おるたな美術館

旅先で出会った東洋美術、西洋美術

ラウンジ(雑記)

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森美術館の「笑い」をテーマにした日本美術と現代美術の展覧会。何で行ったかというと、日本古典美術と現代美術が同じ空間で展示されるのではと、勝手に期待していたから。

しかし、実際は日本美術と現代美術の2つの展覧会を、同じテーマで同時にやっただけ。日本美術の展示を先に観る順序になっていたから、結果として和食の珍味を料亭で味わった後、ファーストフードを大量に食べに行ったような、台無しな気分にさせられた。

高級食材と安い食材の料理を同時に盛り合わせる、または交互にテーブルに出しながらも絶妙のコース料理、という一風変わった“シェフ”の錬金術を想像していただけに残念。

両展を立続けに見るのでなく、違う日に観ていたら、全く印象が変わっていただろう。コンセプトが先に立ち、見る側の生理感覚に配慮していない気がした。まあ、照明の明るさや空調など、展示の際のコンディションの問題などで、同じ空間に展示するのは無理だったのかも。


続いて、同じフロアでグレゴリー・コルベールという聞いたことの無い作家の写真と映像の展覧会。セピア色のおしゃれなポスター写真が、80年代バブル期のえせナチュラル系企業広告を連想させた。さらに主催がフジテレビ、タイトルが”ashes and snow”とユーミンのアルバム風とくれば、ますます80年代的なメジャー指向。

そんなわけで“心地いいが、バブリィなセンチメンタリズム”というネガティヴイメージを勝手に抱いてしまった。もう午後9時で腹も減っていたので、これで千円以上の追加料金だったらそそくさと帰るところだったが、本展の予告編ということで300円だけの追加なので、とりあえず入ることに…。

人と動物と自然による奇跡的な出会いのイメージ。その一瞬のためにかけた時間と労力と費用を考えると、画像の荒いセピアのモノクロなんて気取らずに、高画質のカラープリントの方がよかったのではと、実にセコい発想で写真を見ながら映像のコーナーへ…。

映像もNHKならカラーのハイヴィジョンでヴィヴィッドに撮るような内容を、やはりセピア一色で。最初はタルコフスキーの「ノスタルジア」あたりを連想し、やっぱり80年代…、と勝手な納得。しかし、しばらく観ているうちに、これらが触覚を重視したものであることに気付く。

水、泥、砂の感触、人の肌、動物の毛皮、鳥の羽根の感触。ひたすら触れ合い浸る映像。登場人物は台詞が無く、眼も閉じている場合が多く、作者は明らかに、映像と音を使いながらも視覚や言葉でなく、観る者の皮膚感覚や生理感覚に訴えようとしている。

これで写真を何故、わざわざ画質が落ちる和紙にプリントする方法をとったのかも納得。モノクロの荒い画質で視覚の情報量を低減し、イメージの触感を和紙によって増幅するねらいだろう。

自分の個展作品が皮膚感覚や生理感覚の復権を意図し、和紙の支持体に白い顔料という色の無い作品に至っているので、これには共感。ネガティヴ評価から一気にポジティヴ評価に変わった。

最も気に入ったのは、密林の川面をボートに乗った女性が舳先から仰向けにのけぞり,長い髪を水中に浸す“川面イナバウアー”。無防備に只、自然に身を任せる感覚は異様に美しい。

閉じていた感覚器官が開くような体験は、昨年のジョアン・ジルベルト公演以来。自分もそんな体験を人に与えたいと思う。

というわけで、東京でもう一泊し、お台場の本展初日に行くハメとなった。

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