キリスト者として今を生きる

風は冷たいけれど春の訪れを感じます。。。

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僕らの希望は戦争

週刊誌「SPA」最新号の見出し。通勤電車の吊革広告にあったので立ち読みしようと思ったが、ネット検索してみたら話題をまいた元のブログ記事を読むことができた。ちょっと前に話題になったのだろう。私はずいぶん遅れて今頃知った。

「丸山眞男」を引っぱたきたい
 http://www7.vis.ne.jp/~t-job/base/maruyama.html
けっきょく「自己責任」ですか
 http://www7.vis.ne.jp/~t-job/base/maruyama2.html

この記事を書いている30代フリーターに「戦争はけっして弱者を救わない」「イラク戦争に狩り出されたアメリカの貧困層の悲惨な状況をみよ」と言うこともできるのだけれど、なぜかそんな反論をする気にはならなかった。記事を書いた赤木さんというおそらくインテリであるフリーターはそんなことはきっと重々承知なのだ。

サヨクの唱える「平和」が「持てる者の安定の継続」を意味し、初めから持たざる者以外の何者でもないポストバブル世代のフリーターを無視しつづけるかぎり、戦争という「国民全体が苦しむ平等を」という彼のキモチはわかるからだ。戦争が果たして「国民全体が苦しむ平等」なのかどうかというリクツはここではカンケイがない。「そういうキモチ」なのである。ネット右翼のキモチがわかるという彼の理解は多分正しいのだろう。ネット右翼がホンキで戦争を求めているのかどうか私は知らない。たぶんちがうような気がする。なぜならホンキで戦争をしたいんだったら、アメリカの外資と結びつくとか、ネオリベがやっているようにワーキングプアを生み出したりとか、そういうコスい手を使うと思うからだ。「ホンキで戦争をしたい人たち」は感情よりもそういう「利害」で冷静に動いているような気がする。会ったことないけど。ネット右翼は2チャンネルで韓国や北朝鮮や中国の悪口を言ったり、サヨクのブログにアラシとなって現れたり、よっぽどすることないときは私のブログにまでしつこいコメントをつけたりする。そんなことしたって戦争なんて起こらないからだ。

彼(赤木さん)は書いている。

戦争は悲惨だ。
 しかし、その悲惨さは「持つ者が何かを失う」から悲惨なのであって、「何も持っていない」私からすれば、戦争は悲惨でも何でもなく、むしろチャンスとなる。
 もちろん、戦時においては前線や銃後を問わず、死と隣り合わせではあるものの、それは国民のほぼすべてが同様である。国民全体に降り注ぐ生と死のギャンブルである戦争状態と、一部の弱者だけが屈辱を味わう平和。そのどちらが弱者にとって望ましいかなど、考えるまでもない。
 持つ者は戦争によってそれを失うことにおびえを抱くが、持たざる者は戦争によって何かを得ることを望む。持つ者と持たざる者がハッキリと分かれ、そこに流動性が存在しない格差社会においては、もはや戦争はタブーではない。それどころか、反戦平和というスローガンこそが、我々を一生貧困の中に押しとどめる「持つ者」の傲慢であると受け止められるのである。
(…中略…)
それでもやはり見ず知らずの他人であっても、我々を見下す連中であっても、彼らが戦争に苦しむさまを見たくはない。だからこうして訴えている。私を戦争に向かわせないでほしいと。
 しかし、それでも社会が平和の名の下に、私に対して弱者であることを強制しつづけ、私のささやかな幸せへの願望を嘲笑いつづけるのだとしたら、そのとき私は、「国民全員が苦しみつづける平等」を望み、それを選択することに躊躇しないだろう。

彼は冷静であり、「戦争を希望する自分」をも客観視していると思う。この記事は『論座』にも載ったというし、識者の反論もあったと聞く。戦争はけっして国民全員が苦しむわけではない、金持ちは安全なところで甘い汁を吸い、君らのような貧乏人こそ前線に送り込まれるのだよ、と反論することも可能だ。しかし彼の気持ち、それは「金持ち(=強者)と庶民(=弱者)」という座標軸では「庶民(=弱者)」に自分たちを分類するような(たぶん私のような)安定的マジョリティに対する反感であり突きつけなのだろう。

彼は『論座』での斉藤貴男の反論に再反論する。

斎藤貴男氏は「戦時中の日本でも、金持ちや有力者の子弟には赤紙が配達されないケースが珍しくもなかった」と、徴兵の不平等さを強調する。しかし、私が社会の流動性を高めるために戦争に巻き込まれてほしいのは、そうした一部の権力者よりも、私たちのような貧困労働層を足蹴にしながら自身の生活を保持しているにもかかわらず、さも弱者のように権利や金銭を御上に要求する、多数の安定労働層なのである。
 金持ちや権力者が恵まれているのは、血筋や家柄という固有属性を持っているからであり、彼らが戦争で死んだとしても、その利権は、固有属性を持たない私には絶対に回ってこない。一方で、血筋や家柄を持たない安定労働層と、我々のような貧困労働層との交換可能性は非常に高い。安定労働層は、「たまたま」安定した生活を得られているだけである。念のために言っておくが、私は「努力」などという、結果から遡及してはじきだされた、彼らに都合がいいだけの言い分を認めるつもりはない。

アベシンゾーは「私」ではありえなかったし今後もありえないけれど、starとか○○とか△△のような「安定労働層」は、状況が状況だったら「私」でありえたはずだ、という思いが、「安定労働層も平等に苦しむ戦争というギャンブル」でもう一度勝負しようという「主張」に結びつくのだろう。

私は彼にたいして安易な反論をするのを差し控えたいと思う。彼(赤木)に反論するサイトもみたけど、かみ合った議論になっているとも思えなかった。彼の記事には「ウ〜ン」とうなった。今はそこにとどまりたいと思う。

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