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プリヴェ、含み資産に照準、阪急HD株大量取得、再編で企業価値向上。
2006/01/10, , 日本経済新聞 朝刊, 9ページ, 有, 655文字
プリヴェチューリッヒ企業再生グループが阪急ホールディングス(HD)株式の大量取得に乗り出した
狙いは、阪急が保有する不動産や、グループの東宝が抱える映画などのコンテンツ(情報の内容)にあ
る。グループ内の事業再編を通じて企業価値を大きく高められると判断したもようだ。(1面参照)
阪急HDの不動産事業の二〇〇四年度の売上高(旧阪急電鉄)は千百二十八億円と鉄道業界では屈指の
規模で、傘下の東宝は多くの含み資産を抱える。東京・有楽町駅前の「東京宝塚ビル」(千代田区)や
「日本劇場」(同)など主な保有土地の簿価は約二百億円で、含み益は数千億円にのぼるとみられる。
またプリヴェは宝塚歌劇団や東宝の映画、演劇などの事業統合を促す意向だ。総合コンテンツ会社とし
て上場し、さらに収益力を高めるよう求めていく方針とみられる。
プリヴェは沿線に豊富な不動産や有力子会社をもつ電鉄株の取得に意欲的だ。東京ディズニーランドな
どを運営しているオリエンタルランドの大株主、京成電鉄の株式の約八%を保有する筆頭株主でもある。
私鉄各社は、時価総額に比べて多くの優良資産を抱え、沿線住民を中心とした個人株主の比率(阪急H
Dは六〇・三%、〇五年九月末時点)が高い。このため投資ファンドの標的になりやすく、村上ファンド
が阪神電鉄株を大量取得したのも同じ構図だ。
ただ、公共性が高く安全投資など長期的な視点での経営が求められる鉄道会社が、短期の利益還元を求
めがちな投資ファンドの要求にどこまで答えられるのか。接点を見いだすのは容易ではなさそうだ。
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