Love your life 〜 なぜベストを尽くさないのか

仕方ないでしょ?世界は残酷なんだから…(by 進撃の巨人より)

オレ流フィギュアスケートの見方

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 いつも音楽ライブの感想文ばかり書いていたからたまには違うネタを(爆)。

 何年かぶりにフィギュアスケートの生観戦に行きました。しかも木下グループカップ「ジャパンオープ・フィギュアスケート2018 3地域対抗戦」。最初のころは、単なるフィギュアスケート人気にあやかった金儲けイベントじゃね〜かとタカをくくっていたのですが(爆)、もう10年以上続いている秋の風物詩になっている。そして、それを楽しみにしている人が大勢いる。浅田 真央さんが引退してから人気が落ちるかと思いましたが、まだまだ日本勢の勢いは衰えていないこともあってか、すごい客入り。選手にとっては、試合形式はフリースケーティングだけで得点を争うとはいえ、ISU競技規則に則ったものだから、丁度いい場慣らしにもなっている。そう思うと、こんなにWinWinなイベントはないんじゃないでしょうか(笑)。
 そんなイベントの個人的な感想は置いといて、チーム対抗戦の成績だけ見ると1位日本、2位 ヨーロッパ、3位北アメリカ。ともすれば、1位と2位が入れ替わった結果も考えられましたが、今回出場した選手の実力差を考えれば妥当な結果だったかと思います。それでは、各選手の感想を鬼久しぶりに書いていきましょう。


【男子】
デニス・ヴァシリエフ(ラトビア)
 昨シーズン世界選手権6位に入ったという新鋭。若く端正な顔立ちもあってか、ここ日本でも凄い人気のようでウォームアップの時に選手の名前がコールされただけでもかなりの歓声が飛んでいた。
 そんな日本の温かいファンの期待に応えたかったとは思うけど、気負いすぎたのか、全体的にジャンプが不調。スピードにもいまいち乗れていなかったのが原因だろうか。今はまだ、雄大なスケールの音楽に付いていこうという意識が前面にあって表現を余裕でやりきるというレベルでもないと感じたが、全てはこれからだろうね。


ジェレミー・アボット(米国)
 かつて「隠れジェレミアン」として、彼の活躍を影から心待ちしていて、結局五輪及び世界選手権といった、大きなチャンピオンシップスでは結果を残せないまま、競技世界からは少し距離を置いてしまったジェレミー・・・。そんな彼の演技がまた見れただけでも幸せである。
 久々の競技での演技だったのか、調整の難しさを窺わさせる内容で、技術点の上積みはほとんど無かったが(爆)、それでも演技構成点だけではデニスを上回っており、その辺りはスケートの熟達者の意地を感じた次第。ブルースの音楽に合わせて行われた演技は、やっぱりジェレミーらしさが出ていた。先の五輪で、アダム・リッポンが4回転が無くてもトップ・レヴェルで戦えることを証明したし、今季からのルール改正でかなりそういった選手でもチャンスが出てくることが予想されるので、ジェレミーももう一度・・・、などと期待しちゃう(爆)。


織田 信成(日本)
 競技から引退しても、テレビ・タレントとして才を発揮したり、スケーターとしてもまだまだ高いレヴェルにいることを証明していることあって、人気は他の若き日本スケーターと遜色ない所にあるなと会場にいて感じていた。が、同時に今回の演技は少し複雑な気持ち(爆)。恐らく、現役時代の彼の苦行を知っている人なら誰もが感じているんじゃないかしらん?
 4回転のトーループ・ジャンプを前半と後半に入れる(しかも1本はコンビネーション)構成という現役時代さながらの高度なプログラムをノーミスで滑りきるという凄まじい内容。しかも、音楽はヴィレッジ・ピープルの「Y.M.C.A.」を最後の含んだ往年のディスコ・ミュージック・メドレー。とにかく、この会場を盛り上げたい一心で作り上げたプログラムを完ぺきにこなし、完ぺきなショーを見せつけた。苦しい時代を知っていたからこそ、スケートの楽しさを表現できる。彼ならではのスタイル。最高!・・・でも、複雑(汗)。


ハビエル・フェルナンデス(スペイン)
 感動的な五輪のメダル獲得〜引退から約半年。再びこのジャパン・オープンに舞い戻ってきたハビィー。引退して間もないとはいえ、コンディションの維持は半端なく難しいと思うが、それでも冒頭の4回転トーループは全盛期そのままのクオリティーを見せるなど、随所に五輪メダリストたる美技を見ることができた。中でも中盤の見事なイナバウアーから3連続ジャンプのコンビネーションを見せてくれたのだが、その流れの美しさは超一品だった。
 流石に全盛期のような神プロとなることは無かったが、まずはこの場に来てくれたことに感謝。素敵な「ドン・キホーテ」でした。


ネイサン・チェン(米国)
 悲痛な五輪(最終的には個人で5位健闘だったけど、全体的に…)から明けて世界チャンピオンとなったネイサン。もうあんな思いはしたくないと心に決めて、血が滲む努力をしているんだろうけど、今回は不本意な演技となってしまったね…。
 何が原因かはよく分からないが、ジャンプのタイミングが合っていないような…と知ったかぶってみるが(爆)、全体的に少し焦りみたいのを演技の端々に感じる。ルール改正でジャンプの本数も1つ減らされ、4回転ジャンプの重複できる種類も限られた。さらに演技時間も30秒短縮というネイサンにとっては不利な状況がそろってしまっているのかなと思う。特に演技時間は彼にとっては痛いかな〜。高度なジャンプを武器とする彼にとっては、間合いを十分に取る時間が少なくなってしまうからね。
 ただ、ここで終わるはずはない。決まったジャンプのクオリティーやステップ・シーケンスの美しさを見ると、ここで「彼は終わった」と考えるのは当然のことながら時期尚早である。


宇野 昌磨(日本)
 ラスボス感が出ているが(爆)、先の五輪の数年前までは期待の新星だったのに、今や日本を代表するエースとして成長した頼もしい男。五輪明けの勝負のフリー・プログラムは王道のベートーヴェンのピアノソナタ「月光」。高度なジャンプで世界の舞台を戦ってきた彼だが、フリーのプログラムはフィギュアスケート競技でも十八番といえるような楽曲をプログラムに選び続けてきている印象がある。しかも、妙なアレンジを加えた楽曲ではなく、原曲で勝負している。今季もそんなプログラムで、彼のこだわりみたいのを感じるな。
 そして、音楽と彼の舞で織り成すハーモニーは、これまで以上に輝きを増しているような。冒頭2本のジャンプをミスったときは「あじゃぱ〜」と思ってしまったけど(爆)、それだけに今シーズンの終わりにはどんなプログラムに成長しているのか楽しみでもある。
 ちなみに、彼の代名詞である「クリムキン・イーグル」は、楽曲との方向性との兼ね合いか封印しているようだった。ただ、プログラム中盤に入れたアウト・エッジのロング・イーグルは時間が止まったかのような美しさがあった。見逃した方は是非見直してほしい(…って、このブログを読んでいる人がいるかどうかが問題ですが(爆))。


ここで、ゲストスケーター3組の演技と休憩が入る。ゲスト・スケーターであったマイア・シブタニ/アレックス・シブタニ組のコールドプレイ、ステファン・ランビエールの亡き友、デニス・テンに捧げたプログラム、そして町田 樹のスケーターとしての最後の演技と思い入れるところは一杯あったが、今は割愛(爆)。



後半につづく。

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ジャパン・オープンフィギュアスケート2018の後半。

【女子】
マライア・ベル(米国)
 本来出場予定だったカナダのガブリエル・デールマンが体調不良で欠場となり、急遽の出場となった彼女。この結果、今回北米チームはオール・アメリカで挑むこととなったわけだが、そんな彼女が勝敗を占う女子の1番手。しっかり調整はしてきたと思うが、プレッシャーは半端なかったと思う。
 ジャンプが冒頭、予定していたジャンプが入らないというミスがあったが、全体的には落ち着いて演技を披露していたと思う。まだ世界での実績は少ない彼女だが、それでもそつがなく、美しいスケーティングを見ていると本当に北米スケート技術の基礎力の高さを窺い知れる。
 米国の大先輩であるサーシャ・コーエンに顔がそっくりなだけに、サーシャに付いていけるようなスケーターになって欲しい(笑。ちょうど、サーシャも得意だったシャルロット・スパイラルも見せていたしね)。


坂本 花織(日本)
 本田 真凛、樋口 新、三原 舞依といった五輪代表最有力候補と目されていた次世代エースの中に割って入った、文字通り彗星の如く舞い降りた新ヒロイン。普段のマイペース・キャラクターに心奪われているファンも既に多いが(笑)、演技もさらに素敵なものに。6分間練習で、他の選手と交錯しそうなシーンもあり、動揺も心配されたが、杞憂に終わった。
 昨シーズンの「アメリ」とはまた異なる、スケール感のある楽曲で武器である力強いジャンプをことごとく決めていった。圧巻は中盤で見せたダブル・アクセル+トリプル・トーループ+ダブル・ループ(だったか?とにかく3連続コンボ)。難しいコンビネーションを中盤にいともたやすく飛ぶ彼女には頼もしさを感じた次第である。
 かと思うと、最後のジャンプをミスするシーンもあったがそれは今は「ご愛嬌」ということかしらね(爆)。ステップかコレオシーケンスかの直後に飛ぶジャンプだからタイミングが取りずらいということもあったんだろうけど。今シーズンも楽しみな選手である。


マリア・ソツコワ(ロシア)
 先の五輪、アリーナ・ザギトワとエフゲニア・メドヴェージェワという2大ロシア・エースの陰に隠れるような形になってしまった選手だが(汗)、グランプリ・ファイナルにも進出した、やはりジャンプが強い選手である。
 とはいえ、この選手もカロリーナ・コストナーの代役で、調整が間に合わなかったかもしれないが、全体的に低調な演技となってしまった。音楽はジャズナンバー「サマータイム」だったが、この曲のテンポ感に合わせすぎてしまったか、スピード感と切れが今一つ。今はまだ何も言えない状態だが、曲が合っているのかな〜とそういった不安も残す材料になっちゃった…。冒頭の舞を見る限りは、大人の魅力がよく出ているな〜と感じてはいたけどね。


ブレイディー・テネル(米国)
 五輪で見た時も、ようやくアシュリー・ワグナー、長洲 未来、グレーシー・ゴールド(まだ駄目なのかしら…)世代の次の米国エースが誕生するか!?という期待を抱いた選手。その期待に応えるかのようにこの大会でも見事な演技を見せてくれた。
 トリプル・ルッツとトリプル・ループという高難度のジャンプコンビネーション冒頭に決め、以降のジャンプもしっかり決める。しっかしとした基礎を土台とした美しいスケーティングで見る者を魅了するという、序盤はもう完ぺきだった。んが!・・・後半冒頭のトリプル・フリップで着氷が乱れた以降から集中力が切れ始めていたように思える…。最後のコンビネーション・スピンでもキャメルからシットポジションに移るときにバランスを崩したと思われ、軸が大きくトラベリング。加えて足を変えた時に一度スピンが止まってしまったので、コンビネーション・スピンとして認定されていたかどうか…というミスを犯してしまった。
 序盤が完璧すぎただけに、後半までそれが持続できなかった。今後の彼女の課題だとは思うが、伸びしろとして捉えるなら今後、日本勢のライバルとして飛躍してくるかもしれない。


宮原 知子(日本)
 現在の日本女子を引っ張るエースだが、今シーズンも苦しい戦いを予想させる内容になってしまったわね(泣)。ジャンプの転倒というミスも彼女にしては珍しいが、やはり冒頭のルッツ・トーループの回転がどうか!?というところで、今後も悩まされるかもな〜と感じてしまう。プロトコルは見ていないが、会場に流れるスロー映像では回転が微妙に足りていない、またはギリギリというところだったからね。本当に色々な工夫をしているとは思うのだが、
 先の五輪までは、カラフルな色で仕上げられた衣装をまとうことが多かったが、今シーズンのフリープログラムは黒のコスチューム。そして真紅のカチューシャというシックないで立ち。滑るは、これもこれまでの彼女にはなかったタンゴ。新たな挑戦をしているにもかかわらず、すでに音楽面や表現においてはすごいフィットした雰囲気を出している。だから後は、ジャンプが入ってくるかどうか。そこだけである。
 今は彼女の言う通り、昨シーズンのこの時期、怪我で調整をしていたことを考えればこの舞台にいることに意義があるということを信じて今後を期待したい。


アリーナ・ザギトワ(ロシア)
 言わずもがな現在の五輪チャンピオンである。そんな彼女の五輪明けシーズンの演技を日本で見れるなんて。そんな期待を持ってこの会場に訪れた人たちは思っていたかもしれない。と、同時に「今シーズンも彼女には誰にも勝てない」という恐怖感も少なからず感じた人も多かったかも。
 最近、テレビで競技中継を見る機会が減ってしまったので、彼女の演技も五輪で初めて見たというレヴェルなのだが(爆)、ジャンプの安定感はもちろんだが、全体のスケートのレヴェルの高さ。つなぎの技の豊富さ。まさに天才という言葉は彼女のためにあるという印象が自分にはあって、今回の演技でそれは確信した。
 五輪では、ジャンプの得点にボーナスが付く後半に7つのジャンプ全てを持ってくるという離れ業を武器にメダルを勝ち取ったが、それだけにそれを「反則技を使った」という印象を一部には植え付けたかもしれない。だが、そんなことはしなくても彼女は強い。
 プログラムはビゼーの歌劇「カルメン」だが、序盤にルッツ・トーループという高難度のジャンプコンボを両ジャンプとも両手を上げる工夫を付けたジャンプで成功。このジャンプを含めて4つのジャンプを前半に固めてきたが、前のシーズンとは全く対照的な戦略だわねと感じた次第(爆)。ただ、驚くべきはここから。後半になんともう一つルッツ・ループという更に難しい3回転ジャンプ同士のコンビネーションを実施、決めてしまったのである。女子の競技会で3回転ジャンプ同士のコンボを前半後半で2種類入れるなんて初めて見ることである。あのキム・ヨナさんでもやっていなかったぞ、そんなの(笑)。
 プログラム全体を通しても、ジャンプで畳みかけるところとスケーティングで見せるところ、そして振り付けで魅了するところという、いわゆるコンポジションがはっきりと明確になるよう振付が施されており、メリハリが本当に素晴らしく、飽きさせないプログラムになっていた。
 すでに完成品といっても過言ではなく、得点も156点台という女子フリープログラムでは見たことのない得点を叩き出していた。愛犬・マサルのご加護もあるかもしれないが(爆)、彼女の独走態勢は、すでに出来上がっている。


 久々にフィギュアスケートの感想文書いたけど、やっぱり楽しいね(笑)。物販ではすでに、ザギちゃんの愛犬・マサルのぬいぐるみが販売されていたけど、彼女の勝ち運にあやかって購入する人がいっぱいいるかもね(そうでなくても、凄い人気になっているんだと思うが。アタシも買うために行列に並びそうになっちゃったわ(爆))。さて、次の観戦はいつになるのか…。

ではではノシ


お疲れっす!!
 こんな時に言うのもアレだが、未だに羽生 結弦選手がグランプリ・シリーズ中国杯での事故の後、強行出場したことには疑問が残る点がある。そして、何としてもグランプリファイナル連覇という目標を遂げようとNHK杯にも強行出場したことも・・・。だけど、それが無かったとしたらこの週末の劇的な試合は観ることが出来なかっただろう。
 ハビエル・フェルナンデス選手という最強のライバルの一人がホームに凱旋する今回の試合の中で、演技順がSPもFSも離れていたということも幸いしていたとか、色々な条件が揃っていた言うのもあると思うが、個人的に一番驚異的だと思ったのは、あれだけのアクシデントから強豪ぞろいのライバルを差し置いて優勝できる演技を披露したこと、そして昨シーズンでも成功率が低かった4Sを鮮やかに決めてしまったこと。これに尽きると思う。怪我をしてリカバリーしただけでなく、今まで決められなかったジャンプまでも決めてしまう彼の技術の天井の無さは末恐ろしいものがある。
 惨劇すぎた中国杯でも、FSの「オペラ座の怪人」は彼のキャリアの中でも傑作の予感を感じさせるプログラムだったが、今回はそれを確信させる演技内容。彼の実績がそうさせていると言うのもあるかもしれないけど、今シーズンこのプログラムをセレクトする選手が多い中で、誰にも似ないのは勿論、誰よりも一歩秀でたプログラム。そして、時代を塗り替えるようなプログラムになると感じさせる。他の男子選手や何よりホームだったハビエルには悪いけど、今の彼を超えられるのは彼以外にはないと実感させる試合だった。
 そして、「無茶しすぎ」と周囲に思わせながらも、恐らく強く制止をされても自分を貫き通し、ファイナルの舞台に口実通り登場し、目標を果たした羽生選手。そのたゆまない精神力から、きっと何かを感じとり前を向こうと思う人々が一人でもいることだろう(でも、なるべくあんなことが2度と起きないよう十分気を付けて欲しいというのもあるけど・・・)。

 ちなみに、羽生くんの陰には隠れちゃったけど(汗)ロシア男子勢がファイナルに残り、セルゲイ・ボロノフが表彰台に上ったことはちょっとばかし嬉しかったですね〜。バンクーバー、そしてソチと2つの五輪でプルシェンコという皇帝の我儘に振り回された感がありましたしね(爆)。それを許してしまった他の選手たちの実力不足という所もあったのでしょうが、もうそんなことはさせない、自分を乗り越えて行こうと言う気持ちが今回の成績に繋がったんじゃないかと思います。まぁ、ボロノフはもう少し技術面以外で魅せられるプログラムを創って欲しいなという願望はあるが(爆)、それがロシア男子の誇り高き伝統なのかもしれないね(何それ…)。
 ボロノフのコーチ、Eteri Tutberidzeさん(読み方が分からん…)はリプニツカヤのコーチでもあるようですが、指導力に定評があるのかな?リプニツカヤのような若手の発掘も出来るし、ボロノフのようにベテランの復活にも一役買っているから、これからのロシア育成の大きな力になりそうですね。女子は、エレーナ・ラジオノワのフリーの演技がかつてないほど良かったので、優勝させたかったけど残念でしたね(泣)。それにしても、若手の台頭にもめげず最下位からメダルをキープしたワグナーも不屈だわ(演技を観てないけど…)。



 フィギュアスケート14/15シーズンも早くも折り返しか。例年になく早いな。



ではではノシ


お疲れっす!!
 ほ〜んと、捨てプロが無いんだよな〜この人は(動画は探せなかったけど・・・)。隠れジェレミアンの一人として確実に昨シーズンで引退するだろうと思われた米国のジェレミー・アボットが現役続行を決断した時は本当に驚きと嬉しさがあったモノですが、今回グランプリシリーズ2014・米国大会で披露されたSP、FSのプログラムは押し寄せる若手たちの勢い溢れる演技とは一味違った奥深いプログラムを披露していましたね。まぁ、結果と演技の内容は褒められたもんじゃないですが(爆)。
 特にFS。サミュエル・バーバーの「弦楽のためのアダージョ」という、映画「プラトーン」でBGMに使用され有名となった曲ではあるけどフィギュアスケートの世界では余り取り上げられない楽曲を此処まで繊細に、そしてドラマティックなプログラムに仕上がっていたと思います。コリオ・シーケンスは前回の「エクソジェネシス交響曲」同様、目が離せないハイライトを生み出していましたね。弦の高音での長音に合わせてひたすら1ポーズを取って横一線に滑るシーンは強いインパクトが残っている。もう、コリオ・シーケンスと言う要素はジェレミーのためにあるのではと錯覚してしまいます。諸々のジャンプが決まれば勿論、一番だったんですがまぁそれは、次のNHK杯(やっぱり日本に来るのね)でと言うことで。
 フィギュアスケーターのシングル競技者としてのピークは過ぎているだろう年齢で、また傑作の予感を思わせるプログラムを生み出すこの瑞々しい感性。技術とかそういうモノを通り超えて「アーティスト」の芸術作品を見ているかのよう。本当に感服いたしました・・・。


 で、男子の注目はやっぱり町田 樹選手でしたが、こちらのプログラムは・・・単刀直入に言うとSPは本人の言うとおり大傑作の予感。FSは・・・・微妙と言う感じです(爆)。今回、フィジカル的に万全では無かったのかもしれないというのもあるけどFSの途中から引き込まれるというよりは見ていて疲れた印象の方が強かったわね。勿論、動きそのものが重かったというのはあると思うが、ただでさえ楽曲が荘厳過ぎるほど荘厳であり、その曲を色々な要素を詰め込んで懸命に表現しようとする。気持ちの面では伝わってくるのはあったが、曲とスケーターのパフォーマンス、そのいずれも「力強さ」と言うモノを表出している印象が出過ぎていてそれぞれの良さが相殺されているような印象が…。
 第九にも2楽章の軽やかなリズムの楽章とか3楽章の静謐なセレナードめいたパートも多く存在するのでそこを織り交ぜて、マッチーの様々な表現を出した方がより良かったんじゃないかと、個人的には思ったりします(ちなみに、合唱を入れたとか言ってもフィナーレの部分だけやないかい(爆))。ただ、イントロダクションは背筋がゾクゾクしましたけどね。
 過去にこの第九をセレクトした選手と言えばフランスのブライアン・ジュベールの兄貴が居ましたけど、本人の体調不良とかも重なってグランプリ・シリーズ一試合だけ披露しただけでお蔵入りになりましたね、確か。多くのクラシック作曲家が「交響曲」の9番というタイトルを付けるのを嫌煙したという話を聞くけど(マーラーは9番目の交響曲を「大地の歌」としましたよね)、フィギュアスケーターにとってもこの曲は触れてはならぬサンクチュアリーなのだろうか…。まぁまだマッチーにとって1試合目だし、そーゆーことを言えるかどうかはこれからの結果次第だろうが。

 ペアではユウコ・カワグチ/アレクサンドル・スミルノフ組が優勝(しかも200点越え!)したという嬉しいニュースもあったし、なかなかに楽しいグランプリシリーズ1試合目でした。


ではではノシ



お疲れっす!!
 すでにフィギュアスケートのグランプリシリーズは始まっていますが、このブログでは10月初めのジャパンオープンのお話(爆)。区切りをさっさと付けたいので、さっさと書きましょう!後半戦、女子フリースケーティングの感想を。


●アンナ・ポゴリラヤ(RUS/TEAM EUROPE)
 TES:62.91 PCS:59.61 Total:122.52

 フィギュアスケートのあらゆる報道を見ても分かるように、女子に於いてロシア勢が台頭している。シニアもそうだが、ジュニアの層を見ても圧倒的な強さを誇っているのがロシア。元々、フィギュアスケート王国として名を馳せていたので不思議ではないが、一時期、シングル種目に於いて低迷を続けていたバンクーバー近辺の時期から見ると、今の現状は想像が付かなかった。ソチ五輪への強化体制が実ったのかしら?
 そんな中で彗星の如く現れたポゴリラヤ。昨シーズン、シニアの試合で初めて観たけどグランプリシリーズ中国杯でいきなりの優勝(だったか?)。GPFにも出場した上、ワールドも4位入賞と輝かしいキャリアを積んだことは、彼女にとっても良かったことでしょうし、世界には驚きを与えたことだろう。
 演技は生で見るのは初めて。演目は「火の鳥」だが、しっかりとした技術と若いのに端正でストレートな表現は唸るモノがある(表現についてはもう少し何か欲しいかなとは思うことはあるが…)。長身でスケーティングも美しい所から、カロリーナ・コストナーを思い起こさせる様なタイプのスケーターに感じる。もっとキャリアを踏んで様々なタイプの楽曲を演じられるようになれば…と考えると楽しみなスケーターの一人だわね。


●ミライ・ナガス(USA/TEAM NORTH AMERICA)
 TES:51.96 PCS:55.89 Deduction:-1 Total:106.85

 今大会では日本の惨敗と言うのが象徴的に捉えられているけど、個人的には米国女子勢の不調と言う方がインパクトが強い…。パトリックが稼いだ貯金をそのままに逃げ切りを図りたかったけど、バトンを受けた一番手のミライちゃんは上の通りのスコアに。普通の選手であればアベレージとなる得点は出したけど、やはり強烈な面子が他のチームにいる以上、足りないよね。
 今回、ミライちゃんの生演技は初めて観るけど、確かにかつて浅田 真央とほぼ同時期に登場し天才少女として取り上げられたポテンシャルを秘めた演技をしていたようには写った。だけど、全体としては低調。折角、マダム・バタフライというドラマティックな曲を選んで演技をしていたのに余り抑揚がなく、慎重に、更に言えば悪い意味で無難にこなしている印象が生で見ている分では伝わってしまった。ジャンプも決まってはいたが、彼女は以前からあらゆるジャンプでの回転不足による減点を受けまくる選手としても知られており、今回も技術点が伸び悩んだ所を見るに飛びきれていないジャンプが多かったようね。
 色々と怪我とか練習環境の変化とか、様々な経験をしているが、バンクーバー以降の彼女を見ていると残念ながらそう言った経験が生きていない。選手としてのピークの下り坂を感じてしまったのは気のせいだろうか…。

●宮原 知子(JPN/TEAM JAPAN)
 TES:71.78 PCS:60.16 Total:131.94

 今回の大会で唯一、日本スケート界の希望の光としてスポットが当てられた宮原選手(個人的に笑顔が松田 聖子に似ている気が(爆))。エッジエラーの制裁を受けないルッツからの3回転コンボを始めとした高レベルのジャンプを武器にシニアの全日本選手権の表彰台も早くに経験した現役高校生。ジャンプなどの技術面だけでなく、個人的に印象的だったのは演技面でもそつがなく、世界を表現していた所かな。「ミス・サイゴン」というセレクトも世界的に有名だし、アジアを舞台にしたミュージカルだからフィットしているということもあるだろうが、曲中における間の作り方や空気の出し方は、もう一人のお姉さんスケーターの上を行くモノを感じた(そのお姉さんが下手とかでは無くて(汗)。違う魅力があるということです)。
 アレだけジャンプを決めているから技術点の70点はやっぱりね!とある種想定内だったけど、演技構成点で60点台に乗ったことは大きな収穫。この年代でセカンドマークを高得点出せるというのは非常に大きなアドヴァンテージだよね。あとは無い物ねだりになるが、背が欲しい(爆)。身長が低いとリンクに映えないんだよな〜。とは言え、身長が伸びたらジャンプのタイミングとかも変わるだろうから、何とも言えないが…。しかし、彼女は今後の強化ポイントとして「スケーティングスピード」を上げているらしく、この発言からも期待が出来る。ジャンプそのものを強化するのではなく、全ての基礎となるスケーティングを見直そうとする姿勢は実に正しい。それもこの若さで気付いているのだから、きっと彼女は(多くのファンは嫌がるだろうが(爆))ユナ・キムに匹敵するアジアン・スケーターになれる。そんな予感が生まれた演技だった。


●エレーナ・ラジオノワ(RUS/TEAM EUROPE)
 TES:72.21 PCS:64.25 Total:136.46

 宮原のスバラシイ演技の後に登場した(サッカーとか風に言えば)アウェーのラジオノワ(我が家では「ラジオちゃん」と呼ぶのが恒例ですが(爆))。アウェーとは言えそこまで冷徹な声は上がらないけれども、やはり前の選手が凄い演技をしたら多かれ少なかれ緊張と言うモノはあるだろう。しかし、彼女はまるでノンプレッシャーかのように更にスバラシイ演技を見せつけた。
ポゴリラヤと同じく、昨シーズンに彗星の如く現れ、まだジュニア世代と言うことで世界選手権には出られなかったけど、シニアのグランプリシリーズで2大会の表彰台。しかもファイナルにも進出したという恐ろしい子・・・。浅田 真央をアイドルと公言しているので日本のスケート・ファンからは愛されるだろうが、競技会に於いては、日本勢にとって大きな壁となる選手となろう。
技術面では宮原選手とほぼ互角。セカンドマークも得点的にはあまり差がない…と言いたいが、この4点と言う差を縮めるには、演技構成点に於いてはあらゆる要素が働かないと出来ないことでもあるので、数字以上の差を感じる。それ位、彼女の演技は宮原選手以上に洗練された印象を受けるのだ。
 同じ様に滑っていても何か空気が違う。同じ様に踊っていても伝わって来るものがラジオノワの方が強い。そう言った目に見えぬ何かの要素がこのような差を生み出しているのかもね。ラジオちゃんは昨シーズンはただ単に「ジャンプがたくさん飛べる、元気のいい女の子」という印象しかなかったのだが、いよいよシニア本格デビューを飾るためによりスケーターとしての個性を強める意図なのか、セレクトしたクラシカルな楽曲を含め、踊りの表現の仕方などを徹底的にブラッシュアップしてきた印象がある。昨年とは全く別人のスケーターとして戻ってきてますね。本当に恐ろしい子です。
 とはいえ、普段は10代半ばの女の子という感じだし、もの凄くおしゃべり(笑)。終了後のキスクラのインタビューでは喋り過ぎて最後のポゴリラヤがコメントする時間が殆ど無くなっちゃったというアクシデント(?)が…。お人形さんのようなルックスも含めて彼女を初めて観る多くのファンも嵌っていたようね。


●アシュリー・ワグナー(USA/TEAM NORTH AMERICA)
 TES:41.82 PCS:60.17 Deduction:-1 Total:100.99

 残念な米国(泣)。彼女は3年連続の同大会出場と言う常連さんであるけど、3度目の出場はほろ苦いモノになったわね…。ソチ五輪シーズン辺りから彼女の持ち味であったミスが少なく安定した演技と言うモノが余り見られなくなっているのが気がかり。そう言った不安定さがこの大会では残念ながら大きく出てしまいましたね。
 今シーズンのルール改正で大きい箇所としてエッジエラーによる制裁が強化されたというのは周知の通りだが、彼女は何気にエッジエラーの常習犯としても知られる。特に浅田選手と同じようにルッツがどうしてもフリップな踏み切りになる。今まではそれで基礎点が減らされることは無かったが、今シーズンからは明確な誤りがあった場合は基礎点が0.7掛けの得点(しかもGOEのマイナス付き)となるため減点の幅は大きくなる。エッジエラーが多い彼女はオフ期間でその辺りを集中的に意識してトレーニングしていたのだと思うが、個人的にはそのような補正作業が逆にプレッシャーになってジャンプやその他の演技に思い切りの良さを失わせているんじゃないかと感じてしまう次第。プロトコルを見ても、いつものエッジエラーに加えてかなりの回転不足を取られているジャンプがあったりするので得点が伸び悩んだのだろう(スピンがレベルを取れていないのはこの時期ではいつものことだった気がするけど)。
 いっそのこと、引退したフランスのブライアン・ジュベールのように「ワテのフリップはルッツやで〜!」(ホンマにそんなこと発言したのかは分かりませんが(爆))と言う感じの割り切りでルッツは飛んで、他でもっとしっかりやるという感じになれば良いと思うんだけど。もし今回もそう言った戦略で演技に臨んだとしたらやはり、気持ち的に耐えるしかないようね。セカンドマークは悪くないので、もっと気持ち的にクリアーになればまた帰って来ると思うし、期待したい。


●村上 佳菜子(JPN/TEAM JAPAN)
 TES:54.53 PCS:59.85 Total:114.38

 浅田 真央、鈴木 明子といった偉大な先輩方が揃って休養&引退という形になり、必然的に引っ張っていく存在となった彼女。個人的には昨シーズンの迷走ぶりを見てもまだエースと呼ぶには色々なモノが足りない気がするのだが(汗)、それでもやっぱり彼女が居ると競技会自体が明るい雰囲気になるのは良いことだ。
 今シーズンはSPとFSで「オペラ座の怪人」(今シーズンは特にチョイスした選手が多いようね…)を演じるという、12/13シーズンのデニス・テンが「アーティスト」のサントラでやったことと同じ様なプログラムを用意したとのこと。そういった、なかなか難しいことが出来るくらい、彼女のダンスと音を掴んでキャラクターを生み出すセンスは良いモノを感じるとある時点から気付いてはいたので、今回も観るのを楽しみにしていたんですね、実は(爆)。ジャンプがどうだろうと気になったが6分間練習でも2A+3Tがユナ・キムを彷彿とする様なクオリティーの高さを見せていたのでそれにも鬼ビックリ(笑)。このジャンプは、本番でも余裕で決めていた。
フリーの「オペラ座〜」はファントムの側で踊るコンセプトだったようで、途中でマスクをかぶっているかのようなマイムがあったり、そいう言う細かい所で見せていたのが印象的だった。個人的には悪くない。だけど、非常に勿体ないのが中盤の3F(ん?Lzか?)でしょうか。そこまで良いリズムで飛んでいたジャンプなのに、そこまで飛んだ中で一番得点の高いジャンプだからか、演技後半になるギリギリの所だったというのを意識してなのか、いきなり飛ぶ前のリズムが悪くなって回転がすっぽ抜けちゃった…。観ていても「さあ!カナコ、飛ぶわよ!!」オーラがムンムンに出てて、妙に力んでいる感が伝わっていたわね。失敗かな〜と思ったら案の定。その後のジャンプでほぼミスなくリカバーはそれなりにしたと思うが、こう言ったミスが出てしまうのもちょっとエースと呼ぶに相応しくないですね…。
 やはりシーズン序盤で調整途中なのか得点が今ひとつ伸びてはいないのだが、気持ちは伝わってきたし、それが大崩れにならなかったのも確か。彼女が「勝負の年!」と言っていることもあるので、末長く見守りましょう(←何様?)。


と言う訳で、全選手の演技が終わったことで結果は↓
1位 TEAM EUROPE     551.95
2位 TEAM NORTH AMERICA 552.09
3位 TEAM JAPAN      512.24
 日本、惨敗(爆)。ヨーロッパは初優勝になるんですかね?やはり戦力的に一番バランスが整っていた所がチーム戦では優勝するんですね〜。まぁ予想はしていたけどね(←何様?)。
 ゲストスケーターたちの演技も語りたいところだが、時間が無くなっちゃった…(ついでに記憶も(爆))。と言う訳で、これでグランプリシリーズをゆっくり見られるわ。



ではではノシ



お疲れっす!!

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