米ソ二超大国の冷戦は、覇権をめざす軍拡競争の結果としてソ連を崩壊させ、アメリカの国際収支の巨大な赤字を作り出しただけでなく、産軍複合体を肥大化し、それゆえにアメリカは定期的に戦争を必要とする経済構造を持つようになったのである。 問題のアメリカの戦争費用は、アメリカ財務省債券(米国債)の売却という形で日本や中国やドイツなどの商品輸出国が供給することとなった。つまりアメリカは国内予算の赤字を対外支払いの赤字を出すことで埋めているのである。これがアメリカの双子の赤字の増大の背景である。 ドルは際限なく印刷され、市場に流出し日本や中国は為替レートを維持しようとしてドルを買い支え、このドルは米国債を買うことでアメリカに還流する。つまり国際収支の赤字は商品輸出国を搾取する結果であり、アメリカにとって国益なのである。 国際収支の赤字がアメリカの弱さではなく、強さになったのはドル支配ゆえである。日本や中国はドルを支えるため、また高金利につられてアメリカに資金を供給しつづけ、所有する巨額の米国債はドルの下落によって消えていくことになります。 早い話が
つまりアメリカはドルの通貨発行益を1人占めするだけでなく、タレ流された膨大なドルを還流させるために紙切れに等しい(というか紙屑だろ)米国債を売り、そしてドルを下落させれば借金は消えていくという身勝手なシステムを考え出したのである。 これが今日のドル支配の経済システムであり、アメリカの一極支配の巨大な軍事力を維持するカラクリである。つまりアメリカは無制限にドルを印刷し、巨大な軍需産業を育成し、外国の会社を買収し、国民は輸入品を大量に消費する。その結果が双子の赤字なのです。 ブッシュ政権がイラクとアフガンで戦争という巨大な消費を続けられるのはドル支配による「債務国戦略」で他国(日本や中国など)を搾取しているからである。これがグローバル化によるアメリカの1人勝ちの経済的仕組みであり、この仕組みはやがてドル暴落となって破綻するしかないのである。 EUが共通通貨ユーロを生み出したのは、ドルの破綻に備えるものであり、それは経済のブロック化といえるでしょう。
IMFや世界銀行が各国に強制する財政緊縮プログラムが、実はアメリカ金融資本の投資戦略に奉仕するものであることは今や広く知られていることである。 今、世界中で反米の声が溢れているのは、アメリカのドル支配による搾取が背景に存在している。それゆえに中東もアジアも中南米も地域共通通貨創出が重要な課題となってきているのである。 アメリカは海外での戦争費用を日本や中国やドイツに支払わせることに成功し、紙くずドルで日本や中国の工業製品を買い消費している。日本は巨額のドル資産を米国債という形で所有しているが、本当にあきれたことに
アメリカの、他国に生産させ自国で消費するというこの身勝手なシステムは間もなく崩壊する。日本などの金融資産をアメリカが吸い上げてしまうか、あるいは中国バブルが崩壊すればドル支配はさらに破綻し、世界恐慌はまず間違いない。 http://bg66.soc.i.kyoto-u.ac.jp/yosimura/france/fra10.jpg
9月からの株価暴落〜アメリカ経済崩壊など騒がれているがまだ序章である。しかも日本は農林中金以外は傷が浅いと認識しているかも知れないが、次は日本の心臓=政府に直撃するのは何としてでも避けるべきでしょう。 問題になっているサブプライムローンはまだ完全に解決されたわけではありません。日本側の候補としては「ゆうちょ銀行」が上げられているようですが、買収して蓋を開けたら損失額が10倍なんてことも考えられます。公的資金を注入した途端に「ゆうちょ銀行」からきれいな体になった「シティバンク」だけを再買収されたりしたら目も当てられません。 日本においても銀行が保険商品を取り扱うのは違法でしたが、「年次改革要望書」に従って取扱いが可能になりました。日本の法律なぞ彼らにしてみれば簡単なことです。 今度ばかりはアメリカの「同盟国」を続け、沖縄の米軍再編に3兆円も支出した上で日本は経済破綻に直面することになる。このままドルが大暴落すれば、アメリカは国内市場が巨大であるので打撃は小さい、むしろ借金が消えるのだが、日本のように金融資産をドルで多く所有する国は悲惨なことになる。我々が対米自立の重要性を訴えるのは、こうした危機が迫っているからにほかならない。 |
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2008年12月15日
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