おるたな美術館

旅先で出会った東洋美術、西洋美術

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結い上げた髪に付ける飾りを摘むポーズは、このエリアではおなじみのもの。その中でこの2体もまた、かなり個性的な作風が印象的だ。

この2体、挙げた右腕の肩の部分をよく見ると、臂釧と瓔珞(胸飾り)の重なり方が違う。二の腕の瓔珞が上に重なる右画像(中央塔門の西側)はわかるが、左画像(中央塔門の東側)のように臂釧が上に重なるというのは臂釧がかなりユル目なわけで、手を下げたらずり落ちてしまうのではないか? これって相当無理があるような気がするのだが…。

その他左の作者は、両手共、掌を見せた状態でしか表現出来ないようで。身体もぎこちなく、右の作者に比べて解釈や表現力に問題がある。

とはいっても、右画像のグローブを填めたようなゴツイ手と大きな口は、かなり品位に欠ける。ちっともカワイくないし、セクシーでもないというのも問題ではある。

さらに問題なのは、右手で摘まれた頭飾だけが壁から浮き上がる立体的な処理がなされていること。こんなどうでもいいところに工夫を凝らすなんて、笑いを取ろうとしているとしか思えない。

普通なら落書きで済ましてしまうようなくだらないギャグが、しっかりと石彫というかたちで残ってしまっているところが、他では見られないアンコー・ルワットならではの醍醐味でもある。

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