おるたな美術館

旅先で出会った東洋美術、西洋美術

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ルーヴルその3

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16世紀初頭のドイツの彩色木彫像、マグダラのマリア。通称“美しきドイツ女”。

こんなの教会にあっていいのか? ヌードというよりネイキッド。聖人というより、見てはイケない隣のおねえさんのハダカ。

元々、光背や小天使像に囲まれていたらしく、しかも主題が“苦行するマグダラのマリア”というキリスト教美術としての型(裸像を造る言い訳?)はあったらしいが、単独でガラスケースに収まった今となっては、ほとんどエロフェチ等身大フィギュア状態である。

いつも大勢の観光客に囲まれているミロのヴィーナスと違い、こっちはたまに人が通るだけ。でももし、“ミロ”か“ドイツ”かどっちかあげるといわれたら、「ど、ドイツをください!」っていうひと多いんじゃないかな(…私も)。

写実的な人体表現が充分成熟しながらも、あまり生々しい方向に走らせない“芸術作品化”(数値化された人体比例や解剖学的見地、彩色を施さない等のレギュレーション)で、去勢される前の暴走寸前の不穏さが魅力!?

“えくぼ”が極めつけで、品格を保ちつつも、ギリシャ彫刻のような普遍的な理想美とは無縁な、作者の個人的趣味丸出しの逸脱ぶりもいい。

この頃のドイツは、ゴシックからルネサンスへの転換期。同時代に既に無彩色の木彫が制作されているし、イタリアの影響で、素材自体も石やブロンズが増えてきていた。人体表現が“人形”から“彫刻”に変わりつつあった中、この像は微妙な立ち位置にある。

そしてその後、カトリック教会内で、違う意味で“暴走”するスペインバロックの彩色木彫と違い、ドイツは宗教改革で、偶像制作自体が下火になってしまう。

まさに、時代の転換期に咲いたイレギュラーな徒花。こういうマージナルなありかたこそ“おるたな”な美。

音楽に例えると、ミロのヴィーナスがクラシックとすれば、この作品は強いていえば演歌か?

ドイツと演歌は結びつきそうにないけど、ドイツ映画にはヴィム・ヴェンダースという“人情もの”の巨匠もいることだし…。そういえば、「ベルリン天使の詩」の主演女優って八代亜紀に似てたな。

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