おるたな美術館

旅先で出会った東洋美術、西洋美術

インド編

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右半身男、左半身女のアルダナーリーシュヴァラ(両性シヴァ)があるヴァイタール・デウル寺院西面。東が正面になるから、こっちは裏面になる。小規模な寺院であるにも拘らず、5つの彫像のある龕がそれぞれ間隔を空けて配置されているせいか、この写真で見るとけっこう大規模に見える。

ここでミトゥナ(男女交歓像)は写真最上層でフリーズ状にぎっしりと並べられているし、その下の層には獅子と象の動物装飾を配置、それらが水平垂直の区画に整然と分けられ、厳格なイメージを演出している。

下の写真中央が、5体の内真ん中にあるアルダナーリーシュヴァラ。右半身(向かって左)がリンガ(男根)を屹立させたシヴァ。左半身がその神妃パールヴァティー。彼女は上の写真左から2番目と、1番右端のナーイカーのように鏡を手にするという世俗的表現になっているのが面白い。

このように正中線を境に男女を描き分けるとき、コスチュームを男装と女装に分け、肉親部を女性の乳房と腰の張りで区別するのが手っ取り早い。これで下半身を着衣にすれば問題なく造形出来る。

しかしシヴァは、インダス文明のリンガを屹立させた土偶と同じく、性器信仰の伝統を受け継ぐ神でもある。

で、右下半身は裸になる訳だが、困るのは、身体の中心にあるリンガを半分に切って表現するわけには行かないことだ。そこで、この像ではパールヴァティーの腰布の端から左側へニョキッとリンガ全体が、片側の睾丸とともに顔を出しているような方法をとった(リンガが少し欠けているのでわかりにくいが)。

下の両端の写真(上の写真では左から1番目と4番目にあたる)は、樹木が彫られていることから、古代インドの仏教遺跡でも見られる、民間信仰の樹木神ヤクシーの伝統を受け継ぐ所謂樹下美人。いずれも堂々とした体格の重厚な身体表現。

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濃密な装飾です。ありがとうございます。

2007/3/18(日) 午後 0:14 [ がらくた・おやじ ]


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