おるたな美術館

旅先で出会った東洋美術、西洋美術

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アンコール遺跡の寺院壁面を飾る女神像は、浮彫りではあっても元々は丸彫りの神像彫刻の代用品見たいなものだったといえる。クメールの丸彫り彫刻は直立で、動きのあるポーズのものは少ない。この地方の石材の強度では重心が傾くような動きのあるポーズは破損して倒れたりする恐れがあるなど、技術的な制約もあるのだろう。そしてこの直立ポーズがパンテオン下位の浮彫りの女神像に於いても踏襲され、守門神らしい仁王立ちの姿で描かれる。

浮彫りなのは、丸彫りのように背面を彫らずにすむし、石材も薄っぺらいものですむ。経済的にも制作の手間と時間においても多数制作する場合には都合が良いという、丸彫り彫刻の立場からすれば消極的な理由からといえる。

そんなわけでデヴァターとよばれる浮彫り女神像は、丸彫り神像に対して独立した表現スタイルを持っているというわけではなかった。

それがバンテアイ・スレイの寺院壁面彫刻になると、やや前屈みで斜めに構えた柔らかいポーズになり、コスチュームも丸彫り像とは一線を画すようになった。これは浮彫りなら絵画と同じでどんなポーズを描いても倒れたりしないという表現の可能性の芽生えともとれる。

そしてさらにアンコール・ワットになると、彫刻と絵画の両義的性格を持つ浮彫り像ならではの様々な可能性が追求されるようになる。


寺院付きの踊り子を描写したとも取れる、動きのあるポーズが多い第二回廊のエリアで、北経蔵は動きを出すために腕のポーズに変化をつけているものの、基本的には彫りの深い彫り像的な直立像だといえる。

それに対しここ南経蔵の表現は絵画的で彫りが浅く、体全体が自然な動勢をもち、この画像のものなど、ダンサーの表現としては最も完成されたものの1つといえるのではないか。

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