おるたな美術館

旅先で出会った東洋美術、西洋美術

分室(制作日記)

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2004年の個展でお世話になったのが縁で、参加させてもらうことになったアマノ雅広氏キュレーションの「鏡」―微睡みと反射―<http://www.kyoto-seika.ac.jp/fleur/schedule/2007/1129/index.html>が今日、精華大学ギャラリーフロールで始まった。

画像は先日の搬入時のもので、まだ照明の調整がなされていない。2日まで会場に行けないので、最終的にどのような雰囲気になったかわからないが、早く展示が完了した、クリス・ネルソン氏の、簡素な素材で展示室を異空間に転じさせるインスタレーションや、水谷イズル氏の深遠な映像作品を観ても、かなり充実した内容となりそう。

画廊宮坂出品作その2

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紙の上に溜まった水に顔料を注ぐと、顔料が粒子の比重の違いなどにより、色によって様々な沈殿や浮遊の状態を見せ、乾燥後、手では描けない微細で不思議な模様を形成する。紙と顔料という物質がイメージを紡ぎだすその瞬間を定着させたい。そうした思いからはじまった99年<http://sugaft.com/1999solo.html>以降の水彩画のシリーズ。

これまで、あまり発表の機会が無かったが、今回紙を束ねた状態で展示することにより、紙という支持体そのものの存在感を提示することが可能となった。

アクリルケースにそのまま入れ、パネル張りしないため、紙にしわが寄っていたり、10〜20枚を重ねているため、裏側の作品がが透けて見えたりするのは、音楽でいえば明らかに“ノイズ”に属する事柄といえる。只、こういった紙特有の現象は、その紙の物質的特性を示すものでもあり、美術家自らの表現意志よりも、紙、絵具、水が織りなす自然発生的な現象に比重を重く置いた場合、これらは“ノイズ”ではなくなる。


写真上から(番号は出品作の通し番号)

9.生成 2007年(’99〜’00年) 635X450X50mm
     B3(ノビ)用紙に水彩、10枚組
*このシリーズでは最も大型のもの。紙の上を流れる水が作った形体。同サイズでもう1組出品

11.羽化 2007年(’00〜’01年) 455X320X45mm
     A3(ノビ)用紙に水彩、10枚組
* 人体部分は手描きによるもの。写真の翼のような形体の1組の他、ろくろ首のような1組も出品。

14.15.生成 2007年(’99〜’00年) 311X434X44mm
     A3用紙に水彩、10枚組
* 紙の上に水をたらした形態。写真の二組の他、もう一組出品。

16.柔らかい鏡 2007年 396X284X44mm
  B4(ノビ)用紙に水彩、20枚組
*卵のような輪郭は手描き。楕円のシリーズにはこのタイトルがつく。

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画廊宮坂個展(3月4日〜10日<http://www5a.biglobe.ne.jp/~miyasaka/top.html>)出品作の内、立体とレリーフの作品を一部紹介。立体作品の素材は、楮紙をアクリルメディウムで何層にも張り合わせ、羊皮紙のようにしたもの。
シルクスクリーンで表面を凸凹状にするプリント技法は、手では作り出せない細部構造を持つテクスチュアを実現する為に採用。白い貝殻のような繊細さを出したかった。
また、無色にした為、採光や照明によって色や陰影が変わり、月のように様々に表情が変化する。

写真上から下へ(番号は出品作の通し番号)。

2.月の植生 2007年 361X361X62mm
     紙、アクリル絵具によるスクリーンプリント、絹糸
*国宝源氏物語絵巻「竹河二」をサンプリング。この他ヴァリエーションを2点出品。内一点は130X185cmの大作。(迷宮シリーズ<http://sugaft.com/labyrinthseries.html>)

8.蛹化(魚+人)2007年 167X195X585mm(高さ1000mmのスタンドに設置)
     楮紙、アクリル絵具によるスクリーンプリント
*今展唯一の床置作品。実はNo.4の胴体部分を水平にしたもの。(菩薩シリーズ<http://sugaft.com/bosatsuseries.html>)

4.羽化(魚+人+鳥)2006年 645X545X120mm 
     楮紙、アクリル絵具によるスクリーンプリント
*1月のAIT出品作の楮紙ヴァージョン。ヴァリエーションをもう1点出品。(菩薩シリーズ<http://sugaft.com/bosatsuseries.html>)

7.羽化(人+鳥)2007年 335X607X107mm
     楮紙、アクリル絵具によるスクリーンプリント、ドライフラワー
*2004年発表作の楮紙ミニチュアヴァージョン。国宝源氏物語絵巻「橋姫」の月と霞の部分をサンプリングしたヴァージョンも出品予定。(菩薩シリーズ<http://sugaft.com/bosatsuseries.html>)

3月の個展DM

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3月の個展(画廊宮坂3月5日〜10日)<http://www5a.biglobe.ne.jp/~miyasaka/top.html>のDMのデザイン(仮)。

タイトルというか、テーマは1月の個展と同じ。重厚な感じの前回と違い、紙のみを支持体としたオブジェと平面。

右の3作品は、1999年<http://sugaft.com/1999solo.html>以来着手している“たらし込み”による水彩画。展示のアイデアが浮かばずに未発表のままストックが溜まっていたのを、面白い展示方法を思いつき、発表する事にした。

普通たらし込みは具象的な定形の輪郭内に不定形の着色だが、これらは輪郭も不定形なもの。水彩紙ではなく、規則的なしわが出来る紙を使用しているので、独特の模様になる。その他具象的なものも展示予定。

背景のアップの作品は、「羽化」<http://blogs.yahoo.co.jp/sugafuto/5929042.html>の楮紙ホワイトヴァージョン。

作家との対話その2

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15日の三瀬君とのトークの話題の一つは、お互いの作品の共通点である人為的な古色や錆を作品の表現として使うことについてだった。

それに対し、源氏物語絵巻のような古画を扱う場合、模写ならば、制作から数百年たって絵具が退色、剥落した状態を模写する現状模写と、制作当初の状態を再現する復元模写があるが、自作の源氏物語絵巻をサンプルにした作品は、現状から過去にさかのぼるのではなく、むしろ、現状のイメージが、より変容してゆく未来の姿を表現していると答えた。

またその日のトークの前に三瀬君が、作品を収めに行った画廊から作品の経年変化について指摘されたことから、そちらの方にも話題が移った。


私が大学で日本画を専攻した理由の一つとして、土田麦僊展を観たことをトークで話しておきながら、そのとき忘れていてしゃべらなかったのだが、その展覧会で、どの作品が気に入ったのかというと、ゴーギャンに影響を受けたという初期の海女の屏風絵で、実は、その絵は、絵具の大半が剥落して原状を留めていないものだった。

むせかえるような熱気まで感じる海女の野性的な肌の表現もさることながら、その絵具の剥落ぶり(その当時はそれが剥落とは知らなかった)を見て、日本画ってカッコいいと思ったのだから業が深いというか…。

また、トークの翌日、ひょんなことから松坂屋の画廊で奥村土牛のスケッチ展を観た。もとはスケッチブックに描かれていたであろう舞子や風景が、120万円台から140万円台。私は、土牛のデッサンは世界最高レベルだと思っているから、たとえそれが没後に落款を押して額装した、本人が生前発表する意志のなかったB級作品だとしても、腐っても鯛。別に値段が高いとは思わない。

しかし、大家であってもスケッチに使うのはただの画用紙と鉛筆。黄ばみを通り越して茶色くなった作品もあるのに、その分値段が安くはなっていないのをみると、絵画の保存性と商品価値の相関関係というのは、随分根拠が薄弱な気がする。

*写真はAIT個展<http://www.artinteractivetokyo.com/exhibition/ex13sugawara/sugahara-DM.htm>出品作部分。白黒図版はサンプルにした原画。会期は24日(水)まで。


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