おるたな美術館

旅先で出会った東洋美術、西洋美術

カンボジア編

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第一回廊と第二回廊を繋ぐ沐浴場のある空間の十字回廊は、アンコール・ワットを訪れる人は必ず通る場所で、此処で身体を清めるために暫しの時間を過ごすわけで、従ってこのエリアの浮彫にはそれなりの鑑賞に耐えるものが必用だったろう。

人を飽きさせない質の高さと、それだけでなく中央祠堂程の厳粛さは要求されないことから、形式性に縛られない自由度もあった。そこら辺が此処のデヴァター達を魅力的にしている。

おとなしいポーズながら、緻密な仕上げと豊かなボリュームが密度の高い造形を生み出しているのが特徴。

画像の2組もよく紹介されるもの。第一回廊外壁と違ってじっくり鑑賞されるだけでなく、胸の辺りが黒光りする程さわられていたりするのも、このエリアならでは。

左画像は、間接光が豊かな陰影をつくりだし、アンコール・ワット様式をベースにしながらも、自然な立体感とモデルの存在を思わせる個性表現が、生々しい程の実在感を示している。

右は、間接光が正面からあたって陰影がなく、かつて貼られていたであろう金箔の下地の赤い顔料が中央部だけ残る荒れた表面は、近代絵画的なタッチと固有色にこだわらない色彩表現を感じさせる。

当初は金色をしていたと考えると随分変わり果て姿ではあっても、緻密な陰影による古典的な品格と、激しい筆触による色彩表現という対照的な2組の現在の姿が、今は両者の魅力をより際立たせているようにも思える。


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