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「 西広先生に質問ーっ!!! 」
田島が役名の書いてある紙を手にヒラつかせて走ってくる。
「 本多平八郎忠勝って何者?!」
「 徳川四天王の一人で家臣団中最強と言われ
生涯五十七度の合戦に勇戦し華々しい功績を挙げながら
その身に一筋の傷も受けなかったと言われてるよ。 」西広は答えた。
「 そっか、じゃ いーか!
ハルナが織田信長で、三橋が徳川家康なら
オレは豊臣秀吉やりたかったけどなっ!
鳴かぬなら鳴かせてみようホトトギス!」
「 末さんが秀吉には、萌えを感じられないんだって
出番ゼロらしいよ 。」
「 西広は何の役? 」
「 石川・・・ 」
「 ゴエモン?!」
「 いや、彦五郎家成・・・老職らしい。」
「 へー、あっ! 三橋だっ、よっ! 徳川家康 !!! 」
「・・・ち・・・がう・・・よっ・・・
オレ・・・徳川家康じゃ・・・ない! よっ・・・」
少しホッとした顔で紙を見せる。
そこには【 松平元康 】と書いてあった。
「 あのね・・・三橋
これ、徳川家康の若い頃の名前だから。」と西広。
「 え・・・? そ・・・そう・・・なの?」
「 へー、おっ! 阿部ーっ! お前 何役ーっ?!」
田島が叫び、三橋はキョドる
(・・・あ・・・阿部君・・・怒って・・・る・・・)
阿部は無言で田島に紙を渡すが、そこには十数個の名前が記入されている。
「 うわっ、スゲーな、お前・・・フクべ・・・」
「 あのね・・・田島
それ、ハットリって、読むんだよ。」と西広。
名前の下に特記として 【 主役でございます。お覚悟下さい 】とある。
阿部は 眉間に青筋たてて
「 おいっ! この末ってやつ
腐女子とか、ゆーのじゃねーだろーな!」
「 さあっ、オタクだとは言ってたけど、よく知らないんだ。」
「 西広〜っ!!!」
「 ほ、ホントに知らないんだよ〜っ! 」
「 隆也〜っ!!! お前 オトモダチにナニ凄んでるんだっ!」
「 凄んでなんかね〜よ!
おやじこそ何でコンナトコに居るんだよ! 」
「 陣中見舞い 陣中見舞い。
おっ 三橋君!
おいちゃん武田信玄役やるの!
三方が原では
こわくて、くさくて、はずかしい〜思いさせちゃうけど
がまんしてね〜!!!」
三橋 青ざめる。
「 え〜! おやじ信玄やるの〜? 」
「 そ〜そ〜! ぴったりだろ〜!
これから「 風林火山 」でも読んで研究するぞ〜っ!
崎玉の主将が次男で、捕手が勝頼だとさ。」
( 佐倉大地が武田勝頼か・・・
楽勝だぜ
榛名の織田信長と同盟結ばなきゃなんねーほーが
気ぃ重いな ) 阿部 タメ息をつく。
「…にっ…にっ…にっ…西広く…ん…
…こ…こ…わく…て…く…さく…て…はず…かし…って…
…み…三方が原…って…
いっ…いっ…いった…い…
…なっ……何……?」
西広は困った顔をして( きっとアノ事だな〜 )と思いつつ
「 だいじょーぶだよ【 徳川家康生涯最大の負け戦さ 】
と言われているけど、ちゃーんと生き延びるから!」と言うが
三橋はスゴク不安そうな顔をする。
オトナたちが集まって話をしているのを遠目にしながら
栄口が言った。
「 モモカンは信長の母親 土田御前で
シガポはねー 今川義元だってさー! 」
花井が「 濃姫、誰なんだ?」と聞くと、
「 濃姫は出番なし
お市の方を 宮下シズネって武蔵野のマネジがやるって。」
「 ウチのマネジは?」と巣山。
「 ピカチュウ役だって。」
「 はぁっ?!!!」
「 しのーかはピカチュウで、沖はソーナンスなんだって。」
「 なんじゃ そりゃ!」と田島。 沖は不安そ〜な顔をする。
「 教頭先生は城代家老の鳥居忠吉で、
巣山父は松平二郎右衛門重吉だって。」
「 松平って、じゃ家康の父親?」と、巣山が聞くと。
「 いや、家康の父 松平広忠は三橋父がやるってさ
母の於大も三橋母だって。」
三橋 少しホッとする。
( …よかっ…た…おとーさんが…おとーさんで…
…おかーさんが…おかーさんで…
…どんな時代で…どんな事が…おこっても…
みんな…が、一緒…に…いて…くれるんなら…
…オレ…は…一生懸命………やろう…… )
栄口 続けて。
「 阿部母は本多平八郎の母、小夜だってさ。」
「 へー 」阿部は平然としている。
花井が少し嫌な顔をして「 ウチのオフクロなに、やるって?」と聞くと。
「 永見よしえ役だって。」
「 何、それ?」花井 いやそう
「 エヒメとオトヒメの母。」
「 エヒメ、オトヒメって・・・まさか妹達まで出んのかっ?!」
「 そりゃ、女性キャラ少ないからねー、総動員だって。」
花井 げんなりする。
栄口 ちょびっと悪戯っぽい顔をして、
「 三橋ー! 正妻 瀬名姫。越智先輩だってさー!」と言う。
一同「 えぇ〜っ?!!!」
「 越智って! 美人と言われてる。あのオチ?」
「 正妻って!」
「 三橋、結婚すんのっ!」
皆、大騒ぎ。 三橋 真っ赤になっておろおろする。
栄口 なにげに得意そう。
「 そりゃ、実質14歳だろ〜が、なんだろ〜が
元服すりゃ一人前だから、結婚もするし子供もできるし。」
一同驚愕!「 ひえぇえぇえ〜っ!!!」
「 桶狭間の頃には、19歳で二児の父。」
「 ほおぉ〜っ・・・!!!」
「・・・ム・・・ム・・・ムリです〜〜〜・・・」 三橋 泣きそう。
「 いや三橋! 徳川家康って正妻二名! 側室 不特定多数。
息子十一名! 娘 不特定多数だからっ!」と、栄口。
「・・・ムムム・・・ムリです〜〜〜!!!」
オトナたちの群れの中から桐青の監督が離れ
ゆっくりと、こちらに向かって歩いてくる
「 ・・・は アレ?」
「 え ウソ 」
「 ・・・なっ・・・なんで 桐青の監督が、こっちに来んの?」
「 さ・・・栄口っ! 桐青の監督ってナニ役!?」
「 たしか・・・服部半蔵・・・」
「 服部半蔵・・・? 」阿部、嫌な予感がする。
桐青の監督は、皆を見回すと
「 お前達は・・・これから・・・俺の指揮下に入る・・・
覚悟をしておけ・・・」
ゆっくりと一言一言
言い聞かせるように言って・・・笑・・・った・・・
「・・・・・・」
一同、血の気が引くカンジ。
「 特に・・・必死で走りやがった 9番・・・!
俺の・・・ゆーとーりに
動いてもらおうか・・・」
「・・・・・・・・・・」
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