おるたな美術館

旅先で出会った東洋美術、西洋美術

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人体と植物の区別がつきにくい抽象的形象で、かつ有機的な形態が何やら不気味にうごめいているように見える堂内の装飾も、近づいてみると天使やマスカロン,聖人たちがお茶目でかわいい。それにしてもこの堂内を覆い尽くす装飾の状態が良いのには驚かされる。地元の人びとの心のよりどころとして補修や清掃などメンテナンスがいきとどいているのだろう。

メキシコの聖母像は17世紀スペイン絵画で盛んに描かれたテーマ「無原罪の御宿り」がベースになっているようだ。これは、マリアもまた母アンナが無原罪で(男とエッチしないで神によって)受胎し産んだ娘であるとして,マリアをイエスと同様に神聖化するもので、母としてでなく若い娘として描かれる。

その図像は『ヨハネの黙示録』第12章第1節の「ひとりの女が身に太陽を身にまとい、月を足の下にし、頭には星の冠を冠っていた」という表記を典拠とし、そこに描写されている女の姿をしたマリアを智天使(頭と翼だけのやつね)達のいる雲の上に乗せて表したものだ。

右画像でも足下には三日月と共に智天使のいる雲があるし、星の瞬く冠をしている。太陽を身にまとうという表記は陽光の光背と解釈され、この画像のアングルでは確認出来ないが “その1” を拡大すれば見ることが出来る。

リアルフィギュアなスペイン・バロック彫刻はメキシコではマネキンのようになる。罰当たりな話だが、こうした着せ替えのマリア像は服を脱がせたらどうなっているのだろうと気になってしまう。日本だと鎌倉時代の着物と肉身部が別材の仏像(例えば弁財天とか)の裸形が美術本で紹介されていたりするんだが……。

白いドレスのマリアの円錐形のフォルムと堂内の増殖感覚は、自分の作品 “Eva” <http://sugaft.com/2002sen.html>と通底するものがある。タイトルは原罪を購うマリアではなく原罪をつくったエヴァの方なので別に意識したわけではないけど、やはりその背後にある地母神信仰を扱ったつもりなので、このトナンツィントラのサンタ・マリア教会へのオマージュということにしよう。

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