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高浮彫りでオーソドックスな南側中央塔門(右画像)と南東隅塔門(左画像)のデヴァター達。5.5〜6頭身ぐらいの地味体型ながら、しっかりつくられている。いずれも3体組で、右画像はなんで右端の1体を撮影しなかったのか記憶にない。恐らく未完成か、原形を留めていなかったのだろう。 |
カンボジア編
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クメール美術のオルタナティヴな存在であるアンコール・ワットのデヴァター達。その中に於いて、これまで見て来た第一回廊の塔門外壁の女神像群はさらにオルタナティヴなわけだが、そんな中では北側 “その1” のカップルとこの南西隅門入口両側の一対の像は、ユニークな名作として比較的よく紹介されている。 |
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宗教美術の型式性を逸脱したディープなこの東側の中でも、最も衝撃的だったのがこのデヴァターだった。 |
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“その1” の近くのこれら4体も、おおらかでユーモラスなゆるキャラ系。左画像左の1体はこのエリアには珍しくプロポーションが8頭身に近い。3体とも足まで風化せずにきれいに残っているのも珍しいし、左の2体が交差させる腕の繊細な指の表現は神経がいきとどいている。不思議なのは、3体の内右の1体だけ未完成で,しかも背が低いこと。結い上げて垂らした髪を中央の1体が掴んでいるように見えるが、実際は葉の形をした飾りの曲線が髪とつながっているかのようにS字を描いているに過ぎない。また、右の1体の首から下げた大きなドーナツ型の護符を、わざわざ脇の下から肩の後に廻して左手で持っていたりと、左2体のポーズと共に、どーでもいいようなことながら凡庸に陥らない工夫が見てとれる。 |
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東側北翼のかなり念入りな仕上げと、未完成で、かなりラフな仕上がりに見えるデヴァターの対照的な2体。 |


