おるたな美術館

旅先で出会った東洋美術、西洋美術

ネパール編

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スワヤンブナートその4

イメージ 1

その複雑化した境内のあちこちに、どこかから持ち込まれたような仏像が小さな龕(像を収める凹み)に収まっていたり、建造物の一角にひっそり佇んでいたり、境内をうろうろしていると、思わぬ場所で多様な小像と出会うことが出来る。

しかも、それらの一つ一つにしっかり花や米、赤や黄色の粉といった供物が供えられている。

左の写真は、あまり誰も気づかないような建造物の隙間。手前の金工の獅子(画像を拡大すると、鼻の穴に供物の米粒が)、その後ろの忿怒尊、さらにその後ろの壁に穿たれた龕の仏坐像。それぞれ、同じ時期に計画的に配置されたとは思えない。

こういった密度の高い、雑然とした自己増殖的な境内は、思わぬ発見があっておもしろい。

右上は、建造物の窓の下に突然のように龕が穿たれ、そこに収まった女尊。中央の横笛を吹く姿はクリシュナを連想させ、左の釜を持つ姿はカーリーのよう。ヒンドゥー教の影響を感じる。

右下は、シヴァとその神妃のイメージとしてよく知られる、大きな男性神の膝上、左手で小さな女神が脇腹もしくは乳房を抱えられている図像。しかしここは仏教寺院なので、観音菩薩とその女性形の多羅菩薩なのだろう。

観音はサンスクリット語では、アヴァローキテーシュヴァラまたはローケーシュヴァラ。後に付く“イーシュヴァラ”は自在天と訳される語で、これはマヘーシュヴァラ(大自在天=漢訳された仏典のシヴァの名)のようにシヴァの別名でもよく使われ、このことから、観音という尊格の成り立ちとシヴァ神との関係が指摘されることがよくある。

因に、「西遊記」で知られる玄奘三蔵訳の教典では、観音=観世音菩薩は“観自在菩薩”と訳される。

日本では、この像のように三つ目で多臂の観音といえば、不空羂策観音、馬頭観音が有名。やはり、それぞれシヴァイメージの影響が強い。


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