おるたな美術館

旅先で出会った東洋美術、西洋美術

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ヴィシュヌの化身でバラモン僧のヴァーマナ(矮人)が、インドラの都を奪い取った魔王バリに、三歩歩いた分だけの土地を喜捨して欲しいと願い、バリの承諾を得ると、ヴァーマナはいきなり巨人になって天と地を二歩でまたぎ、三歩目でバリを踏みつけて地下に押し込めたという神話で有名な“トリヴィクラマ(世界を三歩で歩く)ヴィシュヌ”。

ヴィシュヌの神話は、こうした頓知が”落ち”のトリッキーな話が多いな。ここでのキャラは豪快な”巨大化一休さん”といったところか。

この話、原型としては古く『リグ・ヴェーダ』(B.C.1200~800年頃成立)にさかのぼるらしい。『ヒンドゥー教』(R.G.バンダルカル)によると『リグ・ヴェーダ』では,ヴィシュヌ神の踏み出した最初の二歩は人間に認識でき、近づくこともできるが、三歩目は誰も超えることができない、鳥さえも飛ぶことができない領域であると、ヴィシュヌが三歩で世界をまたいだことが熱心に述べられ、この“三歩目”に対する崇敬の念が、当初重要な神では無かったヴィシュヌをその後、最高神(ヴァースデーヴァ)に高める根拠になったとか。


頭上に葉っぱをのせ、その上に花びらを飾るという、今回訪れたチャングナラヤンの境内の石像中、最もゴージャスな供養の施されたヴィシュヌがこれだった。しかも色粉が石材の凹部に入り込み、髻髪冠や頭光などは、赤と黄のカラフルな文様になっている。

地味で固く冷たいが、風化破損しにくく恒久性を供えているというイメージの石像も、“現役”では花びらや色粉というはかない要素によって華やかに荘厳されている。

千年以上前(8世紀)の像が今に残っており、しかもその姿が日々更新されている様は、時間が止まったかのような博物館の展示品のありかたとは対照的だ。

日本では、たとえお寺のお堂に安置されている仏像でも、文化財である以上その姿を改変するのはもっての他。こうした国宝級といえそうな作品が野ざらしで、しかも日々供養によってその姿を変えて行くというのを目にするのは、新鮮な驚きだった。

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