席していた富豪のグルールホールトと娘マグダレーナの会話を聞いてみよう。同じ会話がたぶん経済財政諮問会議や経団連のお歴々が出入りする赤坂の料亭でも話されているから。

グルールホールト:こんなことに手を染めないほうが、よかったのか…。
         ことを始めたのは軽率だったかもしれん。
         最初は簡単に手に入る幸運と見えたのだが…。
         だが、今となってはもう戻ることもできん。
         それには進みすぎてしまった。
         このまま先へ進むよりほかない。
         われら自身が、悪魔の循環に巻き込まれ、
         はてしなく回りつづける。
         この地がこれほど荒れはてて不毛になったからには、
         それだけいっそう遠くから、ものを取り寄せねばならぬ。
         だからこそ、金がいくらでも必要になる。
         これが、あのおかたに動きつづけていただく理由だ。
         もっともっと速く回っていただかねばならん。
         さもないと、われわれはみな破滅することになる。

マグダレーナ:みんなが拝むのをやめたら、どうなるの。

グルールホールト:そうなれば永久に動きが止まり、 イメージ 3
         金貨ももういただけなくなる。
         困窮が幾百倍にも深まろう。
         もう間に合わぬ。
         続けられるかぎり、
         このまま続けるよりほか仕方ない。

マグダレーナ:いつまで…こんなことが続けられると思うの?
       それに、わたしたち自身はどうなるの?

グルールホールト:われわれ信者の順番は、それほどすぐにはまわってこない、
         ほかの無知なやつらほどにはな…。


ところでグローバリズムで途上国は救われるのだろうか。『ダーウィンの悪夢』のフーベルト=ザウバー監督は言う。「最高の資源が見つかった場所の全てで、地元民は餓死し、息子は兵士に、娘は娼婦になる」。グローバリズムと規制緩和は途上国の民衆と先進国の労働者を競争させるのか、競争しなくちゃいけないのか、それとも私たちは両方とも敗者であるのか、グルールホールトのいう「無知なやつら」のひとりである私は考える。

閉じる コメント(132)

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あ、忘れてました。 ブログは http://axbxcx.cocolog-nifty.com/axbxcx/ です。 言葉ではなく写真頼りですが…。

2006/12/31(日) 午後 10:37 [ - ]

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「ダーウィンの悪夢」について、こういう意見もあるということを友人が教えてくれました。 ご参考まで。 http://jatatours.intafrica.com/habari49.html http://www.arsvi.com/2000/0610fm.htm 4日の日、ケニアに向かう前にできれば映画館で観たいと思っています。 カナダに注文したDVDは間に合いそうもありませんので…。

2007/1/2(火) 午前 0:44 [ - ]

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ホワイトカラーエグゼンプションなどが可決されれば自民党を永久に葬る意思です。公明党も同罪でしょうか?なんでもかんでもやり放題ですね。ホワイトカラーに課せられた重荷は当然最下層のブルーカラーにも輪をかけて波及するは必定です。

2007/1/2(火) 午後 5:39 [ ポップ ]

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axbxcxさん、素敵なブログですね。ヤフーの方ではなくお気に入りに入れて訪問させていただきます。映画についてはほぼ同様な感想を持っています。映画を観た後、それでは何が問題かと思考を改めて組み立てようとすると、映像のインパクトほど「現実」のインパクトが「全体」として迫ってこないのです。グローバリズムとアグリビジネスの問題はもっと地道に多面的に考えていかないといけないのではないかと思います。

2007/1/6(土) 午後 10:28 sta*sto*y60

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ボッブさん、当然です。適用年収でもめているようですけれど、適用年収なんて後から小手先でいくらでも修正されてしまうのです。導入自体を阻止しなくてはいけません。ブルーカラーに波及するのも予想されます。公明党はどうなのでしょうか。調べてみないと。創価学会員の生活にも関わってくると思うので、是非内部から突き上げてほしいものです。

2007/1/6(土) 午後 10:32 sta*sto*y60

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映画見ました。本当に考えさせられる映画でした。新年早々ですが、転載させていただいてもよろしいですか?

2007/1/6(土) 午後 11:40 さるみみの見た世界

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企業の評価は、コストだけではありません。中国は安い労働力がありますが、品質や特に環境面への悪化は国としても無法なので、日本が経済成長時代に味わった公害以上のものが黄海等を中心にむしばんでくるでしょう。日本は環境技術は世界最高水準なので、グローバルスタンダードにすれば勝ち抜けます。非常に稚拙な議論です。

2007/1/7(日) 午前 2:53 かいざぁー

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わたくしめの拙頁にコメントありがとうございました 多角的なご意見で頭が下がります、、エンデも、ですが、恐らく我々の誰もがこうした結末を予想していた(できた)はず、なのに、という思いがあります では自分に何ができるのかという一番重要な問を前にして呆然とする私にもまた腹立たしいわけです 経済云々を前に無信仰時代の人間性が問われているのでしょうか? それとも経済が信仰なのか 私もまたサラリーマンですが。。

2007/1/9(火) 午前 10:55 [ mel*otr*n77* ]

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猿耳さんもご覧になったのですね。この映画については批判的な意見もありますが、私は考える機会を与えてくれたというだけで十分だったと思います。転載もちろんどうぞ。ありがとうございます。

2007/1/9(火) 午後 10:28 sta*sto*y60

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たまーにさん、誰が企業を「評価」しているんですか。「非常に稚拙な議論」とはどの議論を指しているのですか。

2007/1/9(火) 午後 10:34 sta*sto*y60

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mellotronさん、こちらこそ訪問下さりありがとうございます。「こういう結末」を枯渇する資源の問題とか環境問題とかとして別個考える機会はたくさんあったと思うのですけれど、経済のシステムにどう歯止めをかけるかということでは具体策を何も講じてこなかった気がします。結局諸個人の意識の問題に還元されておしまい。そのツケが今種種の労働法制の「改正」としてサラリーマンの過重な労働にまで及んでいる気がします。価値観と社会のヴィジョンと労働のあり方は密接につながっているわけですから。

2007/1/9(火) 午後 10:38 sta*sto*y60

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ありがとうございます。転載させていただきます。

2007/1/9(火) 午後 11:28 さるみみの見た世界

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Starさん、ありがとうございます。できるだけ現場の雰囲気が伝えられればと思っています。今回「ダーウィンの悪夢」のDVDが間に合わず、ビクトリア湖畔の漁民に見せられなかったのが残念です。私が引っ掛かったのは、私が半分とは言わないまでも1/3は現地の人の目になっているからだと思います。「先進国の人の撮った先進国の人のための映画」ではなく、地元の人にも納得できる映画にして欲しかったという気持ちが強いのでしょう。http://axbxcx.cocolog-nifty.com/axbxcx/

2007/1/10(水) 午前 2:32 [ - ]

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axbxcxさん、是非地元の方に観ていただいて、その感想を伺いたいですね。近い将来、ビクトリア湖畔の漁民にDVDを見せられたら、ぜひその方々の感想をstarにお教え下さい。

2007/1/11(木) 午前 7:24 sta*sto*y60

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Starさん、残念ながら今回の調査は3月中旬に終わるので、多分、無理です。 カナダのAmazonのスタンダードが船便であることをチェックしなかった私がバカでした。 アメリカのAmazonはスタンダードが航空便なのですが…。 いずれにせよ、現地の人にとっていかに違和感があるかは、私のコメント、あるいは上述のブログから想像して頂ければ幸いです。 これがあなたの町だ、あなたの国だと言われたら、どう感じるかという想像力の問題です。

2007/1/14(日) 午前 4:46 [ - ]

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「ダーウィンの悪夢」は湖周辺の問題だけでなく、ある意味世界全体の問題でもあると思います。あの湖の魚が日本にも流れてくることを考えると他人事ではないような気がします。

2007/1/14(日) 午後 10:25 wes*tig*rs*2

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私も昨日鑑賞してきました。私の生活している環境にはモノが溢れ、供給過多であるという事を再認識しました。 人間も動物ですから本能的に自然を捻じ曲げた後の反動は感じ取れているのだと思います。 ”私たちが知っている一番健康的で持続的なデザイン、それは「自然」だ。”(https://www.lohasclub.jp/million_lohas/lohas_sengen.html坂本龍一さんのコメントより抜粋) 私はロハス信者ではないですが、坂本さんの意見には考えさせられます。

2007/1/15(月) 午後 2:49 [ ya401114477 ]

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axbxcxさん、コメントにきづかず今頃お返事失礼します。昔、フィリピンのスラム街のスライドを生徒に見せたら、フィリピンからの帰国子女に「これはフィリピンじゃない!」といわれたことがあります。アフリカについては知るすべがありません。ただアフリカに関心を持てたという意味ではこの映画は意味のある映画でした。「現実」の多様性、多層性には注意を向けなくてはいけないと思います。今、ケニアですね。

2007/1/17(水) 午後 11:50 sta*sto*y60

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虎さん(寅さん?)を愛する男さん、コメント下さったことに気づかずごめんなさい。ビクトリア湖にとって外来種であるナイルーパーチを放流した結果、ビクトリア湖のほかの魚がナイルパーチに食い尽くされ、湖が汚染しているのと同じことは、琵琶湖のブラックバスで起こっていますね。外来種による環境破壊はいたるところで起こっているようです。

2007/1/17(水) 午後 11:58 sta*sto*y60

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ya40114477さん、コメント下さったことに気づかずごめんなさい。。「持続可能性」は現代社会を考えるキーワードかもしれませんね。坂本龍一については、なかなか骨のある男の人だなあと思わせられます。

2007/1/17(水) 午後 11:59 sta*sto*y60

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