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前回の記事で「消費税増税に反対」と書いたら、 「それではどうしろというのか。大企業にもっと税金をかけろというのか。そんなことをしたら資本流出して日本から大企業はなくなっちゃうぞ。そうすれば本当に税金は庶民から取るしかなくなっちゃうんだぞ」と言われた。 内緒さんに。 「オレたちに高い税金をかけるんだったら出てっちゃうぞ」 エリート金持ちはこんなことは大っぴらには言いません。恨みを買いこそすれ、他に何も生みませんから。 政治家や官僚が感じている恐怖がおわかりでしょうか。庶民の視点から見ていると見えないけれど、大企業や富裕層の「オレたちにかける税金を減税しろ!」という主張が尊重される理由は、政治家や官僚のこの恐怖にあるのです。 (以上、内緒コメントより。掲載の了解は得ています。原文は多少変えてあります。) メディアは報道しないが、そういう主張は調べると確かにあるようだ。 たとえば次のサイト。急がれるわが国法人税率の引き下げ〜主流は20%台〜 なるほどなあ。「資本」というのはそういうものなのだ。 資本は住む場所を選ばない。日本に住みつづけている必要はない。 政府の規制さえなければ、中国へ行ったってアフリカへ行ったっていいのだ。 また資本は取りつく産業も選ばない。 資本家は資本を増殖させていくことが目当てなのだから、不況産業なんかにはサッサと見切りをつけて成長産業に鞍替えすることだってできる。 繊維産業だった鐘紡(カネボウ)が化粧品産業にシフトしたように。 投資家は利子が増えそうな企業に投資するのであって、株価が下落しそうであれば投資先を変える。 大企業はコストと税金が高ければ、日本を脱出し、生産拠点を外国に移すこともできる。 日本人の大半の生活がキビシクなって、購買力が低下しても、別に日本で売らなければならない必然性はないのだから、全然オーケーだ。 それが資本と労働者とのちがいだ。おカネと人間のちがいだ。 私たちの多くはこのニッポンを離れるわけにはいかない。 保険料も消費税も高くなったからといってハワイかなんかに移住することはそうそうカンタンにはできない。 私だって収入を某自治体の公立中学校で働いて得ているわけだから、ハワイなんかに移住するわけにはいかない。 それから私たちの多くは、ある産業が不況産業になったからといって、別の産業に鞍替えすることはそうカンタンにはできない。私たちの「技能」は、ある産業、ある会社に身をささげる中で身についていくのだから、その産業と会社がつぶれたら、その「技能」も役立たずとなりオマンマ食い上げになるのだ。 グローバリゼーションはだから、「労働者」と「人間」よりずっと「自由」な「資本家」と「カネ」に有利な体制なのだ。 そしてグローバリゼーション=規制緩和によって、資本=カネは政府が課す税金すら逃れることができるのだ。 「オレたちに高い税金をかけるんだったら出てっちゃうぞ」大企業と金持ちはそう言うことができる。 庶民はそうは言えない。だから消費税が17パーセントになろうとも、保険料がどんどん上がろうとも、社会保障が削られようとも、我慢してニッポンに住みつづけるしかない。 内緒さん、わかりました。 だけど「世の中どっか根本的にマチガッテいるんじゃないだろうか」という思いは消えない。それどころか、ますますそういう思いが濃くなるのである。
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