おるたな美術館

旅先で出会った東洋美術、西洋美術

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神様の息吹

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21世紀だというのに啓蒙主義の悪しき影響か、どうも仏像となると美術作品として見てしまう癖が抜けない。

その点神像は、たとえ美術館に展示されたとしても心配は無い。なぜなら神像は仏像と比較すると、身体表現という美的観点において、どう見ても出来損ないにしか見えないからだ。

私は、そういうものに惹かれるたちなので、「神様の息吹」と題された熱田神宮宝物館の展示を、遅い初詣がてら観に行った。

見方によれば、笑っちゃうような稚拙な彫刻でありながら、実際のところは、あからさまにされるべきでないもの(仏像のように微に入り細に入りじっくり見られることを前提としない造形)を見ることの畏怖感が、会場を支配していた。

日本の仏像は優れて人間的な表現の傾向が強い。だから、ギリシャ彫刻やルネサンス彫刻と比較されたりするのだろう。つまるところそれが多面多臂の異形であったとしても、それは人間の相を描写している。

神像には均整のとれた美しい身体比例という概念が見られない。仏像に影響されて偶像を造り始めたという経緯から、神像が仏教美術の造形に依拠しながらも、肝心のプロポーションを取り入れなかったのは、“てんで分かって無かったから”ではなく、意図的に取り入れなかっただけなのかもしれない。

特に展示されていたものは、仏像のような図像や様式という“身だしなみ”が不完全(画像の熱田神宮の境内や社殿の洗練された“身だしなみ”の良さとは対照的)で、その分剥き出しのぎょっとさせるような何かがある。多面多臂や動物との異種混淆といった密教図像的な異形に比べると,ノーマルな貴人や武人の肖像でありながら、人間離れした、もっと本質的な異形感覚=聖なるものを感じさせる。

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