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11月のライブ3連発2発目の感想文はこちら。 いや〜ようやく水カンのワンマンが観に行けましたよ〜。2017年の日本武道館公演以来になるな。頻繁にライブやイベントには出ていたそうだけど、どれも自分が居住する地区から大分離れているところだったので行ける余力が無かったわけだが(汗)、今回は時と場所がガッチリ噛み合ったので行くことが出来たわ。場所は、何の縁があるのかまたしてもSTUDIO COASTでしたが(爆)。去年も秋口1ヶ月で2回この会場に足を運んでいたので、これも何かの運命か…。まぁそれはさておき。 アルバム「Superman」より後に発表された音源を聴くと、水カンのイメージはどこか以前とは印象が変わっているような気もしたが、その感覚は最新アルバム「ガラパゴス」で顕著になった雰囲気がある。音数はよりシンプルになり、ダンサブルなトラックはあれど、それはあくまでもコムアイちゃんがMVやステージで世界を創造するのに必要な表現体一部に溶け込ませるように仕上げている気がする。つまり、雑駁に言ってしまうと、これまで誰しもが水カンに期待してるユーモアや曲から感じる快楽さは(完全に消された訳じゃないが)影を潜めていたのだ。このアルバムを聴いて少し戸惑ってしまったが、それが今の彼らの表現であるということを受け入れて何度か聞き返してみると、その深遠で宇宙的な広がるのある音楽はやはり、今までとは違うんだけれども中毒性がある、不思議な作品であることを実感する。 とはいえ、一般受けするようなアルバムではないからこれまでのファンも離れていき、今回のライブもスカスカ・・・などという要らん心配もしてしまったが、それは本当に要らん心配だったわね(爆)。会場には沢山の人々。そして、新たに創作される彼らのステージがどんなものになるか楽しみにしている空気で会場は満ちていた。 そして本編がスタート。「歌唱・主演」であるコムアイちゃんといえば、ワンマンのライブでの登場の仕方というのも意外性のある人で有名だが、まぁ今回は普通にステージの袖から登場した形になった(苦笑)。ただ開演後、インダストリアルなトラックが数分の間流れ、焦らすような時間を続けさ、トラックが流れる中でスモークの中から静かに登場したコムアイちゃん。背後に設けられた天岩戸のようなセットのせいもあるかと思うが、幽世(かくりよ)から舞い降りた巫女のような神秘的ないで立ちと空気感でライブがスタート。日本武道館やこれまでフェスなどで魅せたウケ狙い的な登場の仕方からは考えられない、とても芸術性の高いショーの始まりを予感させるものだった。 初めに披露されたのは最新アルバムのラストの曲「キロイのうた」。抑揚が少ないメロディーを遠くから呟くように歌唱する、やはりこれまでにあまり見せたことのない表現を見せてくれる楽曲をライブの冒頭で披露。無常の時の流れが、目に見える形で押し寄せてくるようだった。その後、「かぐや姫」でビートを少し入れたあと、「チュカパブラ」でしばしのダンスタイム。それまでの神秘性とは一転、東京のアンダーグラウンドなクラブでの妖艶な一夜を演出してくれた。 その後は、「ゴッホ」「マチルダ」といった初期のレアな楽曲も入れつつアルバム曲を披露し、中盤では新時代のシティ・ポップの雄として知られるyahyel(ヤイエル)のボーカル、池貝 峻さんを迎えてライブ直前にデジタル音源がリリースされたというコラボ楽曲「生きろ」も披露。池貝さんの登場の仕方がまた独特(笑)。袖からではなく、ステージの中央を登って登場したように見えたんですけど。遠目だったので分からなかったけど、どうやら中央に短い花道があったようでその下に隠れていたようである。 コラボを披露した後は、終盤戦に向けて一気にスパート「シャクシャイン」や「桃太郎」などの人気曲をこのタイミングでドロップ(と言っても、「桃太郎」は相当アレンジが加えられていたが…)。アルバムの中でも最もポップな作風である「メロス」も登場し、とうとうライブも終盤。ここからが、水カンの真骨頂とも言える演出が始まる。 「ピカソ」でせり出された花道に腰を掛け、客とほぼ0距離でパフォームするコムアイちゃん。ケータイで写真を撮られまくっているが何のその(笑。っていうか、撮影はOKされていたのかな?)。ファンとの繋がりを感じるような空気を出したあとで激しいトラックが流れ出すと、ステージが真っ赤な幕で覆われ、そのまま「ウランちゃん」になだれ込む。その幕も外され、どこに向かうかと思ったら客席頭上に設置されたワイヤーで引き揚げられた状態で固定。つまり、会場は少なくともスタンディング・フロアは赤い幕で覆われた状態になったのである。 余りにも低い天井の中でそのまま「愛する者たちへ」が披露。お客さんもコムアイちゃんも身をかがめながらというちょっと異様な状態になったが(爆)、小さな山小屋で暖炉を囲みながら、慈しむ愛をそこはかとなく感じたのも確か。そして、とうとう客席に彼女は降り立ち、PA席付近(ちなみに、アタシが立っていた位置のほぼ後ろ)に用意された脚立をそのちょうどPA席やや前方に設置。そこによじ登って、歌唱を続けるコムアイちゃん。静かな曲ではあるが、周囲が凄いどよめいている(笑)。コムアイちゃんはそれさえも楽しんでいるようで、無邪気な笑顔を見せていた。 そして、曲が終わり脚立の頂上に立ったまま、「今日はどうもありがとう!」と一声かけた後に「一休さん」がドロップ!脚立上に直立のまま歌唱するコムアイちゃん。一歩間違うと極めて危険な状態な感じだが、そんなことお構いなしに、踊りまくるフロアーを横目に一心不乱に歌う。 そして最後の曲となった「マルコポーロ」では脚立から降り立ち、2階席の上手側にあるバルコニーのようなところに向かって静かに行脚し、静かに一礼。そして、銀幕のようなバルーンに包み込まれるように消えていった。・・・・これで終幕。 アートの側面を強調したステージになるとは思っていたが、それだけではなく、これまでの彼女のステージで見てきたような驚きと感動もしっかりと盛り込んだ見事なステージ。何度も同じことを言っているかもしれないが、表現の面で別の可能性を示した水カンのこれからは、どうなっていくかそれだけでも楽しみだし、それに伴って行われるだろうライブもきっと同じようにアートとしての感動とエンターテイメントとしての楽しさ両面を詰め込んだステージを披露してくれる。やっぱり水カンは水カンだなと感じさせてくれた。 ちなみに、このライブでは紗幕などのスクリーンに映像を映し出したり、武道館公演のようなレーザーや特殊な照明演出はほとんどない。それどころか、ライブに常設の照明は全く使わず、黒子としてステージに上がる数名のスタッフが持ち運ぶライトと客席に設置されたスポットライト、さらに幕を揺さぶらせるための扇風機、その他各種小道具ぐらいしか演出として用意された道具は無かったような。最先端の技術とは逆行する、まさに「ガラパゴス」な演出だったのに、異世界にいるかのような空気を演出するとは、ステージを構成する力も半端ないものを感じたりした…。 PA席にはトラックメイカーのケンモチヒデフミさんも見守っていた?らしく、退場するお客さんに挨拶していたのが印象的だった(というより、お客さんに気づかれたから挨拶をしたという感じかな?)。とにかく、やっぱり水カンのライブは楽しいと感じるものだったわね。 とりあえずセトリを。 キロイのうた かぐや姫 チュカパブラ ゴッホ(たぶん) マチルダ 見ざる聞かざる言わざる 南方熊楠 生きろ シャクシャイン 桃太郎 メロス ピカソ ウランちゃん 愛する者たちへ 一休さん マルコポーロ というわけで、11月のライブ感想文の一部でした。 ではではノシ お疲れっす!!
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