おるたな美術館

旅先で出会った東洋美術、西洋美術

インド編

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カジュラーホの寺院と同じくこの寺院の特徴は、無数の小さいシカラ(尖塔)の集合によって、一塊の大きなシカラが形作られているような構造にあるので、ラージャラーニのシカラの外壁は、複雑な凸凹構造になっている。その、陽の当る突出面にインドラ、ヴァルナ、アグニ等の方位神や、このようなおおらかで健康的な女神像がある。

11世紀のものだが、樹木の下に佇んでいるところや、明るい表情と極端にグラマーな肢体は、千年以上前の仏像が造られる以前から仏教寺院周壁に見られる、樹木の精霊ヤクシー(夜叉女)を彷佛とさせる。

それほどこの女神像には、古代インドのゆったりとした息吹を感じる。中世密教美術は、頭や腕、持物の数が多かったり、同伴者が多かったり、装身具が複雑だったりと、ごちゃごちゃしていて、このような伸びやかな(腕は伸び過ぎてプロポーションがおかしいが)造形は珍しい。

初期仏教美術の伝統がこの中世ヒンドゥー教寺院に受け継がれ、しかも、方位神と同格あつかいで寺院を守っている。被支配階級であるインド先住民による民間信仰の精霊であったヤクシーをルーツに持つ女神が、支配階級であるアーリア民族の主要な神々と肩を並べている。

さらに右の写真左上のように方位神や女神のある壁面の一つ上の層には、これまた歴史の古い民間信仰のミトゥナ(男女交歓像)が見える。


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