おるたな美術館

旅先で出会った東洋美術、西洋美術

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故宮博物院その4

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多面多臂の複合的イメージが売りのラマ教の仏像の中でも、極めつけの一つがこの大威徳(18世紀 清)。日本に五大明王の一つとして入ってきた大威徳明王が六面六臂六足で水牛に乗るのに対し、こっちは九面三十二臂十六足で、中央の面が水牛、足下には神、人、鳥獣等あらゆるものを踏みつけている。

ダライ・ラマの宗派ゲルク派の祖ツォンカパの守護尊であったことから、ゲルク派自体の守護尊になっただけのことはあるってことか、故宮博物院珍宝館の、センスいいのか悪いのかよくわからないチベット風の内装を背景に、威風堂々の展示だった。

サンスクリット名はヤーマンタカ(閻魔を殺す者)。日本でも恐れられている閻魔大王を殺す程怖いわけだ。しかし、閻魔(ヤマ)は最初の死者で冥界の王な訳だから、既に死んでる者を殺したらどうなるのか…?

ヴァジュラバイラヴァとも呼ばれる。シヴァの畏怖相バイラヴァも、ヴァジュラ(金剛)が付くことによって仏教密教の尊格に…。さらに“マヒシャサンヴァラ”とも呼ばれ、ヒンドゥーの神々の光輝から生まれた最強の女神ドゥルガーに退治された、水牛の姿の阿修羅“マヒシャ”に由来している。ヒンドゥー教最強の敵は仏教最大の味方ということか?

それにしても名前まで複合的である。その成立には、とにかくこれ以上恐ろしくて強い奴はいないという程の、究極のキャラを創造しようという只ならぬ意気込みを感じる。確かに頭だって大きな角が生えていた方が、より強そうだ。それならやはり水牛なのだろう。

複合というのは足し算の発想。造形的には一個体の頭・両手・両足という基本型を残しながら足し算を繰り返すとどうしたって飽和状態になる。五体を増やすことによって超越性を強化するのもここらあたりがやはり限界なのだろう。

これを超えようと思えば、造像理念自体を転換しなければならない。只、視覚的効果という意味では、やはりこの方法が最も効果的なのかもしれない。持物(武器とか)の効用などの図像的意味がわからなくても、こうした複合性は、見た目に“何だかわからんが、とにかく凄い!”という直接的なインパクトとエネルギー感がある。

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