Love your life 〜 なぜベストを尽くさないのか

仕方ないでしょ?世界は残酷なんだから…(by 進撃の巨人より)

エヴァTV版全話ストーリー紹介

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いよいよ今日でエヴァTVシリーズ各話紹介も終わり。お付き合いくださいましてありがとうございました。もう少しで終わります。この各話紹介はね(笑)。とにかく、ガンガン行くっすよ!!


第弐拾伍話  終わる世界

第17使徒であった渚カヲルを殲滅(せんめつ)し、人類の危機は去った。しかし、人類補完計画はそれと同時に発動された。人々の心の奥底の世界が表出され始め、ジレンマに苦しむ者が出始めた。人として生きる上では、必ずどうにもならないジレンマが存在する。

今人々の心は、補完計画によって自我境界を越えて一つになろうとしている。従って、互いが互いの心の中を窺い知ることができる状態になっている。そんな中で、シンジは、自分の心の奥の出来事が表出されると同時に、ミサトの心を、そしてアスカの心を見ることとなる。
実験劇場のような舞台の上で、展開される彼らが密かに持っていた希望、そして悲しみと痛みが露にされる。

第1に取り上げられたのは碇シンジ。彼は初号機によってカヲルを殺したことを責めている。たとえ作戦でも、人類の脅威となる使徒であったとしても、カヲルはシンジの理解者だった。そのカヲルを自分の手で殺してしまうなんて…。
シンジはそんなジレンマに苦しんでいた。

続いて、葛城ミサト。彼女は使徒への父親の復讐のためにネルフに入った。しかし、そこはかつて父親が所属していた組織。結局、父への復讐を誓い、けじめをつけようとしていたのに、父の呪縛から逃れられない自分に嫌悪感を抱くことを何よりのトラウマにしている。
それによって自分が本当に欲しかったもの、「幸せ」という価値を見失っていたことに気づかされる。
「自分の幸せへの渇望のため、男(加持リョウジ)に抱かれたかったのか」

そんな疑念が彼女自身を責め、もがき苦しみ始める。彼女が望むものは一体何なのか。

惣流・アスカ・ラングレー。幼少のころに起きた悲しい体験。
父親が実験で起きた事故で死亡し、そのショックで母親が精神障害を起こす。母親は古ぼけた人形を自分の娘だと思いこみ、病室のベッドの上で毎日のようにその人形にアスカの名を呼び語りかける。そんなある日、母親は言う。
「あなたのパパは、私たちのことが要らなくなったのよ。だから、一緒に死んでちょうだい…」

・・・・翌日、病室で首を吊った母親の姿を見たアスカ。その母親の表情は奇妙にも嬉しそうな表情だったという。その表情を見てアスカは、誰の手も借りず生きていく。エヴァに乗り、誰からも認められるようになる。そのような強い決心を持ったが…。エヴァに乗っても、使徒に勝てなかった悔しさが、アスカは彼女自身の価値を見失う。

アスカ「パパもママも嫌い。男の子も嫌い。・・・・でも、一番嫌いなのは私。私を…殺さないで」

如実に現れる人々の「欠けた心」。その心によって心が痛み、痛みから逃避しようとする人々は、このようなことが起こるようになった今の世界を、「終局の一つ」と気付く…。

「そして、人類の補完は・・・・・、つづく」


第弐拾四話の鮮烈なエピソードからどんな展開になっていくのか!!と期待していて見ていたら、「何じゃい、こりゃ!?」という話の展開。要約すると上のような感じになるけれども、映像からの情報は非常に奥深く、1回見ただけでは意味不明なディープな演出となっている。
総集編と言うわけものでは全くないが、過去に出てきた映像を組み合わせ、主要な登場人物の抱いてきた思いを中心に(と言うより、それしかスポットが当たらないんだが…)、ストーリーが構築されている。

ちなみに、過去の映像にまぎれてこの弐拾五話では気になる映像も登場する。地底湖らしき場所で格納されている弐号機、その中でうずくまるアスカ、通路で血を流し倒れこむミサト、誰かに銃に撃たれた形で水に浮かんでいるリツコの死体、対面するゲンドウとレイ。
これらの映像は主に、旧劇場版「THE END OF EVANGELION」で登場する映像である。すでに、新ストーリーのための映像が出来ていたということはTVシリーズでも具体的な映像化で人類補完計画を語る準備は製作者サイドは行っていたと思われる。しかし、後の話では「構成が膨らみすぎて、TVの枠では語りつくせなくなった」ということから、劇場版と言う形で人類補完計画を語るという方向性が決まったという。
とにもかくにも、なんか消化不良な感じであっても、TV版は最終回を迎えるのではあった。


最終話 世界の中心で、アイを叫んだけもの

人類補完計画。その実行中の中でこの物語の主人公、碇シンジは自分の存在価値というものを見つけ出そうとしていた。

シンジは、幼少時代に父親・ゲンドウに捨てられたと思いこみ、知人の下で生活するようになった。ただ、そこでは殆ど何もない、只そこにいるだけの無価値な生活でしかなかった。そんなある日、エヴァに出会った。そして使徒と戦い、幾度となく苦しい決断を迫られながらもこのエヴァに乗っていた。
 そのような、エヴァに出会ってからの出来事を通じて彼は「何故エヴァに乗るのか」という質問にはこのような回答をするようになった。

シンジ「それが、僕のすべてだから…」

 だが、それは「エヴァに乗る。それだけしかない」と自分の世界を狭量とし、自分の絶対的な価値を低めるものでもあった。「自分にはそれだけしかないのか」。そんな葛藤こそ、彼を苦しめる根源であった。

 周囲の人々はそのようなシンジの持っている価値の持ち方について提言をする。最初は厳しく突きつけられるものであったが、そのような言葉を聞くうちにシンジはあることに気付く。「エヴァに出会ってからの生活の中で徐々に僕も変わっていく。それによって、僕の周りの世界も変わってきたことも事実なんだ」。

 それに気づいた時に…。
シンジは、別の次元の世界を見た!!

それは、エヴァと言うものが存在しない世界。だけど、シンジは両親と、そしてクラスメイト達と普通に笑って過ごしている世界。明るく、充実しているシンジの表情がそこにはあった。
この世界を見てシンジは悟った。

シンジ「僕は臆病で、何も出来ないダメな人間だ。でも、生まれ変われるかもしれない!!」

シンジは自分自身の取り巻く世界を変えていける力が自分の中にもあって、エヴァに乗らなくても生きていける世界があると知った。「そんな世界があっても悪くはない!!僕だってやっていける!!」そんな決意表明が心を覆っていた闇を打ち破った。闇が過ぎ、光注ぐ場所では、今までシンジを支えていた全ての人々(ミサト、リツコ、トウジ、ケンスケ、ネルフ本部の人々、そしてゲンドウとユイ…etc.)が成長したシンジの姿を喝采し、心から祝福している。誰かが言う。

「父にありがとう。母にさようなら。そして、全ての子供達(チルドレン)に…、
              おめでとう」

…全ての物語はこれで完結した。



最終話も弐拾伍話と殆ど同じタッチで、過去の映像をコラージュのように登場させ、キャラクターの内在する心的情景を映像化している。テロップも効果的に使われており、これまでのアニメにはない演出効果が配されている。んが!!「この結末は、一体・・・・何?」と当時は思ったものである。最後のテロップで「おめでとう」と出てくる印象的な一場面があるけれど「何が『おめでとう』やねん?」と当時高校の頃の僕は思ったものである。

ただ、成長して経験を積んでいる今だからこそもう一度見ていると、この結末の意味が分かる。シンジは、補完計画によって互いの心をフィルタとして自分の心を見直して見て、自分でも自分の世界を変えることができる、自分を取り巻く別の世界が存在するということに気付くという過程が描かれているということが理解できる。
このエヴァンゲリオンというアニメは、使徒との戦いを通じて少年達の成長にも主眼を置いて物語が造られていたということも、弐拾伍話と最終話で総括されていると思われる。

と、僕がこのような一定の理解を得られるようになったのは数年前なので、放映当時は見た後に「え〜〜〜!!!」という感想を持ったのは確かである(笑)。他のファンの人の間でも賛否両論の意見が飛び交い、今に至るブームの火が点いた原因にもなったと思われる。
 
 ちなみに、この最終話のタイトルは、あるSF小説のタイトルから取られたものである(誰が書いたかは忘れました…。確か外国人です)。名前が似ているからと言ってヒット作、「世界の中心で愛を叫ぶ」とは全く関連性がないのは間違いない…。

 あと、先日放送されたテレビ朝日の深夜番組「アメトーク」でエヴァンゲリオン芸人の熱いトークを紹介する新聞のテレビ欄でさりげなく「おめでとう」と書いてあったが、これは最後のテロップの言葉であろう。この言葉を見た瞬間、「取ってんな〜」と朝っぱらから思った僕だったりする。
「アメトーク」自体見ていない僕で、この回も見ていないんだが、どうやら予想以上の熱い内容だったようである。お笑いグループ・オリエンタルラジオの中田さんが妙なフェチニズムを暴露したこともあって、「見ないで良かった〜」と思う半分、「ちょっと見ておけばよかったな〜」と思ったりする。

とりあえず、これでTV版の物語は、色々な思惑が交錯される中で一応は「完結」となった訳です。と同時に、このブログにおけるTVシリーズ各話解説も終わったんですが、まだまだエヴァ・エッセイは続くであります!!いや、続かせるであります!!!!(←なぜか、ケロロ軍曹の口調)

次は劇場版っすよ!
でも、ちょっと疲れたな〜。他のお話もしないとな〜と思う僕でありました。


お疲れっす!!!

あぁ、気がつけば堺ブレイザーズが準決勝進出ですって〜〜!?嬉しいっす!もう、行くしかないっすね!!

今日もガンガン行くっすよ〜〜〜!!!

 エヴァTVシリーズ全話紹介、ようやく残すとこ3回を紹介するだけとなった。最初マニア心に火が点いてしまい、「おお!!(見ている人がどう思おうと)なんて楽しい企画なんだ!!」と喜んで書いていましたが、だんだん「さっさと終わらせて〜〜〜!!」という感覚も出始めてきました(笑)。

 なので、さっさとやります…。今日紹介するのは、前にも言いましたが日本アニメ至上最高傑作の部類に入るエピソードであります。


                 第弐拾四話  最後のシ者

 第16使徒の殲滅(せんめつ)。倒すべき使徒は残すところあと1体となったが、「ゼーレの老人たち」は碇ゲンドウへの背任行為の代償をいかにして払わせるかを諮っていた。
 初号機の覚醒、人類補完計画に必要な道具であったロンギヌスの槍を使っての使徒殲滅、そして零号機の損失…。ゼーレのシナリオを次々に犯していくゲンドウの行為は、「老人たち」の反感を買っていた。そして、「老人たち」は本来の予定を繰り上げるため、「ある人物」をネルフに送り込む決断を下す。


 その頃、シンクロ率がとうとう0%になり、行方不明になっていたアスカの消息を掴み、ネルフ本部に連れ戻すという出来事があった。行方不明になってから、5日後に捕捉。ネルフ保安諜報部にしてはあまりにも遅い行動である。
 そして、そのタイミングに合わせたかのように「フィフスチルドレン」の派遣が決定した。今回の派遣は「人類補完委員会」が直接人選した子供が派遣されるという。余りにも出来すぎたシナリオに、ミサトの疑念は増すばかりであった。

 ……第3新東京市は、先の零号機の大爆発により都心部は殆ど見る影もない。瓦礫に芦ノ湖の水が流れ込み、足場もないほど。その水辺で孤独に佇むシンジ。彼を慕っていた、トウジ、ケンスケ、そしてクラスメイトは全員疎開。アスカに至っては、本部の病院で投薬治療の最中で会うことが出来ない。レイには会ったとしても何を話せばいいのか分からない…。結局、最初と同じ一人ぼっちになってしまったシンジ。

そんな時である。不思議な少年にシンジは出会う。少年は「渚カヲル」と名乗る。

 カヲルは初めて出会ったシンジに対して屈託なく話す。そして、カヲルは「キミと同じ仕組まれた子供、フィフスチルドレン」としてこの場に現れたことをシンジに話す。シンジの戸惑いながらのあいさつに対しても笑顔でこたえるカヲル。
 人との一時的な接触を極端に嫌い、積極的に話しかけてくるカヲルを少し煙たがるシンジ。そんなシンジの心さえも、

カヲル「ガラスのように繊細だね、特にキミの心は。」
シンジ「・・・・」
カヲル「好意に値するよ」
シンジ「好意?」
カヲル「好きってことさ」

 と、寛容に受け入れる。その一方で、レイと出会ったときにカヲルは「キミは僕と同じだね」と意味深な言葉をレイに語りかけるなど、非常に謎めいた部分が多く見られる。

 更に、その日のシンクロテストで驚くべき結果が出る。カヲルのシンクロ率は、初めてエヴァとシンクロするながらも、レイ、シンジを抜いてトップの高さであった。システム的にあり得ない結果に一同は困惑する。だが、ミサトは「事実を認めてから、原因を探りましょう」と冷静に結果を受け止めようとしていた。


 シンクロテストの結果からその原因を密かに調べていた、オペレーターの伊吹二尉。その結果はあまりにも非理論的なもののため、公表出来なかったようだ。後に、同じくオペレーターの日向二尉がそのデータをこっそりと「無断借用」し、ミサトに極秘裏に公表する。そのデータを見たミサトは…。「何、これ!!」と驚きを隠せなかった。
 「カヲルは、エヴァとのシンクロ率を自在に操ることのできる」という記述が結果には載っていた。余計にその正体が謎めいたものになる。ミサトは、レイのダミーを破壊し、ゲンドウによってネルフ本部のとある一角で幽閉されていたリツコに少年の正体を聞き出す。

ミサト「フィフスの少年はいったい何者?」
リツコ「…おそらく、最後の使者(シ者)」

 もし、リツコの言うとおりカヲルが最後の使者、つまり17番目の使徒であるならいずれターミナルドグマの「アダム」を狙いに襲いかかってくるはず。だが、その恐れるべき事態は早い段階で起こった!!

カヲル「さぁ行こう。『アダムの分身』。そして、『リリンの僕(しもべ)』…。」

 ケイジでカヲルがエヴァ弐号機の前でこうつぶやき、使徒に近付くと、エントリープラグを挿入していないはずの弐号機が起動を始めた!!そして、それと同時に警報が鳴り響く!!

 ネルフ本部内に使徒を確認した。それは、カヲル本人であった。「老人たち」は使徒であるカヲルを直接本部に送りこみ、カヲルをアダムと融合させ「サードインパクト」を引き起こそうとしたのだ。ゲンドウは初号機の追撃を命じる。シンジはカヲルが使徒であることが信じられなかった。しかし、事実を受け入れ、カヲルを追いかける。

シンジ「裏切ったな!!僕の気持ちを裏切ったな!!父さんと同じに裏切ったんだ!!」

 カヲルに追いついたシンジ、そして初号機。しかし、弐号機がカヲルとの接触を阻む。弐号機と初号機の戦闘が始まったのを横目にターミナルドグマの「アダム」を目指すカヲル。ミサトはこの事態の収束を図る最後の手段として、ネルフ本部の自爆を考慮し、日向二尉にスタンバイを伝える。
 日向は、辛い思いをさせて済まない謝るミサトに対して「いいんですよ、あなたと一緒なら」と答える。

 しかし、事態は思わぬ方向に向かう。遂にターミナルドグマにたどり着いたカヲル。だが、光波、電磁波をも遮断し、その後のカヲルの動きがモニター出来ないくらいの強大なA.T.フィールドが発生。そして、カヲルの消息が消える前にカヲルとは別の「使徒」分析パターンが出される。ターミナルドグマには、レイの姿があった。迂闊に自爆を決意することはできない。
 そして、アダムへの最終安全装置、「へヴンズ・ドア」を開けて、中に入るカヲル。カヲルはゆっくりと「アダム」に近付き、同化を図るが…。

カヲル「違う!!これは!!!!…『リリス』!!!そうか、そういうことか、リリン…。」

カヲルは寸前で同化を諦める。求めるべき物がそこにはなかったようだ。そして、弐号機を何とか沈黙させ、カヲルを捕らえた初号機。一握りでカヲルを、いや、使徒を殲滅できる。
 カヲルは「早く僕を消してくれ!でないと、キミらが消えることになってしまう!」とシンジに伝えるが、シンジにはどうしても出来ない。そして、カヲルはこれからの人類の行く末や自分が何のために生まれたのかをシンジに説明し、最後に一言、シンジに伝える。


カヲル「ありがとう、キミに出会えて本当に良かった。」


二人、沈黙。・・・・・・・・・・・・・・後、


・・・・・・・・・・・。


鈍い音とともにカヲルは初号機によって圧殺。第17使徒(正式な使徒の名は「タブリス」で「自由意思」を司る天使とされる)は殲滅された。

 夜の湖畔、シンジはミサトに語る。カヲルが自分のことを好きだと言ってくれたこと。彼は自分なんかよりずっと「良い人」だったこと。そして、自分よりも彼が生き残るべきだったということを。涙ながらに…。
 しかし、ミサトはこう答える。

ミサト「違うわ。生き残るのは生きる意思を持つ者だけよ。彼は生きる意思を捨て、見せかけの希望に縋ったのよ。シンジ君は悪くないわ…。」

 ミサトのこの言葉、シンジの心に重く響き、シンジの心は再び霧の中をさまよってしまうのであった…。



 エヴァの物語の最終盤に登場してくる新たなキャラクター、渚カヲル。彼の不思議なキャラクターと美形なデザインは当時女性エヴァファンに高い人気を誇っていた。そして、最後の使徒であることから、シンジに様々な言葉を投げかけ、それが直接今後の人類補完計画の内容に関わってくるものになってくる。

 特に「A.T.フィールド」についてのカヲルの語りは非常に重要。カヲルは「A.T.フィールド」を「心の光」と呼んでいる。これは人間誰しもが持つ個人の絶対領域を守るために張られる、「心の壁」を意味し、人類全員の「心の壁」が崩壊したらどんなことが起こるのか。
 そのテーゼが人類補完計画を知る意味でなくてはならない解釈である。その重要な解釈がこの弐拾四話で初めて登場する。
 
 また、アダムと呼ばれていたドグマに幽閉されていた「物」が、実はリリスであったという設定も気になるところ。リリスは明確に語られないが、第2使徒と位置付けられるのが通説である。
 使徒がアダムと同化することによって、サードインパクトによって人が滅ぶということが考えられていたが、その肝心のアダムが無い。アダムはどこにあるのか。そして、カヲルを送り込んだゼーレの真の目的は何か。なんで、わざわざ使徒を本部に直接送り込むなど人類滅亡を早めるような行為をしたのか…。様々な謎が一気に噴き出してきた第弐拾四話。その全てが語られるのは、この後の第弐拾五話と最終話・・・・・。

ではないんですね〜〜〜!!!実は。

 全てが明らかになるのは旧劇場版なんです。ただ、TV版もある一定の解決に向かいます。でも、当時は賛否がはっきり分かれるような展開だったのが次回以降のエピソードなんです。これが、「終局」として認められるかどうかはあなた次第です!!

 ところで、この記事の最初に「この回はアニメ至上最高傑作のひとつ」と偉そうに僕はほざいていましたが(汗)、ストーリーの構築の仕方、「謎」の登場のさせ方、映像美、演出。どれをとっても完璧の出来だからです。特に最後のシンジがカヲルを圧殺するシーン。圧殺する前に約40〜55秒間という長い静止が入る場面があるのですが、これがまた…。
 エヴァのTVシリーズではこのような1場面をずっと静止して見せるシーンが何個かありますが、このシチュエーションはそれらの中で最も、美しく、そして残酷なシチュエーションと言っていいでしょう。シンジの苦渋の決断を迫られた苦悩がじっくり伝わってくる名シーンであります。

 なお、この第弐拾四話はBGMにもこだわりがあるようで、なんとベートーヴェンの交響曲第9番「合唱付き」の4楽章、1曲しかBGMとして流していないんです。CM明けの後半部分では合唱部分のほぼ半分(序盤のAllero assaiの部分始まり「歓喜の歌」を経て、その後のAndante maestosoの途中まで)を大胆に使用しているんです。この演出は凄い。
 ストーリーもこの合唱の歌詞に連動している部分が見られるので、この曲を使用した意味合いは大きいと思われます。
 ちなみに、この曲は4楽章編成で作曲されており、全曲で1時間近くを要する文字通り大曲です。4楽章だけで20分以上はあります。でも聞きごたえは十分ですよ!是非通して聞いてみてください。聴けば聴くほどいい部分が見つかります。

 おぉ!!文字数がなくなった!!!今日はとうとう1話しか紹介できなかった…。ついつい熱くなっちゃって…。まぁ、と言うわけで、

つづく。

出し惜しみはないっす!!今日もガンガン行くっすよ!!


  第弐拾弐話  せめて、人間らしく。

 エヴァンゲリオン・プロダクションモデル弐号機。それを操るエリートパイロットであるセカンドチルドレン、惣流・アスカ・ラングレー。彼女の心は今、混迷を喫している。
 第13、14使徒との戦闘で自分がなにも出来なかったこと、自分よりも出来の悪いはずの「馬鹿シンジ」に2度も助けられたことを屈辱として心に残留している。そのためか、アスカは周囲に当たり散らし、彼女の周りにいる人間を蔑む態度をこれまで以上に多く取るようになる。
 特に、ファーストチルドレン・綾波レイには「機械人形みたいで、昔っから嫌いなのよ!!」と激しく嫌悪感をあらわにする。そして、その心的状況を表すかのように弐号機とのシンクロ率が低下していく結果に…。

 ある日、衛星軌道上に第15使徒「アラエル」(「鳥」を司る天使)が突如襲来する。ミサトは、初号機がゲンドウの絶対命令により凍結されているという状況と最近のアスカの状況とを合わせて判断し、レイの零号機を先行して出動させようとする。
 しかし、アスカは「冗談じゃないわ!!」と切り出し、独断で弐号機を出撃させる。ミサトはこの行動を止めようとしなかった。ミサトは、結果如何ではアスカを弐号機から下ろす覚悟もあったようだ。

 出現位置から微動だにしない使徒。長距離レンジからのライフル射撃の作戦を展開しようとし、狙いを定める弐号機であったが、ターゲットが定まったその直後!!!

 使徒が発した光が、弐号機を包み込み、その瞬間から、アスカは精神攻撃を受けることとなる。心は乱され、弐号機の制御をすることが出来ない。この使徒はアスカの心を侵食し、その中に隠されたトラウマを表出させて再起不能に陥れる、新種のタイプのようだ。
 バックアップを担うレイが、別の角度でスナイパーライフルで射撃したが、衛星軌道上の使徒のA.T.フィールドを打ち破るにはエネルギーがまるで足りない!

 侵されるアスカの心。普段は明るい雰囲気を持ちながらも、プライド高く、エヴァに乗ることに誇りを持っているアスカの心の奥底は、実はあまりにも繊細で誰よりも愛情を欲しているということが露になる。幼少の頃の母親の無残な姿。母が死に、新たな家族と折り合いがつかないこと。そんな思いから、彼女はこのようなことを考えながら生きるようになっていたのだ。

アスカ(少女時代)「パパもママも要らない。一人で生きるの!」

 そして、エヴァに乗り、誰からも認められたかった。アスカの辛い思いをして打ち出した答え。それは本人にとってはあまりにも痛みを伴い、消去したい過去であったのだが、使徒の精神攻撃により、その出来事が冗長してアスカの心を満たしてしまい、アスカは再起不能に陥る…。

 何とか使徒を殲滅(せんめつ)する作戦を打ち出そうとするミサト。その時、ゲンドウはレイにターミナルドグマに保管してある「ロンギヌスの槍」を使用することを命じる。槍は「アダム」の胸に刺さっており、ミサトはゲンドウに「アダムとエヴァの接触はサードインパクトを引き起こす可能性があります!!あまりに危険です!!」とその命令を取り消すよう懇願したが、ゲンドウは受け入れない。
 ゲンドウのこの態度から、ミサトはその程度ではサードインパクトが発生しないこと、そして、西暦2000年に発生したセカンドインパクトが起こったのは別の原因にあると確信する。

 レイの投てきした槍は上空を見たこともないスピードで突き抜け、そのまま一気に使徒を貫通した。ロンギヌスの槍はそのまま月軌道に乗ってしまい、回収することは不可能な状態となる。

 無事救出されたアスカ。しかし、彼女は救出されたことすら絶望でしかない。まさか、一番嫌っているレイに助けられるということが更に彼女の心を押しつぶすのであった。

アスカ「嫌い、嫌い!!みんな嫌い!!!大っっっキライ!!!!!!!!!!」
 

 この回からはチルドレンたちの心の情景にフォーカスを当てたクライマックスに相応しい内容の話が続く。その1回目はアスカの堕ちゆく姿が描かれるショッキングな回である。
 アスカが精神攻撃を食らうシーンでBGMとして使われているのは、バロック時代の作曲家・ヘンデルのオラトリオ(教会等で歌われる宗教の歌)、「メサイヤ」である。「Hallelujah!!(ハレルヤ)」という言葉が繰り返し出てくる有名な楽曲。
 その明るい曲の響きとは裏腹にアスカの心が侵されていくというシーンが映し出されており、その対比が印象的な演出となっている。ちなみに「メサイヤ」は「救世主」という意味がある。
 あと、「ロンギヌスの槍」の「ロンギヌス」とはイエス・キリストが磔にされた際、キリストに槍を刺した兵士の名前。その兵士は、白内障を患っており、槍を刺した際の返り血で病が治ったという神話が残されており、現在でも大切に祀られているという。



   第弐拾参話  涙

 綾波レイは、その出生から全てが謎に満ちている、ファーストチルドレン。彼女の心には常に、碇ゲンドウという存在があった。
 レイに対して異常に愛着を持つゲンドウ。レイはそんなゲンドウが言う全てのことを行おうとする。たとえそれが、「死」であっても…。

 そして、赤木リツコ。彼女の母親・ナオコが愛していたゲンドウを、リツコもまた愛してしまう。リツコもゲンドウのためを思うならどんな凌辱にも耐えられるという、レイと同じような気持ちを持っていた。


 アスカの精神がズタズタになり、シンジの初号機も凍結状態である以上、今後使徒が現れた時はレイ一人で戦わなくてはならない。そのような状況は、すぐ起こった。第16使徒「アルミサエル」(「子宮」を司る天使)が襲来。相手の出方を窺うレイに対して、使徒は突如零号機に襲いかかる。零号機のA.T.フィールドを突き破り、零号機の体に入り込む使徒。エヴァの生体部品が使徒によって侵されていく危険な状態がレイを襲った。

 至近距離でライフルを撃ち込んでも、使徒の体は貫けない。絶体絶命の状況下でゲンドウは遂に初号機の凍結を解除する。しかし、使徒は初号機にも容赦なく襲いかかる。レイはこの状況を打開するために、使徒を零号機もろとも爆破する決意をする。零号機のコアが潰れ、大爆発した零号機。その爆発の瞬間、レイは光の中でゲンドウの笑顔を見、涙を零す…。

 アスカだけでなくレイまでも亡くしてしまい、その悔しさをにじませるミサト。しかし、数日後レイが生きているという一報がミサトのもとに入る。シンジは、レイの入院している病院に駆けつけ、先の戦闘で助けてくれた礼を言うが、レイの態度はそっけない。

レイ「そう、あなたを助けたの…。」
シンジ「うん。覚えてないの?」
レイ「ううん、知らないの。たぶん、私は「三人目」だと思うから…」

 爆発の中心にいたはずのレイ。そのレイがなぜ助かったのか。「ゼーレの老人たち」は、レイの直接尋問をゲンドウに要求するが、代わりに「差し出した」のはなんと、リツコ!!リツコは尋問中、老人たちからゲンドウがリツコをこの場によこしたことを聞き、ある決意を下す。

 リツコはシンジを密かに連れ出し、セントラルドグマに連れて秘密にしていた「ある物」を見せようとしていた。だが、リツコの入力したセントラルドグマに入るためのパスコードが認識しない。
 ミサトが先回りし、加持から最後に渡されたマイクロチップのデータによって、パスコードを書き換えていたのだ。ミサトはリツコに「ここの秘密を見せてもらうわ」と言う。

 リツコは、シンジとミサトをセントラルドグマの中心部の奇妙なプラントに案内する。リツコがスイッチを押した瞬間、無数に点在するレイのクローンらしき肉体が現れた。ここはダミープラグのデータを保存するダミープラントであり、そのベーシックとなるパーソナルがレイだったことをリツコは2人に打ち明ける。これが、ゲンドウの進める計画の一部であることも話す。
 そして、リツコはダミーのレイ達を崩壊させるスイッチを押した。ぼろぼろと壊れていくダミーのレイ。ミサトは銃口を向け、リツコを制止しようとする。しかし、

リツコ「これは人じゃないわ!人の形をした「物」だもの!!」

と、ミサトに言い放つ。そして、ゲンドウに裏切られた思いを打ち明け、このダミーを「破壊」したのだと語り、リツコは泣き崩れる。この惨めな姿をみたミサトは一人思う。

ミサト「(エヴァに取り憑かれた人の悲劇か…。私も同じかも…)」


 レイの心の中を初めてみることができる回。レイの心を映し出したシーンは物静かであるが、「寂しさ」の意味をもう一人のレイと問い掛け合うという奥深い内容となっている。また、レイが言った「私は三人目」という衝撃的なセリフも謎を解く鍵として密かにちりばめられたもの。
 三人目と言うのは、最初に幼小の頃に赤木ナオコに絞殺されたレイ、そして、この弐拾参話で自爆したレイ。その次に登場したレイと言う意味。レイの正をTVシリーズ、旧劇場版では明確に語られないが、レイは人類補完計画実行のために造られたクローンであるということが読み取れる。
 ゲンドウは別の目的でこの人類補完計画を「利用」し、あることをしようとしていたと思われるのだが、それが語られるのは旧劇場版の第26話である。


 謎の一つ一つが徐々に明らかになり、各キャラクターの思いもどんどん明るみに出てきて、いよいよ結末が気になるところ!!しかし、このクライマックスでアスカとレイのフォーカスしたエピソードが続いたのであれば、主人公のシンジのエピソードもあるのではと思った方!!
 そう、次に紹介する第弐拾四話はシンジの心の喪失を美しくも残酷に描き、全てのアニメ史に残るであろう、最高傑作のエピソード「最後のシ者」なのです!!!

…でも、文字数足りなくなっちゃった…。

と言うわけで、


つづく(←ブログごときで引き延ばすほどのことか?と毎回思うんですがね…)

 いつの間にか、スローペースになった各話解説。果たして、最終話にいつ辿り着くんでしょう(笑)。
ちなみに、新劇場版のDVD、発売日前日に買いましたよん。
では、今日もガンガン行くっすよ!!


第弐拾話  心のかたち、人のかたち

 第14使徒との戦いで、400%という驚異的なシンクロ率を以って使徒を殲滅(せんめつ)したうえ、S2機関を自ら取り込もうとしたエヴァンゲリオン初号機。人類補完委員会では、この予定外の出来事に困惑する。委員会のメンバーは、ゼーレへの背任行為ともいえる行動を取り続けるネルフ総司令官・碇ゲンドウの解任もほのめかし始めている。
 そのような状況の中で、ゲンドウは先のような暴走を起こした初号機は委員会の別命あるまで凍結とする形で、委員会に調子を合せるという対処を取ることとした。
 しかし、問題はそれだけではなかった。先の戦闘で零号機と弐号機は大破し、修復にはかなりの時間がかかる。ネルフ本部も使徒によって半壊状態に陥っていた。しばらくは、予備の第2発令所を使用することとなるが、こちらの修復も尋常ではない。さらに、最も大きな問題が彼らの前に待ち受けていた。

シンジが初号機に閉じ込められたままなのである。

 エントリープラグの排出コードを打ち込んでも、初号機からの反応が返ってこない。おまけに中の状態がモニターできず、むやみにプラグを強制的に抜き取ることも出来ない。
 何とかして、中の映像が主モニターに映し出された瞬間、一同は絶句する。何とシンジの姿がない!!シンジの着用していたプラグスーツしか残されていないのである。いったい何が起こったのかミサトはリツコに詰め寄るが、「エヴァの意思」がシンジを取り込もうとしたのかもと言う曖昧な返答をするリツコに対してミサトは、

ミサト「何とかなさいよ!!あんた達が造ったんでしょ!?最後まで責任取りなさいよ!!」

と、リツコに怒りをぶつけた。

 数日後、リツコを始め技術開発部の職員は、シンジのサルベージ計画を考案する。リツコは、シンジは現在、エヴァ起動時にいつもエントリープラグ内に注水される「L.C.L.」と呼ばれる液体と同化しており、シンジの魂や記憶もその中に存在していると分析。シンジの肉体をL.C.L.の中から再構築し、精神を再びその肉体に宿すというのが、このサルベージ計画の概要である。
 大がかりなシステム構築が必要と思われ、準日までにかなりの日数が必要と思われたが、1ヶ月で準備が完了した。これは、ネルフという組織が誕生する以前に同様の事故があった時にこの作戦が実施されたことがあるという。その時の結果はリツコによると、「失敗した」とのこと…。


 一方、原始宇宙に酷似したエントリープラグ内をさまようシンジの精神は、幼き日の記憶、父への思いとエヴァに乗らなければならない現状への葛藤、そのような心の内的宇宙の中を「旅」していた。

 シンジが、今望むこと。エヴァに乗って頑張っている自分を認めてもらいたい。誰かに優しくもらいたい。だけど、どうしてエヴァに乗るのか、その目的が分からない。だから、何のために生きるのか分からない・・・・。
 そして、誰かが言う。「あなたは、自分の意思でエヴァに乗ることを決意した。その事実は変わらないのよ…」
 そのような感情の起伏の中、聞こえてきたのは母親、碇ユイの声。その方向にシンジは「泳いで」いく…。

 現実世界では、シンジのサルベージ計画が実施されたが、遂行の途中でエントリープラグのハッチが開き、プラグ内のL.C.L.が放水される。・・・・本計画は、失敗に終わる。
 号泣するミサト。しかし、しばらくするとシンジの肉体もプラグの中から排出された。


 無事シンジが救出されたその晩、ミサトは加持とホテルの一室で密会する。加持はミサトにある物を「口移し」で渡す。そして、加持がミサトにそれが加持からの最後の「プレゼント」だと言う…。


 この回は、シンジが内的宇宙をさまよう光景がメインとなっている。L.C.L.とシンジが同化し、魂がそこに存在するという描写が出てくるが、これは実は人類補完計画の全貌を知る上で非常に重要な描写となっている。また、シンジの精神世界でミサト、アスカ、レイの順番で同じようなセリフを繰り返すシーンがある。その時のセリフは

「私と一つにならない?心も体も一つになりたい?それはとてもとても気持ちのいいことなのよ」

と出てくる。このセリフも、補完計画の知る手がかりとなっている。劇場版の第26話で補完計画の具体的描写があるが、これを見た後でこの第弐拾話を見るとそのことが非常に良く分かるであろう。
あと、一番最後のミサトと加持がホテルで密会するシーンで、ミサトの喘ぎ声が聞こえてくるのだが、これは当時、放送後「子供が見る時間帯にそぐわない!!」描写ということで抗議が殺到したという…。


第弐拾壱話 ネルフ、誕生

 特務機関ネルフ副司令である冬月コウゾウが、加持の手によって拉致される。その共謀者の疑いがあるとしてミサトも、ネルフ諜報部の職員によって拘束される。
 拉致された冬月の前に現れたのは、人類補完委員会のメンバーではなく、ネルフを、そして全ての計画を裏で操る「ゼーレ(SEELE)の老人たち」であった。

 「老人たち」は、冬月にゲンドウの最近の行動についての尋問を繰り返す。その時に、冬月の脳裏には、ここ「ネルフ本部」が誕生するまでの記憶が蘇っていた。

 冬月が大学教授時代に出会った碇ユイ、そして、当時「六分儀ゲンドウ」と名乗っていた現在の碇ゲンドウ。西暦2000年、セカンドインパクトの発生。そして、蒸発した南極大陸の視察に派遣された際、発見された謎の「光の巨人」を写した写真。そのような、セカンドインパクトを「大質量隕石の衝突によるもの」と事実と異なる説を流布したゼーレと言う謎の機関の存在…。


 西暦2002年の箱根、人工進化研究所なる施設で冬月はその研究所で所長を務めていたゲンドウにセカンドインパクトの真意を問う。そして、「あの資料を公表し、君達のしたことも世間に知らしめる」と脅迫めいたこともほのめかす。だが、ゲンドウはしらを切り続けた。そして、冬月を「ある場所」に案内する。
 そこは、施設の地下にある巨大な空洞。現在のジオフロントだ!そして、その先には「ゲヒルン」と呼ばれる中枢組織があった。そこには、ゲンドウと結婚した碇ユイ、そして、リツコの母親・赤木ナオコの姿があった。
 ナオコは、「ここは目指すべき生体コンピュータの姿を模索するベストなところ」として研究を続けており、「マギ」と呼ばれるスーパーコンピュータを開発していた。そして、ゲンドウとナオコはその「ゲヒルン」の内部に保管された、開発途中のある人型のロボットを見せる。冬月は「光の巨人」をここに持ち込んだのかと、一瞬打ち震える。しかし、ナオコはこう答える。

ナオコ「我々ゲヒルンでは、あの巨人を「アダム」と呼んでいます。が、これは違います。オリジナルではりません。」
冬月「まさか!!!」
ナオコ「そう、『アダムより生れしものはエヴァ』です。」

 これは、エヴァンゲリオンのひな型たるテストタイプ、零号機だったのだ。ゲンドウは冬月に「人類の新たな歴史を見よう」と冬月をゲヒルンに抜擢する。

 ある日、ユイが実験台となってエヴァの起動実験が実施される。その場では、まだ幼いシンジの姿があった。ユイは、シンジに明るい未来を見せたいという希望からシンジを研究所に呼び寄せていたのだ。・・・・しかし、実験は失敗。ユイはこの事故で死亡。
ゲンドウは、この事故を何かのタイミングと見計らって、謎めいた計画を提唱すると冬月に話す。その計画こそ「人類補完計画」であった。

 ナオコの娘、リツコはゲヒルンに配属され、その初日、ゲヒルンの発令所の中を見学に来る。そこではナオコとゲンドウが密会している姿があった。ナオコは、ユイを死しても愛しているというゲンドウの心を妬むが、「それでもいい」とゲンドウを抱擁するのであった。それを遠目で冷やかに見つめるリツコ…。


 スーパーコンピュータ・「マギ」の本体が完成したその夜、ナオコは一人安堵の表情を浮かべていた。その背後から、最近ゲンドウがゲヒルンに連れてきた謎の少女・「綾波レイ」が現れる。ナオコはレイに声を掛けるが、レイは「私のことはほっといて、ばあさん」と悪態をたれる。ナオコは当然その態度を注意するが、レイの次の一言で我を見失う。

レイ「所長(ゲンドウ)が言っているのよ、あなたのこと。ばあさんはうるさいとか、ばあさんはしつこいとか・・・」

 ナオコは、顔かたちが死んだユイにそっくりだったレイが言ったこの言葉にユイへの憎悪が燃え上り、その矛先をレイに向ける。そしてレイの首を締め付ける。しばらくすると、レイの手がだらりと下に垂れる…。その直後、何者かにナオコは殺害されるのだった。

 マギ完成後、ゼーレはゲヒルンを即日解体し、現メンバーと作戦の遂行は「特務機関ネルフ」に移された。


 時は戻って西暦2015年。加持は、拉致した冬月を解放しに拘留所に現れる。・・・時が過ぎ、諜報部職員がミサトに「事が済んだ」ことを知らせ、ミサトを釈放する。それは、遠まわしに一連の事件の首謀者たる加持を「消去した」ことを告げるものであった。

家に帰宅すると、留守電には加持の残した最後のメッセージが録音されていた。

加持「葛城、オレだ。たぶんこれを聞いている時は君に多大な迷惑をかけている時だと思う。済まない。〜(中略)〜…葛城、真実は君と共にある。迷わず進んでくれ。もし、また逢えることができたら、8年前に言えなかったことを言うよ。じゃぁ…」

 このメッセージが終了後、ミサトは抑えていたものが一気に溢れ出し、その場で泣き崩れるのであった…。


 この回は、僕の一番好きなエピソード。全ての「事の始まり」が語られる、エヴァのストーリーの核たるものだけでなく、チルドレンを取り巻く大人たちの渦巻く人間関係が初めて描かれる回だからである。
 加持が「消去」されるシーンは、一時「ミサトが加持を射殺したのでは?」と思わせるような演出だったが、前後の脈絡を良く見るとミサトが加持を射殺する条件は見当たらないと思われる。また、DVD版に収録されているOVAフォーマットヴァージョンの第弐拾壱話では、加持が「アダムのサンプルをゲンドウに横流しした」というセリフが加えられており、諜報部の人間に殺されたと推察できるように変更されている。いずれにしても、予想できない展開に当時は大きな話題が起きた回であった。


そして、人類の終局へのカウントダウンは、・・・つづく。

 って、今回2話しか進んでないじゃん!!もう解説じゃなくて、ストーリーをそのまま書いてるだけになってる〜!!どうしよう(汗)。まぁ、内容がどんどん濃くなっていくので分量が圧倒的に増えるということで勘弁して下さい…。それに個人的に後戻りもうできんからな。やっぱり、

つづく(笑)。

 お待たせしました!?「エヴァンゲリオン」エッセイを再起動します。

 TVシリーズ全26話の早分かり解説の続きですね。分からない用語が出てきたとしてもガンガン行くっすよ!!!覚悟しなさいよ〜(笑)。


第拾七話  四人目の適格者


 アメリカはネバタ州にある特務機関ネルフのアメリカ支部が何者かに「消滅」されるという事件が発生する。この事件によって、建造されていたエヴァンゲリオン4号機の他、第4使徒「シャムシエル」のコアをサンプルに開発されていたS2(エス・ツー)機関も全てこの事件に巻き込まれ、研究・開発の成果は水泡と化す。
 もっとも、この状況に対しても碇ゲンドウは、S2機関はドイツにデータが存在すること、スーパーコンピュータ・マギのオリジナルとエヴァ初号機を保有するネルフ本部があれば、大した影響ではないという考えを持っており、冷静に状況を受け止めているようだ。

 この事件をきっかけとして、アメリカで所有していたエヴァ3号機がネルフ本部に引き渡されることとなった。だが、問題はパイロットである。誰がこの3号機に搭乗するのか。
 ゲンドウは、赤木リツコの開発した「ダミープラグ」について説明を受ける。「ダミープラグ」はファーストチルドレン・綾波レイのパーソナル(人格)をデータ化し、そのデータをエントリープラグの代わりにエヴァに挿入することで、パーソナルデータの思考パターン通りにエヴァを起動させるというもの。
 ゲンドウはこのダミーを使うことも視野に入れていたが、リツコが「まだ試作段階であり、実践で使うことには問題がある」と説明したため、ゲンドウは「フォースチルドレン(四人目の適格者)」を使うこと決断する。3号機の起動実験は、2日後に長野県は松代で実施することもこの場で決定された。

 リツコは葛城ミサトに3号機のパイロットはフォースチルドレンを使うことを報告するが、ミサトは驚きを隠せない。なぜ、3号機の引き渡しが決定したすぐ後にフォースチルドレンが選定されるのか。エヴァンゲリオン操縦者選定機関である「マルドゥック機関」の報告もないうちに選定されたのか。しかし、それ以上にミサトが驚いたのはその人選だった。「よりにもよって彼なの・・・・?」とミサトは呟く…。

 ミサトはこの真意を確かめるため、ネルフを密かに内偵していた加持リョウジに事実を聞き出そうとする。加持はミサトに「マルドゥック機関は存在しない。影で操っているのはネルフそのものだ。」と伝えた上、主人公・碇シンジの通う中学校のことを調べるよう伝える。

 翌日、シンジの中学校での昼下がり、シンジのクラスメイト、鈴原トウジが校長室に呼び出される。その呼び出しは「フォースチルドレン」に任命されたことの報告のためのものだった…。
・・・・人々は、起動実験当日に起こる余りにも過酷で悲痛な戦いが待っていることをまだ知る由もなかった。

 この回から3話は連動したストーリーとなっている。その第1回目は、嵐の前の静けさを思わせる非常に物静かなストーリー展開である。
 なお、S2機関という言葉がこの回で初めて出てくるが、これはスーパーソレノイド機関と言い、エヴァ・パイロットなしで、自律してエヴァを動かすことのできる機関として、開発されていた。ちなみに、基礎理論である「S2理論」はミサトの父親がセカンド・インパクト前の時期に提唱したものと言われる。このS2機関についての解説はストーリー中に出てくるものではなく、TVシリーズのDVDの解説書などに紹介されている。
 この回で、紹介するセリフは、加持が密かに育てているスイカ畑でのシンジと加持のやり取り。

加持「何かを作るっていうのはいいぞ〜。色んな事が見えてくるし、解ってくる。楽しいこととかな。」
シンジ「辛いこともでしょ。」
加持「…辛いのは嫌いかい?」
シンジ「…好きじゃないです。」


第拾八話  命の選択を


 フォースチルドレンに選ばれたトウジの心境は複雑であった。妹を怪我をさせたエヴァのパイロットを憎んでいた自分が、エヴァに乗ることになるなんて…。そんな思いからか、学校では放心状態であった。
そんなトウジの思いを察したのか、レイはトウジがフォースチルドレンに選ばれたことに気づいたようだ。また、前日加持の仕事場に忍び込び偶然にもトウジのシンクロデータを見てしまったアスカもこのことを知ることとなる。現段階で、パイロットの中でトウジのフォースチルドレンの件を知らないのは、親友であるシンジのみ…。

 翌日、リツコとミサトの立会いの下、松代で予定通りエヴァ3号機の起動実験が実施される。エヴァの起動臨界点を突破したとたん、その事件は起きた。3号機が暴走を始め、松代の仮設基地が破壊されてしまう。破壊寸前に使徒の分析パターンが出ており、その結果は「ブルー」だった!
 使徒襲来の知らせを受け、エヴァ3機は出動、作戦の指揮を執るのはゲンドウ。主モニターに目標らしき映像が出た途端、ネルフ本部の一同は驚愕する。そこに現れたのはエヴァ3号機。 ゲンドウは3号機にプラグ排出コードを送信し、強制停止を命じたが、コードは3号機に認識されず、そのまま活動を続けた。結果、ゲンドウはこの3号機を第13使徒「バルディエル」(「霰(あられ)」を司る天使)と認識し、3号機を破棄することを宣告する。予定通り、野辺山で戦線が引かれることとなった。

 だが、エヴァに取り付き、持ち合わせている機能以上の力を発揮することのできる使徒の力は予想以上で、アスカの弐号機はあっけなく斃される。続く零号機も3号機、いや、使徒に抑えつけられ、使徒に取り付かれられようとなるが、左腕部を強制的に切断され、その危機は逃れるが、レイは負傷。戦闘不能となる。
 残されたのは、シンジの乗る初号機のみ。シンジは3号機の背中に挿入されたままのエントリープラグを見て、戦意を喪失する。一方的に攻撃を受ける初号機。ゲンドウはシンジに「シンジ、何故戦わん?」と問う。シンジは自分の死は「人を殺すよりかはいい!」と答える。
 この態度に怒りを覚えたゲンドウ。オペレーターに初号機とシンジのシンクロを全面的にカットし、初号機に「ダミープラグ」のデータを送るように命令。この結果、エヴァ初号機は一時的に停止。後、ダミープラグによって再起動した初号機は恐るべき力を見せる。

 形成は一気に逆転し、使徒は追いつめられる。初号機は使徒の体に乗りかかり、少しずつ止めを刺していく。周囲は3号機の流した血で赤く染められている…。そして、エントリープラグが初号機の手の中に…。シンジの断末魔の叫びも虚しく、プラグは・・・・初号機によって握りつぶされる。

 戦闘後、シンジはプラグの中で一人泣いていた。その直後、潰されたプラグの中からパイロットの生存の確認が取れた。一瞬喜んだシンジであったが・・・。

中から出てきたのは、トウジ。それを見たシンジ。……夜空にシンジの絶望的な叫びが響いた。


第拾九話 男の戦い


 先の戦闘後、シンジはネルフ本部で大人たちに「宣戦布告」する。自分にトウジを殺させようとしたこと。これに怒りが収まらない様子であった。残された初号機の内部電源の残量(3分弱)でならネルフ本部の半分は破壊できるとゲンドウを始め、全ての職員に恫喝する。が、ゲンドウは「子供の駄々につき合っている暇はない。」とあっさり切り捨て、強制的にシンジを初号機から連れ出す。後、シンジをネルフ本部内に拘留。

 シンジは、司令室に呼び出された直後、ゲンドウにこれまでの一連のシンジの行為を「犯罪行為」と言い渡される。ゲンドウの「何か言いたいことは?」という問いには、

シンジ「僕はもうエヴァには乗りません。ここにもいたくありません」

と言い切る。ゲンドウはシンジをネルフから追放する。

 シンジが前に居た生活の場に帰ろうとする駅の前で、ミサトとシンジは会話をする。その際、シンジは「なぜトウジが選ばれたのか」をミサトに聞く。ミサトは、パイロット候補者は全てシンジの学校の同級生で、一括して学校に集めて保護をしていたことを明かす。その上で、シンジにここに残るよう説得をしてみたが、シンジは頑なに拒否。駅で電車を待つシンジ。その時、使徒襲来の警報が鳴り響いた。

 第14使徒「ゼリエル」(「力」を司る天使)はこれまでの使徒の中で最も強大な攻撃力を持った使徒。第3新東京市の迎撃システムの装甲を一気に焼き払う光粒子砲や非常に鋭利なカッター状の腕を武器に早々とジオフロント内に潜入をしてしまう。また、防御面でも完璧で、A.T.フィールドを中和しても、砲爆撃に耐えられる体になっている。
 ジオフロント内に配置された弐号機。であったが、この使徒に圧倒され、前回の戦闘に続き、敗戦…。
 
 その頃、シンジは一般市民とともにシェルターに避難していた。だが、地上で展開されていた激戦でそのシェルターが持たなくなり、別のシェルターに移動しようとしていた時、畑で花に水をやっていた加持に出会う。シンジに「こんなところで何をやっている?」と問いかける加持。シンジは「僕はもうエヴァには乗らないから…」と答える。その間近で、レイの零号機が使徒と心中を図ろうとしたが失敗し、逆に使徒の攻撃によって斃れる光景が現れる。
 加持は、シンジに「君にしかできないことがあるはず」などと諭す。シンジはこの後、ネルフ本部へと急ぎ足で向かっていった。

 ネルフ本部では、ダミープラグを拒絶し続けるエヴァ初号機を何とか起動させようとするゲンドウの姿があった。その場に現れたシンジ。シンジはゲンドウに「僕を初号機に乗せてください!!」と伝える。ゲンドウはシンジにまた問う。「何故ここにいる?」。シンジはこう答えた。

シンジ「僕は、僕は、エヴァンゲリオン初号機のパイロット、碇シンジです!!!」

 シンジの搭乗が許される。遂にネルフ本部内に潜入し、ミサト達の目の前に姿を現した使徒。最後の一撃を使徒が喰らわそうとした時、初号機が姿を現す。使徒を地上に射出し、引き続き使徒に攻撃を加える初号機。あともう一息で使徒の息の根が止めることができると思ったその瞬間…。内部電源残量が無情にも0となる。初号機は完全に沈黙した。

 初号機が使徒に攻撃を受け続けていた間、シンジはそれでも初号機を動かそうとした。その数分後…。シンジは初号機の奥深くから何かを感じた。
 そして、初号機は再起動する。しかも、強大な力を以って。この時のエヴァとシンジのシンクロ率は、何と、

400%オーバー!!!!!!!!

 リツコはこの状況を見て「彼女が目覚めた」と呟く。さらに、初号機が使徒を喰い始めた。初号機がエヴァに本来備わっていない「S2機関」を取り込もうとしたのである。初号機の覚醒と解放。この状況を見て、ゲンドウは「全てはこれからだ」と冬月と会話する。


 一連の3話の最後、第拾九話は当時誰もが驚愕するような内容と映像の迫力だった。また、ここでもシンジの心境の変化を見てとれる。周囲の人達に反抗し、ネルフを出て、再び自分の意思でエヴァに再び乗ることを決意したという点で、過程はどうあれ、シンジの心的な成長が見て取れる。
 ちなみに、長野県松代市と言えば、第二次世界大戦で日本国軍が「大本営」を置いていたところとして知られており、エヴァのストーリーではしばしば登場する地名でもある。
第拾七話以降は、これまでの陽気なタッチは失せ、シリアスなトーンの描写が圧倒的に増える。



 結末に向かって、どんどん方向性が深まっていくエヴァのストーリー。この後どんな展開が待っているのでしょうか!!と言うわけで、つづく(汗)。

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