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WBC-アメリカとの温度差

WBC-アメリカとの温度差

WBC日本代表は21日(日本時間22日)、当地近郊のコンプトンで準決勝の米国戦(22日午後5時=日本時間23日午前9時開始)に向けた最終調整を行った。

 練習は約1時間半、米大リーグの選手育成施設を使って行われた。先発する松坂(レッドソックス)はダッシュなどで体調を整える軽めのメニュー。準決勝から球数制限が100球に増えることを受け、山田投手コーチは「一番いいのは100球での完投勝利」と期待を込めながらも、「投げられる投手は全員行く覚悟」と総力戦を示唆した。

 また、右太もも裏を痛めた村田修一内野手(横浜)に代わり招集された栗原健太内野手(広島)が合流し、フリー打撃などチームメートと同じ練習をこなした。

 ▽日本・原監督 (準決勝で先発する松坂について)彼そのものを出してくれれば、日本の力になる。

 ○…さっそく練習に合流した栗原はフリー打撃で46本のうち7本をフェンス越えさせ好調をアピール。「もう優勝するしかないので、出る機会があったら貢献したい」と意気込んだ。練習の合間にはイチローと話し込み「(米国は)知らない投手が多いので球質やフォームの違いとかを聞いた」。短期間とはいえ試合に向け準備に余念がなかった。  

産経新聞より引用

球数制限とMLB事情


日本が優勝した4年前の第1回大会での投球数制限は今回よりも厳しく、第1ラウンド=65球、第2ラウンド=80球、準決勝・決勝=95球だった。つまり、今回の第2大会では若干緩和されたことになる。それでも今回、制限投球数について盛んに語られているのは、第1回の優勝を受けて、WBCの注目度がより高まったからだろう。

実はこれ、投球制限はメジャーリーガーの為の特別規則と言っていいだろう。

日本の野球ファンがMLBに注目するようになったことでも分かるように、選手の供給国が増えればMLBの市場も拡がる。それに目をつけたMLBコミッショナー、バド・セリグがメジャーリーガーを含めた「真の野球世界最強国決定戦」の開催を提唱し、スタートしたのがWBCだ(実際は報奨金目当てという説も)

しかし、MLBの各球団にしてみれば迷惑な話だった。選手は自らの球団が勝利するために高額の年俸を払って確保している戦力。いわば“財産”である。それを4年に1度とはいえシーズン開幕前に各国に貸し出さなければならない。選ばれた選手は国の名誉がかかっているため全力プレーを見せる。そこでもしケガでもして自チームでのプレーができなくなったら、球団は大損だ。

得に投手の肩は消耗品。投球数が増えればその分、肩は消耗するし球威も落ちる。

例えば松坂は2006年末、ボストン・レッドソックスと6年で総額5200万ドル(60億円)の契約を交わした。MLBの場合、均等払いではないことが多く今年の年俸は800万ドル。チームは活躍期待料として約7億8千万円の報酬を支払う。その松坂が、レッドソックスにとってほとんどメリットのないWBCに100%の力を出して、その影響でシーズンに80%の力しか出せなかったら、たまったものではない。


熱視線の差異


実はリーグ機構のみならず開催国のアメリカ国民もWBCにはさほど熱狂していない。第1ラウンドの平均視聴率は2%程度。野球発祥の国でありMLBがあるアメリカが野球最強国であるのは当然であり、今さらWBCをやる必要はないと考えているからに他ならない。

大事なのはMLBのレギュラーシーズン。自分が応援している地元チームの今季の成績の方が気になる。MLBの球団と同様、冷めた目でWBCを見ているのである。

しかし日本はプロ野球のクライマックスを見れば分かるように、このような短期決戦での国際戦には盛り上がる。WBCの視聴率はどの試合も30%超。プロ野球に対しては冷めているのに日本代表戦となると盛り上がる。これは韓国も同様だし、社会主義国家で選手は国の支援を受けて頑張るステートアマであるキューバもそう。WBCへの対し方は国によって温度差がかなりあるのだ。

それでいてアメリカが途中で敗退するようなことがあったら、アメリカ国内はさらにシラけるだろう。WBCなんかやらなくていいという声が起こることも考えられる。

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