|
先日、音楽専門チャンネル「スペースシャワーTV」でビートルズのリマスター盤に関連した30分の特番が放送していました。数々の現役プロ・ミュージシャンがビートルズへの思いを語ると言う番組なのですが、その中で「好きなビートルズの曲、アルバムは?」の質問に対して「リボルバー」を好きなアルバムとして挙げている方が多かったため、その翌日に「リボルバー」を買いに行って聴いたらハマってしまい、今一番好きなアルバムは「リボルバー」になっているシンちゃんです(笑)。っていうか、この時の答え方として「今日の気分は「リボルバー」って感じだな」と答えるアーティストが多かった気が(笑)。要するに、一番は決められないと言うことなのかしらね。 そんなツカミは置いといて、ワタシのビートルズとの思い出を独りよがりに綴るこちらのコーナー、 をやりたいと思います。秋の夜長の読書代わりにお楽しみください。っていうか、殆どが「ウィキペディア」などからの受け売りなんですけどね・・・。 今、CD屋さんに行くとビートルズのリマスター盤発売に合わせて発売元で製作されたプロモーション映像をよく見かけます。その映像を見て気付く方がいるかどうか知りませんが(汗)、映像には個人的に注目すべき点が隠されています。 PVは、各アルバムに収められている楽曲に合わせてアルバムを作品順に紹介している映像ですが、注目すべきは最後の2作品、「LET IT BE」と「ABBEY ROAD」。それぞれに収められている曲として前者は勿論「レット・イット・ビー」など、そして後者は1曲目の「カム・トゥギャザー」が流れてアルバムが紹介されている訳ですが、その紹介される順番を見ると、 つまり、このPVの映像では「ABBEY ROAD」がラストのアルバムという事を示唆していることになる。「ちょっと間違いなんちゃうんかい?」と思っている人もいるでしょうが、実はこれがビートルズの作品の順番としては正しい順序だったりする訳です。 作品のリリースの年代は「「LET IT BE」は1970年の5月、「ABBEY ROAD」は1969年の9月。「LET IT BE」の方が後に来ている。リリースの年代から考えれば最後のアルバムはこちらの方と考える人が殆どだと思うし、アタシもそう思っていましたが、実際は「ABBEY ROAD」の方をラスト・アルバムと捉える事が殆どのようです。 その大きな理由としては、「ビートルズのメンバーが揃って、最後の作品として完成させた作品が「アビー・ロード」だったから」と言う所からだそうです。 この二つの作品に関してのいきさつは「ウィキペディア」にも詳細が載っているのでそちらを参照していただいた方が分かるかと思いますが(汗)、少しだけ違いに触れると以下のようになります。 「レット・イット・ビー」は言うなれば映画「レット・イット・ビー」で使用するはずだった音源をフィル・スペクターという、いわばビートルズ外部の人がどうにか聴けるようにした作品、言わば「レア・トラック集」的なもので作品としてよりもビートルズ・ファンへの「お土産」的な意味合いが強い。それに対して「アビー・ロード」は本当に4人が最後の作品として魂を吹き込んだ本当の意味での「ビートルズ最後の作品」としての色が強く出ていると思います。 こう言った違いがあると思います。それを踏まえた上で両者を聴き比べると明らかに気合いの入り方が違って聴こえると思います。 「レット・イット・ビー」作品に収められている楽曲は元々、録音されたテープがレコーディング用では無かったと言う事もあるでしょうが、世間に向けてリリースされる形にはなったにせよサウンド・デザインがそれまでのビートルズ作品に比べて明らかに落ちていますし、映画をめぐってメンバーにいざこざがあったせいか、全体の雰囲気が非常にギクシャクした感があり、ダラダラと曲が並んでいるようにしか聴こえない「レット・イット・ビー」。 レコーディング・バンドではなく初期の頃のようなバンド・スタイルに戻ろうよというポールの声の元、この「レット・イット・ビー」プロジェクトが始動したと言われますが、全体を見ると完全に戻り切れていない、どっちつかずな印象しか残らないのよね。 「アクロス・ザ・ユニバース」、タイトル曲の「レット・イット・ビー」、ポールの名バラードと言われる(…でも色々と問題もあったようだけど)「ロング・アンド・ワインディング・ロード」、そして「ゲット・バック」など個別に取り上げられることの多い有名な曲も多いのでそれらしく聴こえたりするのでしょうけど、これらも全体の中の1曲として聴くと何とも暗い印象しか残らないものだと感じます。個人的に好印象だったのは何故か「アイ・ガッタ・フィーリング」です(汗)。これは、直近の一番ビートルズ的な凝った構成で面白い一曲ですね。 それに対して「アビー・ロード」の完成度は凄い!実は「レット・イット・ビー」プロジェクトの騒動のさなかにこの「アビー・ロード」作成の話が出たのですが、メンバーも既に別々の活動をしているため実現不可能だし、出来上がるものとしても良いものにならないのではと思うのが普通でしょうけど、そんなことは感じさせない。瑞々しく想像力を掻き立てさせる魅力溢れる最高傑作となっている。 1曲1曲のクオリティーの高さがまずスバラシイ。レコードならばA面に当たる部分であるトラック1〜6、及びB面のトラック7まででは各メンバーの楽曲が並ぶが、いずれも各々の個性が光る楽曲が並びます。特に注目すべきはジョージ・ハリソンの2曲がジョンとポールの楽曲に負けない威力を発揮していると言う点です。リンゴの曲も一風変わったテイストで華を添えています。 そしてトラック8から最後まではいわゆる「Bサイド・メドレー」として知られる、後世のポピュラー・ミュージックでも歴史に名を残す構成となっています。 トラック8からの楽曲は、 ・BECAUSE ・YOU NEVER GIVE ME YOUR MONEY ・SUN KING ・MEAN MR.MUSTARD ・PORYTHENE PAN ・SHE CAME IN THROUGH THE BATHROOM WINDOW ・GOLDEN SLUMBERS ・CARRY THAT WEIGHT ・THE END此処までがメドレーで曲間の区切れなく流される。しかもただ単にメドレーになっている訳ではなく、序盤は静かな楽曲で固め徐々に盛り上がり、「キャリー・ザット・ウェイト」で盛り上がりのピークを持っていくと言う構成も上手く仕上げているのです。しかも、「ユー・ネヴァー・〜」のメロディーの一部を最後の「キャリー・ザット・ウェイト」に引用すると言う演出もあり、このメドレー全体がクラシックの「組曲」を思わせるような感じに仕上がっています。 そしてラストの「ジ・エンド」はビートルズ時代ではリンゴの最初で最後のドラムソロ、それに続きポール、ジョージ、ジョンの3人によるギターソロ・バトルという、この場面でしか見られない最高の演出を出して、最後に「君が奪った愛は 君が生み出した愛と同じ」と「愛」について歌って、ビートルズから世界のファンに向けてメッセージを送って締めくくる。非常に聴きごたえのある傑作な演出でビートルズとしての最後の作品を締めくくっているのです。 アンコールとしてトラック17には「HER MAJESTY」というポールの30秒程度の短い曲が収められています。英国の女王陛下に向けて皮肉たっぷりに愛情を歌った歌で英国人らしいユーモアを楽しめる佳曲だったりします 楽曲だけでなく、メンバー4人がビートルズの慣れ親しんだスタジオに背を向けて、スタジオ前の横断歩道を渡る風景が写し出されたジャケットも大きな話題となり、最後にして人々の記憶に永遠に残る作品を生み出したのです。 此処でこのような事を紹介したのはリリースの年代だけでは計れない「二つのラスト・アルバムの逸話」が存在することを忘れてはならないよな〜と個人的に感じたからです。このラスト・アルバムに纏わるエピソードはそのキャリアの中で想像を超えるようなことを音楽の中でやってのけてきたビートルズらしい最後のエピソードだと思います(…最後かどうかは知らんけど)。「レット・イット・ビー」も「アビー・ロード」もいずれもビートルズの作品としては変わらないし、この記事のように「どっちが最後のアルバムとして相応しいか」という比較をすること自体も無粋な感じもするけど、世間一般にある(特に日本ね。日本国内にはそう思っている人多いんじゃないかな)「レット・イット・ビー」が最後の作品だと言うことは必ずしもそうではないと言う事を知っておくのが、音楽ファンとしてあるべき姿かなと思ったりした訳です。 最後の締めは甚だ余計な御世話になりましたが(汗)、まぁそう言うことがあったということで感じて頂ければと思います(・・・ただ、暫く「レット・イット・ビー」は聴かないと思います…。やっぱり好きにはなれない)。 それでは次回のお話もお楽しみに。 ではでは。 お疲れっす!!
|

- >
- エンターテインメント
- >
- 音楽
- >
- ミュージシャン


