おるたな美術館

旅先で出会った東洋美術、西洋美術

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ナタラージャ(舞踏王=シヴァ)といえば、ニューデリー美術館等にある中世南インドのブロンズ像があまりに有名で、インド美術の看板的なイメージとなっている。炎の円輪の中、しなやかな体躯で4臂を持ち、片足立で矮人を踏みつけながら踊る洗練された造形。下半身は着衣で、リンガ(男根)は表されない。また、たなびく髪がガンジス川を表しているなど、宇宙論的性格も強い。

ヴァイタール・デウル寺院東正面のナタラージャ(写真右上)は同じく円形に囲まれた構図ながら、洗練とは程遠いコミカルな表現で、リンガを屹立させて踊る様はなかなか笑える。

どういう事情か知らないが、同じ東面のスリヤ像(写真右下)と比べても、かなり彫りが荒いので未完成なのだろう。表面がゴツゴツしているし、宝冠の正面も全く細工されていない。頭上のキールティムカ(獅子面装飾)の精巧さとは対照的。

腕が十二臂もあり、それで足の為のスペースが無くなったのか、足がえらく短い。スリムで手足の長いブロンズのそれとは随分印象が違う。

そればかりでなく足下の矮人の代わりにシヴァの乗物ナンディン(牡牛)が股下からリンガを見上げ、さらには傍らの神妃(パールヴァティー?)の頬を愛撫しながら踊っているという、円形画面を埋め尽くす狂躁的でにぎやかなものだ。

実際、ナタラージャの図像は6世紀ぐらいから作られ始め、中世南インドのおしゃれなブロンズ製とは違い、石造のものは多臂で狂躁的イメージが強いものが多い。

ブロンズのナタラージャの典拠とされる、シヴァが異教の聖者の差し向けた獰猛な寅の革をはいで腰に巻き付け、続く大蛇を首飾りにし、最後に差し向けた凶悪な矮人ムヤラカを踏みつけて踊るという、もっとも有名な神話とは違うテキストが数多くあったことを、石造のナタラージャは示しているようだ。

左の写真は隣のシシレーシュヴァラ寺院のものだったと思う(あまり自身が無いけど)。似た構図でも、腕が八臂とやや少なく、三叉戟を持っていない。細部まで仕上げられ、しなやかな動きをしている。

共通するのは両者ともカパーラ(髑髏杯)を手にしていること。これらのシヴァはバイラヴァのような忿怒相で、ナタラージャの中でもより密教的な典拠を伺わせる。

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