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職場帰りにかじりながら食べるために一口サイズのパンプキン・パイを3つ買った。計98円也。ちょっとオシャレなビニール袋に詰めてくれて、ちょっとオシャレな針金が通った紙紐で結んでくれる。
店員さん「手提げ袋をお付けしてよろしいですか」
私「あっ結構です」
店員さん「ありがとうございます」
この丁寧語おかしくないでしょうか。
ビニール袋で十分な大きさ。バッグの中に軽々入ってしまう。手提げ袋はふつう必要ない。そして手提げ袋は「店の都合」ではなく「客の都合」で「あえて付けてもらう」ものである。店から客へのサービスである。そしてタダである。
「サービスをタダでさせていただいてよろしいでしょうか」と言うのは人と人との関係性においておかしい。
「手提げ袋お付けしましょうか」ではどうしてダメなのだろうか。
「手提げ袋つけてあげましょうか」「手提げつけてさしあげましょうか」はきっと「サービスをしてあげてるんだぞ」というニュアンスが感じられて反発する客がいるのだろう。「手提げ袋お付けしましょうか」もその延長線上でダメ。
「手提げ袋ご入用ですか」も「手提げ袋つけるのはアナタの都合だよ」ということを感じさせて反発をよぶのだろう。
手提げ袋はコストの上からも環境の上からも節約したいし、かといって手提げ袋をつけないで渡すと「手提げ袋もつけてくれないのね」と文句を言う客がいるかもしれない。そこでほしい客には渡すつもりで訊くのだけれど、客の反感を買ってはいけないと思って、「手提げ袋をお付けしてよろしいでしょうか」になるのだろう。
これはきっと応対した店員が敬語の使い方を知らなかったわけではないだろうとニラんでいる。なぜならこれに似た違和感のある丁寧語を何度かスーパーやお店で聞いたことがあるからだ。店員教育で教えられるマニュアル語なのだと思う。
言葉が狂っているのは人と人との関係性が狂っているからだと思う。客は「買ってやってる」のだから店員が一方的感謝すべきで恩着せがましいことは微塵も言ってはならない。
本当は客だってお店のおかげで手に入れられるのだからお店の人に「ありがとう」と言って当然なのに、そういう気持ちをちょっとでも持って買い物する人がそれだけ少なくなったということなのだろうか。
私はやっぱりきちんとした言葉を使いたいし、聞きたいし、ペコペコされるよりきちんとした人間関係をたとえ一時の買い物においても結びたいと願うのである。ちっちゃなことだけど。
ペコペコさせてしまってごめん。
客を代表して謝ります、お菓子屋さん。
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