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長い石段を上ると、正面には境内の中心に位置する大きな仏塔の西正面に出る。参拝者はこの仏塔の周りにずらりと設置された、筒状のマニ車を回しながら右廻りに一周する。マニ車は一回転させるだけで、中に入っているマントラ(真言)が書かれた経文を全て唱えたことになり、それらを順に回しながら仏塔を一周することは、大変な功徳を積んだことになるらしい。
普段、仏像の写真は撮るが、手を合わせない不信心者の私も、これはお得とばかり一周してしまう。それにしても、不信心な衆生のこすい欲得心を逆手にとり、信仰に引きずり込む密教のバイタリティーはすごい!?
仏塔を半周回った東側は灯明やお香の煙でいつも煙っている。左の写真は、そこの祠に祀られたターラー(多羅菩薩)。手前の六芒星は、男性原理(火、上向きの三角)と女性原理(水、下向きの三角)の合一を示した密教のシンボル。最もポピュラーなマントラ “オーム・マニ・パドメ・フーム” の “マニ・パドメ” も同じく、“蓮華(女性性器)の中の宝珠(男性性器)” を意味し、宇宙の真理をあらわしている。
この六芒星越しに見る菩薩のたたずまいが気に入って、今年も会いに行ったのだが、あいにく今回は灯明のすすで覆われていて、4年前の面影は微塵もなかった。信仰が篤いと仏像は真っ黒になるのだ。この写真を撮った前回は、たまたま掃除した後だっただけなのだろう。
右の写真は、丁度一周回り終えたところ。右下に見えるのがマニ車。最後は真鍮製のネパール国旗が締めくくっている。さすが金工の盛んなネワール文化、旗まで金属製か。しかも鳩除けなのか、ただでさえ鋭角的な形の旗なのに、トゲトゲまで付いて強烈な存在感。
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